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» 2018年04月18日 10時45分 公開

月刊乗り鉄話題(2018年4月版):岳南電車は「全ての駅から富士山が見える」のは本当か? 全駅に降りて確かめてきた (2/3)

[杉山淳一,ねとらぼ]

「行ったり来たり作戦」で効率よく楽しみましょう

 ここまでで皆さんはもう岳南電車に乗ってみたくなりましたね。前半は吉原から岳南江尾まで駅順に紹介しました。でも実は、駅順通りに巡ってはいません。どういうことでしょう。ここからは鉄分がちょっと濃くなる「楽しい巡りテクニック」を紹介します。

 岳南電車は単線で、日中は30分おきに運行します。これをひと駅ずつ順に降りていくと、所要時間に加えて、各駅の待ち時間が30分ずつ掛かります。待ち時間だけでも30分×8駅で4時間です。

 そこで今回使ったテクニックが、1日乗車券を活用する「行ったり来たり作戦」です。下り電車で2駅進んで、上り電車で1駅戻るという方法で、上り電車と下り電車を両方使います。こうすると待ち時間が短縮されるために全駅を巡る時間が短くなります。効率よく全駅を楽しめるわけです。

 図で説明しましょう。以下が岳南電車の運行計画を示した列車ダイヤグラムです。まずは上の図を見てください。横軸が時間を表し、左から右へと時間が流れていきます。縦軸は駅です。いちばん上が起点の吉原駅。下が終点の岳南江尾駅です。

photo 列車ダイヤで「行ったり来たり作戦計画」を作成(列車ダイヤ描画ツール「OuDia」を使用)

 斜めの線が列車を示します。列車は時間の経過とともに次の駅へ進みます。下り列車は右下がりの線に、上り列車は右上がりの線になります。列車の線と駅の線が交差したところが停車時刻、発車時刻となります。斜めの線同士の交差が「列車のすれ違い」です。岳南電車は単線なので、すれ違う場所は全て駅です。

 では、乗り継ぎ方法を赤い線でたどってみましょう。上の図がひと駅ずつ順番に巡るパターンです。駅で降りて、30分後の次の電車を待って、また次の駅で降りて、次の電車を待って……のように巡ります。これだと約5時間掛かる計算です。

 それに対して下の図が今回使った「行ったり来たり作戦」のパターンです。1つ目の駅を飛ばして、2つ目の駅で降ります。富士山を撮ったら、折り返しの電車で1つ前の駅に戻ります。次は3つ目の駅で降りて、また1つ戻ります。その結果、約3時間で済みました。2時間も短縮できるのです。

 「全ての路線に乗りたい」だけでなく、「全ての駅に降りたい」という降り鉄さんもいます。でも、運行本数が少ない路線ほど時間がかかる苦行にもなるので、こんなふうに工夫すると効率が上がります。「全駅降り」の達成感はより大きいと思われます。皆さんもぜひ楽しくチャレンジしてみてくださいね。

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