ニュース
» 2018年06月02日 11時00分 公開

「昔は靴も買えなかった」「上司からは大体嫌われる」 本業年収1000万超え、包丁YouTuberの異常な仕事愛(1/4 ページ)

ストイックすぎる。

[イッコウ,ねとらぼ]

 YouTubeに包丁の動画を投稿し続ける「圧倒的不審者の極み!」というYouTuberがいる。2016年にチャンネルを開設し現在の登録者数は50万人近く、総視聴回数は約7000万回を超えた。HIKAKINやはじめしゃちょーのような「大人気YouTuber」とまではいかないが、投稿された動画はどれもYouTube急上昇ランクに続々とランクインする人気だ。

 注目を集め始めたのは2017年11月に投稿した「骨董品店で買った錆包丁を18時間手作業で研いだ結果」という動画。タイトルの通り“錆びた包丁をひたすら研ぎ続けるだけ”というトガった内容だったにもかかわらず、この動画は執筆時点で1000万回以上再生されている。

飛躍のきっかけとなった錆包丁の動画。研ぎ終わった頃には見た目もピッカッピカで、スポンジをサクッと切断するほどの切れ味に

 その後も続々と包丁を研ぐ、もしくはパスタ、鰹節、木材などの素材から包丁を作る動画を投稿し、ヒットを量産。今では“包丁を研ぐYouTuber”として急上昇ランクの上位常連だが、一般的なYouTuberのように自身のキャラクターを前面に出すことはない。顔はおろか、手元以外の部分が映っていることもまれで、動画内では声すらださないことがほとんどだ。

 その人柄は謎のままだが、職業に関する質問に答える形で公表した源泉徴収票によると、本業の年収は1000万円オーバー。しかもYouTubeでの活動を開始する1年前の時点で1000万円を超え、翌年には1200万円を超えるほど。休みの日でも365日、1日最低5時間は何らかの仕事をしてしまうらしく、「普段は圧倒的社畜の極み」と自嘲するほどの仕事人間だという。

7分35秒ころから質問コーナー。「ニートですか?」の質問に答える形で源泉徴収票を公開した

 せっかくの連休も包丁を研ぎ続ける「圧倒的不審者」でありながら、仕事をこよなく愛する高給取りサラリーマンとしての一面も持つ。そんな「包丁YouTuber」を取材してみると、「靴を買えないほど貧しかった」「疲労骨折するまで夜の山で走った」など、インパクト抜群な人間性が見えてきた――。


「無駄な知識は無い。新しいアイデアは複数の知識から生まれる」というのが持論

―― 基本的なところですが、年齢はおいくつでしょうか?

圧倒的不審者の極み!(以下「極み」): すみません。年齢は非公開ですが、おおむね見た通りだと思います。

―― なぜYouTube上の活動を始めたのですか?

極み: 1つは、近年YouTuberが認知されるようになってきましたので、YouTuberに意見するために、その職業を正確に理解する必要があると思ったからです。

 2つ目は「1再生数0.1円」という定説があって、それが事実か知りたかったからです。この業界への単なる好奇心ですね。再生単価については、現在ではある程度の平均値がとれたので、おおむね事実を知れたと思います。

―― 「1再生0.1円」というのはよく聞く話ですね。これは事実だったんですか?

極み: これを正確に公表するのはグーグルアドセンス違反になるそうなので正確に伝えることはできません。申し訳ございません。他のYouTuberのデータを見せてもらったことがありますが、チャンネルの動画内容にもよっても大きく異なるようです。

―― YouTubeでは包丁を研ぐ動画が注目されていますよね。錆びた包丁の動画から始まって、最近では特殊な素材をもとにして包丁を作ったり……。包丁動画を投稿し始めたきっかけはありますか?


包丁 圧倒的不審者の極み 錆びた包丁の動画以降、包丁の動画を多数投稿している

包丁 圧倒的不審者の極み 流行の「アルミ玉」ではなく、「アルミ包丁」も製作

包丁 圧倒的不審者の極み パスタ包丁の動画では、パスタを砕いて固めてから1週間乾燥させてから包丁研ぎ作業に。手間かけすぎ

包丁 圧倒的不審者の極み 完成

包丁 圧倒的不審者の極み なお、パスタ包丁はおいしくいただきました

極み: 包丁研ぎに初めて触れたのは小学校1年生のころでした。当時はガタガタの砥石で適当に研いで刃にカエリが出たら反対側を研ぐということだけ母に教わった記憶があります。それからはほとんど包丁研ぎはしていませんでしたが、社会人になって自炊するようになったとき、昔の思い出に浸りながら研いだりはしていました。きっかけはそんなもので、プロでもありませんし専門知識の人にも教わったことはございませんので全て我流でやっています。

 反響が大きかったのは……再生数だけなら錆包丁と100円の包丁を3万円の砥石で研ぐ動画だと思いますが、公開された期間を考えると現段階では木材の包丁でしょうか。


包丁 圧倒的不審者の極み 非常に硬い木材「リグナムバイタ」を包丁に加工。この動画も800万再生を超えている

―― 錆びた包丁の動画では約18時間もぶっ続けで研ぎ続けていましたよね。いずれの包丁もとてつもない手間がかけられていると思うのですが、1つの動画にどのくらいの時間をかけていますか?

