トランプの札、「スペードのエース」の柄だけ大きくて派手なのはなぜ?

特殊カード感あるよね。

» 2019年03月04日 11時30分 公開
[QuizKnockねとらぼ]

 ちょっとした暇つぶしやカジノでおなじみのトランプ

 スペード、クラブ、ダイヤ、ハートの4種類のスート(マーク)がありますが、それぞれのエース(1)の札を見るとあることに気付かされます。



 スペードのエースだけがやたらと大きいのです。どうしてほかのスートのサイズに比べて、スペードのエースだけが大きいのでしょうか。


トランプは賭博の道具として流行していた

 トランプの起源については中国起源やインド起源など多くの説があり、詳しいことは分かっていませんが、11世紀から13世紀の間に東洋からヨーロッパに伝わったとされています。

 その後、トランプは貴族や聖職者などの間で流行し、しばしば賭博の道具として使われるようになりました。そのため政府や教会は禁止令を出して流行を抑えようとしましたが、トランプの流行を阻止することはできませんでした。



納税の証としてスペードのエースが使われた

 17世紀のイギリスでも賭博の流行を抑えるため、また相次ぐ戦争のための戦費を調達するため、トランプに課税することになりました。

 最初は納税の証としてトランプのデッキの一番上のカード、スペードのエースに小さいスタンプが押されました。しかしこのスタンプは偽造が簡単だったため、1765年からは偽造防止のために、大きくて複雑な模様が描かれたスペードのエースを税務署で印刷し、これを納税の証とするようになりました。

 偽造とのいたちごっこで模様はだんだん複雑になりましたが、1862年には無理にカードを偽造するまでもない額にまで税金が引き下げられ、スペードのエースの模様は自由になりました。

 しかしトランプの印刷業者たちは、スペードのエースをもとの小さいサイズに戻すことなく、独自にスペードのエースをデザインしました。こうして現在でもスペードのエースだけが大きく派手なデザインで残っているのです。


おわりに

 日本でも賭博防止のためか、トランプや花札などに対するトランプ類税という税がありましたが、1989年の消費税の導入にともない廃止されています。

 テレビ・ゲーム・スマホなどあらゆる娯楽が氾濫し、トランプで遊ぶ機会は減ってきてはいますが、たまに遊ぶ機会があれば、工夫がこらされたスペードのエースのデザインに注目してみてはいかがでしょうか。

制作協力

QuizKnock


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」