「カメ止め」クレジット問題、和田氏と上田監督が和解 互いのオリジナル性を尊重し「共同原作」で両名を表記
今後の関連プロジェクトでも協力し合っていくと報告しています。
ENBUゼミナールは2月27日、映画「カメラを止めるな!」のクレジット表記について、不満を訴えていた和田亮一氏と上田慎一郎監督、関係者で合意を得たことを発表しました。今後は「共同原作:和田亮一 上田慎一郎」「企画開発協力:荒木駿 大坪勇太(劇団PEACE)」「Inspired by 『GHOST IN THE BOX!』(和田亮一/劇団PEACE)」と表記し、同作の関連プロジェクトではお互い協力していくと報告しています。
「カメラを止めるな!」は2018年6月に公開された上田監督初の劇場長編作品。都内2館の上映から口コミで人気に火が付き、累計上映館数300館、興行収入30億円を超える異例のヒットに。同年の第42回日本アカデミー賞でも8部門で優秀賞受賞、「ユーキャン新語・流行語大賞」で「カメ止め」がノミネートされるなど、2018年の日本映画界の顔ともいえる一作となりました。
同作はもともとクレジットの「原案」に、上田監督が影響を受けたと公言していた舞台「GHOST IN THE BOX!」を表記していました。しかし公開から約2カ月が経過した8月、舞台の代表著作権者である和田氏が「原案ではなく原作とクレジットしてほしい」「劇団の尊厳を守りたい」など、ブログや雑誌のインタビューで不満を表明(関連記事)。これに対しENBUゼミナール側が反論コメントを掲載し、物議を醸していました。
今回の発表でENBUゼミナールは、「カメラを止めるな!」は「GHOST IN THE BOX!」より上田監督が着想を得て企画・製作したものの、映画製作においては上田監督がオリジナルのアイデアを盛りこみ、自身の脚本、撮影、編集という形で製作を進めたと説明。これらを踏まえ、クレジットでは「和田氏と上田監督それぞれのオリジナル性をお互い尊重する気持ち」をくみ、上記の表記で合意したと報告しました。
発表文では和田氏と上田監督、それぞれのコメントも掲載。和田氏は「上田監督、市橋プロデューサーや元劇団員と話し合いを重ね、お互いの気持ちを理解しあった上で本日を迎えることができました」、上田監督は「両陣営で冷静に話し合いを重ねた結果、“お互いのオリジナル性がなければ産まれなかった作品”ということで気持ちが一致しました」と経緯を説明し、映画の今後の展開については共に協力していくと表明しています。
コメント(ENBUゼミナール公式サイトより)
和田亮一氏
上田監督、市橋プロデューサーや元劇団員と話し合いを重ね、お互いの気持ちを理解しあった上で本日を迎えることができました。
この作品がたくさんの方々に愛され、多くの賞を受賞し、世の中に残っていく作品になったことを誇りに思います。そして同時に、これから先、共に創作をできるということを嬉しく思います。
上田慎一郎監督
両陣営で冷静に話し合いを重ねた結果、“お互いのオリジナル性がなければ産まれなかった作品”ということで気持ちが一致しました。
「カメラを止めるな!」を応援してくれているファンの皆さま、ご心配をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
今後は本作を益々多くの方々に楽しんで頂けるよう、また、本作にまつわる今後の展開についても、お互いに協力しあって創っていければと思っております。
市橋浩治氏(ENBUゼミナール 代表取締役)
両者の才能により、「カメラを止めるな!」は非常に大きな成功を収めることができ、そして、今後は協力し展開することとなったこと喜んでおります。
ファン、そして応援いただく皆様の期待に応えられます様、今後とも頑張ってまいります。
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「(大迫)半端ないって」「ボーッと生きてんじゃねーよ!」「#MeToo」などなど、トレンドで見かけたおなじみの言葉が散見。
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