誰にとってもひとごとではない「孤独死」「ごみ屋敷」 壮絶なミニチュアで知る“実情”
誰にでも起こる可能性がある。
8月22〜24日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で葬儀や終活などの展示会「エンディング産業展」が開催中です。その中の一角、遺品清掃・特殊清掃を手掛ける「ToDo-Company」のブースで、「孤独死」「ごみ屋敷」の現場を再現したミニチュア模型が展示されていました。
編集部注:本記事は「孤独死」の現場を再現したミニチュアの画像を掲載しています。
ミニチュアは、ToDo-Companyのスタッフたちが実際に立ち会った現場を再現したもの。若手女性社員と、同じく若手の男性社員が手作りしています。ごみで散乱し足の踏み場がないほどの部屋や、入浴中に命を落として気付かれずに時間がたってしまったお風呂場、机の上に遺書の置かれた自殺現場……。思わず息が詰まります。写真撮影やSNSへの投稿が許可されていることもあり、ブースにはさまざまな年代の人が訪れ、カメラを構えていました。
同社は1999年創業。2016年から、展示会でのミニチュア展示を行っています。担当者のみなさんに、展示のワケや「孤独死やごみ屋敷の実情」を聞きました。
「孤独死」は若者でも起こる
――なぜエンディング産業展でミニチュアの展示を行っているのでしょう。
さまざまな依頼を受ける中で、3〜4年前は「まだ人と人のつながりがあった」と感じるようになりました。今は、「人を人と思わなくなっている」部分が見えます。こうして実際の現場をミニチュアにすることで分かりやすく伝え、ひいては「自分の親や親戚を大事にしよう」と思っていただければ……と思っています。
――展示されている現場の中では「家族と連絡が取れたが、遺品受け取りや立ち会いなどを拒否された」「周りの住人も亡くなっていることにうすうす気づいていたが、巻き込まれることを恐れて何も言わなかった」などのケースがありますね……。若い方の孤独死現場も衝撃を受けました。
はい、若い方の孤独死は増えています。日本ではかなり隠される部分だと思いますが、餓死が多いんです。
――餓死……。
派遣業などで生計を立てていたけれど、経済的に困窮してきて、電気代が払えなくてエアコンがつけられないし、食べ物も買えなくなってくる。身体も動かなくなってきて、眠っているうちに亡くなってしまう。ご遺体のそばにパック麦茶だけがある……といったケースは少なくありません。
親御さんが「もっと仕送りしてあげればよかった」と悔やまれていましたが、そうではなく……若い人がいま、どうやって生きていけばいいのか分からなくなって、生きる力が弱くなっているという印象がありますね。
――ごみ屋敷はどういった方が多いんでしょうか。
ほぼ若い方で、女性が多いです。
――意外です。勝手なイメージですが、独居男性に多いのかと思っていました。
みなさんそういうイメージを持っているようですが、女性が圧倒的ですね。ストレス発散のためにものを買って、それがどんどんたまってきて、捨てられなくなってしまう。またよくあるきっかけが、近所に住む女性からのごみチェック。分別やごみ出しのルールが厳しい地域だと、他の人が出したごみ袋の中身をチェックして、注意する方もいますよね。その注意によって、ごみが出せなくなってしまうんです。
――その気持ちは、ちょっと分かってしまう気がします……。全体の傾向として、孤独死やごみ屋敷は増えているんでしょうか。
増えていますし、そこに至るまでのスピードが加速しています。昔は兄弟姉妹が多かったので、そうなる前に片付けができたし、亡くなってしまったあとの発見や片付けも早かった。ですが今は兄弟がいる方も少ないですし、交流がないという場合も。家族や親戚が少なくても、「かかりつけ医と仲良くする」などのつながりがあることで、孤独死しても早く見つけてもらえます。
ブースでは、現場の実際の写真も展示してあります(※ご遺体などの写真はありません)。孤独死もごみ屋敷も「ひとごと」ではなく、家族や親戚、友達や自分にも起こりうるものだと痛感させられました。
なお、エンディング産業展では葬式・墓・石・花・車など、さまざまなジャンルにわたる“人生の終わり”に関するビジネスの最前線を知ることができます。生花で作り上げた恐竜や、石職人が加工した巨大な拳(with麦わら帽子)など、「業界、こんな進化をしているのか……!」と驚くポイントがいっぱいです。
関連記事
- HOME'Sが「事故物件に住んだことがある人」の実態調査結果を発表 「誰もいないのに物音がした」は13%
怖いよ! - 東京で家賃4万円台の好条件物件に入居→毎夜お経のような声がしてくる上に、隣室で腐乱死体が発見されていたと発覚 「お経動画」公開にTwitterが戦慄