極み: 空いた時間に毎日作業して1週間は掛かります。もともと何もしない時間に罪悪感を感じる性格なので、一般の方がゆっくりされている時間にひたすら研いでいる感じです。

―― なんだか包丁を研ぐことへの執着も感じますね……。やはり他のことにものめり込んでしまうタイプなんですか?

極み: はい、長所でも短所でもあると思いますが、ひたすらやり続けるタイプです。もともとはそうではなかったのですが、どうせ同じ時間を使ってやるならできるだけベストを尽くすようにしています。そうすれば、知識や特技などが少しずつ増えていくので。

 「無駄な知識は無い。新しいアイデアは複数の知識から生まれる」というのが持論なので、せっかくチャレンジするきっかけなら何でも追求するようにマインドコントロールしていたら、こんな感じになりました。


包丁 圧倒的不審者の極み 鰹節を研いで(?)包丁に。その発想はなかった

―― ……なんというか、思考がとてもストイックですよね。

極み: もうお分かりだと思いますが、軽く物事を楽しむとかができない性格になってしまって……(笑)。基本的に周りと温度差が激しいので、人と行動するときは周りの人に合わせるように気を使わないと非常にめんどくさい人間です(笑)。


包丁 圧倒的不審者の極み 錆びた包丁の動画では、約18時間包丁を研ぎ続けていた

―― なるほど。1月の動画では、YouTuberが本業ではないという旨の発言がありましたが、YouTuberを本業にして活動していくことは考えていますか?

極み: 一本に絞ってやったほうが良い結果が出るのは今の本職で経験しています。ですので、本業、YouTuber問わず結果を出すのには何でも一本に絞った方が良いと思います。しかし現在は考えていません。私の動画の再生数が上がったのは去年の11月くらいでしょうか。まだ半年程度しかたっていませんので、私のチャンネルの長期データが無い状態です。この状態では私自身が私のYouTubeチャンネルに対して信用がないので本職にすることはありませんし、特に現状を不便に思っていませんので、このまま現状維持でやっていこうと思います。


       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2201/24/news081.jpg 「めっちゃ痩せててびっくり」「尊敬しかない」 ガンバレルーヤ、1カ月半で“22キロ減”の別人ショットに反響
  2. /nl/articles/2201/25/news179.jpg 氷川きよし、休養発表後インスタ初更新 過熱報道に苦言「精神的に追い詰められています」「私も一人の人間」
  3. /nl/articles/2201/26/news014.jpg 飼い主がストーブ前に座ると、黒柴三兄弟がのってきて…… 団子状態で暖をとる子犬に「鼻血でるほど可愛い」
  4. /nl/articles/2201/26/news103.jpg 超笑顔だ! 笑わない男・ラグビー稲垣啓太とモデル・新井貴子が結婚、初夫婦でデレデレの笑み
  5. /nl/articles/2201/26/news085.jpg 一見すると笑顔の女性、よくみると…… いじめ・自殺防止を訴えるポスターのメッセージが心に刺さると話題
  6. /nl/articles/2201/26/news015.jpg 保護猫と先住猫が初対面した夜、おもわぬ行動に涙…… 「先住猫の優しさがすごい」「一生懸命な姿がたまらない」と反響
  7. /nl/articles/2201/26/news043.jpg なかやまきんに君、「お願いマッスル」カバーMVで“自慢の肉体美”を披露 本家は2億4000万回再生超え
  8. /nl/articles/2201/25/news110.jpg トンガに物資を運ぶ自衛隊員の“ステキなアイデア”にジーンとくる…… 「お疲れ様です」「泣けてきました」と称賛の声
  9. /nl/articles/2201/26/news019.jpg 子猫「肉球ぜんぶ見せたげよっかな?」 かわいい肉球をもったいぶる子猫に全力で「見せて!」とお願いしたい
  10. /nl/articles/2201/26/news156.jpg 架空のアイドルグループ、不祥事だらけの解散理由が話題に 「運営との面識無く勝手に加入」の強者メンバーも

先月の総合アクセスTOP10

  1. 「どん兵衛」新CMに星野源が復活も衝撃の新展開 “どんぎつね”吉岡里帆の正体明かされ「完全なホラー案件」「狂気を感じる」
  2. ハラミちゃん、“公称145センチ”も本当の身長にゴチメンバー驚き 「デカイっていわれるのが嫌になっちゃって……」
  3. 西川史子、退院を報告 「生きていて良かったと思っていない」と告白も、力強い現在の心境明かす「私は医師です」
  4. 「もうアヒル口」「美人確定ですね!」 板野友美、生後2カ月娘の“顔出しショット”にみんなメロメロ
  5. 「気ぃ狂いそう」 木下優樹菜、生配信中止で“涙のおわび動画” やらかしたスタッフに「生きてたらミスぐらいする」
  6. 東大王・鈴木光、“お別れの笑顔”で司法試験合格を報告「本当にありがとうございました」 SNS閉鎖に涙のエール続々
  7. 「こんな普通に現れるの?!」「バレそうで心配」 倖田來未、駅のホームに“普通に並ぶ”姿にファン驚き
  8. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」「どストレートに餅で笑った」と称賛集まる
  9. 第1子妊娠のすみれ、母・松原千明と2年ぶりに涙の再会 「やっとママに会えました」と感動的な親子ショット公開
  10. 渡辺裕之、66歳バースデーで息子と2ショット 合同誕生日会に「すごいお料理とケーキ」「イケメン息子さん」