「無限アラート」で摘発された2人を支援する寄付 日本ハッカー協会が呼びかけ

単に2人を救済するだけでなく、ソフトウェア技術者・セキュリティ技術者の業務の自由を守ることが目的としています。

» 2019年03月25日 17時23分 公開
[ねとらぼ]

 無限アラートを表示させるWebサイトへのリンクを掲示板に貼ったとして、成人2人と中学生1人が兵庫県警察の家宅捜索を受けた件で(関連記事)、摘発された2人を支援する寄付の受け付けを日本ハッカー協会が始めました

寄付呼びかけのページ

 発起人は同協会の会員である加藤公一さん、高木浩光さん、とつげき東北さん。加藤さんは、摘発の原因となったものと同様のプログラムを公開し騒動に一石を投じる「みんなで逮捕されようプロジェクト」を展開しています(関連記事)。

 発起人らは、家宅捜索を受けたうち2人が費用の問題で弁護士をつけておらず、このままでは裁判を受ける権利を行使できず略式命令で罰金刑に処されてしまう展開が予想されることから、同協会は寄付を募ることにしたとしています。

 「我々は本件について、後述するように、法の趣旨を逸脱した不当な摘発の可能性があるのではないか、と疑問を持っています。そして、もしもそうであるとすれば、IT技術の開発者と利用者の権利が不当に害されてしまうのではないか、と恐れています」(発起人)

 今回問題となったプログラムはPCやスマホのデータを消去するなどの損害をもたらすものではなく、「このようなプログラムに対して『不正指令電磁的記録の罪』を適用して犯罪とすることは、他の正当なプログラムの作成や提供にも影響を及ぼしかねない重大な問題がある」と発起人。

問題となった無限アラート。画面の真ん中に「何回閉じても無駄ですよ〜」という文字や、顔文字などが表示され続ける

 「ソフトウェア技術者が通常の業務で作成するソフトウェアでアラートループを発生させた場合、その提供の態様によっては摘発の対象になり得る」「ジョークの表現行為であってもプログラムを用いたことをもってして犯罪とされかねない」として、発起人はソフトウェア技術者が萎縮するとの懸念を表明。

 今回の事案がこのまま正式裁判で争われず略式命令が確定してしまうと、有罪事例の「実績」となり、他の地方警察や検察の判断にも影響し、不正指令電磁的記録の対象が拡大されていってしまう事態になりかねないとして、発起人は、寄付の目的は単に2人を救済することだけではなく、ソフトウェア技術者・セキュリティ技術者の業務の自由、IT技術利用者の権利を守ることだと説明しています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」