確かにお経みたいな声が聞こえる気が……。 - 「一人暮らしなのに一人暮らしではないような感覚」 ポップな事故物件紹介ページが話題に
出るの……? - 映画「アントマン&ワスプ」の世界を文房具で表現! ミニチュア写真家・田中達也の作品制作に密着
文房具がビル群に化ける秘密に迫りました。 - 「箱などに貼ると団地になるマステ」の案がTwitterで話題に→ヴィレヴァンの目に留まりまさかの商品化へ
ヴィレヴァンの動きが早いっ!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
-
米津玄師、紅白で“205万円衣装”着用? 星野源“1270万円ネックレス”も話題…… 「凄いお値段」「びっくりした」
-
サバの腹に「アニサキス発見ライト」を当てたら……? 衝撃の結果に「ゾワっとした」「泣きそう」と悲鳴 その後の展開を聞いた
-
「箱根駅伝」10区ランナー、“父親が大物アーティスト”と判明し「息子が走ってたなんて」「イケメン息子」と驚きの声
-
「脳がバグる」 ←昼間の夫婦の姿 夜の夫婦の姿→ あまりの激変ぶりと騙される姿に「三度見くらいした……」「まさか」
-
「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」→こだわり満載の完成品に「すごすぎて意味わからない」と大反響 2024年に読まれたハンドメイド記事トップ5
-
【今日の難読漢字】「手水」←何と読む?
-
授業参観の度に「かっこいい」と言われた父親が10年後……「時間止まってる?」父子の姿に驚愕 2024年に読まれた家族記事トップ5
-
高校生息子にリクエストされたお弁当を作ったら……驚きの仕上がりに「うらやましい」 2024年ねとらぼで読まれた【お弁当記事トップ5】を紹介
-
小さなカエルを大事に育て、たった1年後…… 娘が「こわい!」と逃げ出すレベルの“ヤバい成長”に「デカすぎやろ」「僕でも怖いわ」
-
考え方も性格も“正反対”の2人が結婚→それから13年後…… 苦楽をともにした“現在の姿”に反響 「素敵ですね」
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
- 「すごい漢字!」 YouTuberゆたぼん、運転免許証公開 「本名の漢字」に衝撃の声続々
- 「麻央さんにそっくり……」 市川團十郎の11歳息子・勸玄の成長ぶりに驚きの声 「大きくなってる!」「すでに貫禄がある」
- チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
- 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
- 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
- 毛糸で作ったお花を200個つなげると…… “圧巻の防寒アイテム”完成に「なにこれ作りたい……!!」「美しすぎる!」と100万再生【海外】
- 「思わず泣きそう」 シャトレーゼの“129円クリスマスケーキ”に衝撃 「すごすぎない!?」「このご時世に……」
- 「デコピンを抱き寄せたのはもしかして」 妻・真美子さん第1子妊娠発表で大谷翔平の発言と行動に再注目 「“もう帰る?”は気遣っていたのかも」
- ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
- パパに抱っこされている娘→11年後…… 同じ場所&ポーズで撮影した“現在の姿”が「泣ける」「すてき」と反響
- 東京美容外科、“不適切投稿”した院長の「解任」を発表 「組織体制の強化に努めてまいる所存」
- ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
- 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
- イモトアヤコ、購入した“圧倒的人気車”が思わぬ勘違いを招く スーパーで「後ろから警備員さんが」
- 「何があった」 絵師が“大学4年間の成長過程”公開→たどり着いた“まさかの境地”に「ぶっ飛ばしてて草」
- フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
- 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
- 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」