「けもフレ2」最終話アンケート“とても良かった”2.6%の衝撃 何があったのか、1話からの振り返りと私見(1/3 ページ)

2017年の冬を沸き上がらせた「けものフレンズ」。ここまで大きな変動が起きてしまった理由はどこにあったのでしょうか。

» 2019年04月03日 12時00分 公開
[コンタケねとらぼ]

 4月1日深夜26時5分、テレビアニメ「けものフレンズ2」(けもフレ2)の最終第12話が放送されました。しかし、放送後から批判的な声が多く寄せられる事態となっていることは、ご存じの方も多いはず。4月2日の深夜に放送されたニコニコ生放送でのアンケートは、「とても良かった」が2.6%、「良くなかった」が95.3%と、類を見ないような数字となっています。




けものフレンズ2 最終話 第12話 こちらは9話のアンケート結果。ここでも3%という低い結果になってしまいました

 1期では大変な人気を誇ったアニメに、一体何が起きたのでしょうか。まずは2期第1話から、多少の私見も交えつつ視聴者の声を振り返ります。記事後半は、1期から「けもフレ」に関する記事を大量に書いてきた1ファンとして、全話追ってきた心境を述べたいと思います。

advertisement

 なお、本稿は「けものフレンズ」1期と2期両方の核心に触れるネタバレがあるのでご注意ください。

前知識編:2017年に現れた不死鳥「けものフレンズ」

 まず先に、テレビアニメ「けものフレンズ」とは何なのか、簡単にご説明いたします。

 テレビアニメ「けものフレンズ」は、メディアミックスプロジェクトである「けものフレンズプロジェクト」の1つとして作られたもの。「けものフレンズプロジェクト」は、動物が女の子の姿になった「フレンズ」たちが住むテーマパーク「ジャパリパーク」を舞台に、フレンズたちの生活や謎の敵「セルリアン」との戦いが描かれました。



 しかしこのメディアミックスプロジェクト、2017年のアニメ1期の放送開始目前にしてスマートフォンアプリ版がサービスを終了するという深刻な事態に陥ってしまいます。さらに、放送開始直後には月刊少年エースで連載されていたマンガ版も連載が終了。


けものフレンズ2 最終話 第12話 2016年12月14日でのサービス終了を発表(画像はゲーム版「けものフレンズ」の公式サイトから)


けものフレンズ2 最終話 第12話 漫画版「けものフレンズ」1巻表紙(画像はAmazon.co.jpより)



 そんな逆風のなか2017年1月~3月にアニメ1期が放送されたのですが、フレンズたちによる優しい世界とその裏に潜む不穏な空気が高く評価され大ヒットに。逆境を跳ね返したサクセスストーリーも視聴者たちを感動させ、さまざまな賞を受賞したほか、ミュージックステーションで声優たちによる歌が披露されるなど大きな話題となりました。



 その人気から早々にアニメ2期の放送も決定し、まさにプロジェクトはこれから……というタイミングで、1期最大の功労者といわれるたつき監督が突然の降板を発表。多くのアニメファンに衝撃が走ります。この問題はKADOKAWAやテレビ東京などの関係者を巻き込むほど大きな騒動となりましたが決定は覆らず、関係者による降板理由の説明もいまいち要領を得ないものが続きました。



 この1件により多くのファンたちの間でさまざまな臆測が飛び交い、今度は1期とは違った形で逆風を受けることになった「けもフレ2」。主人公が1期の「サーバルキャット」「かばんちゃん」「ラッキービースト」の2人と1体から、「サーバルキャット」「カラカル」「キュルル」の3人に変更されている点も、「1期はなかったことになるのか」と不安の声が広がりました。


けものフレンズ2 最終話 12話 1期の主人公2人と1体(画像はけものフレンズ1期公式サイトから)


けものフレンズ2 最終話 12話 2期の主人公3人(画像はけものフレンズ2公式サイトから)

 そんななかで2019年1月14日、ついにアニメ2期1話の放送日を迎えます(7日には第0話も放送)。

出だしは決して悪くなかった

 多くのファンが固唾をのむなかで放送された2期1話の評判は、決して悪いものではありませんでした。Twitterでも「不安だったけど新しい『けもフレ』の世界を見せてくれそう」とポジティブな意見が多く、筆者も1話の感想は「なかなか良さそう」といったところだったのを覚えています(関連記事)。

advertisement

 続く第2話はやや強引な展開が多く評価を落としますが、第3話は再度評価を持ち直し、第4話でまた少し落とし、第5話は1期第6話に近い展開で賛否が分かれたり……と上下を繰り返していました。

 このように、中盤までは「ニコニコ生放送」でのアンケートは低調ながら、「荒れている」とまでは言えない状況が続きます。しかし、この後評価を荒れさせる出来事が起こり、最終的に現在の評価に至ってしまいます。具体的には、以下の4点。

  • 第6話の「かばんちゃん」が「かばんさん」になって登場
  • 第9話「イエイヌ」の扱い
  • 第12話での「アムールトラ」ビーストの扱い
  • 回収されなかった伏線について

第6話の「かばんちゃん」が「かばんさん」になって登場

 前作の主人公であるかばんちゃんが初めて2期で姿を見せたのは、第5話ラストの数秒。たつき監督の不穏な流れでの降板もあり、前作で大きな活躍を見せたかばんちゃんは最後まで登場しないと思われていただけに、ファンの間では期待(と一部では不安)が広がります。また、1期では子どもだったのが明らかに成長しかばんさんというにふさわしい姿になっている点も、期待を煽りました。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/25/news050.jpg 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
  2. /nl/articles/2503/23/news042.jpg ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
  3. /nl/articles/2503/24/news034.jpg 「多分日本で1位、2位を争う」 3児のママが書いた“通園経路図”がすごい! 「えーめちゃ最高ですね」「中高生だったら溜まり場」
  4. /nl/articles/2503/23/news036.jpg サイゼリヤのメニューを片っ端から注文→10人がかりで完食したら…… 驚がくのレシートに「やすぅ」「すごすぎ」
  5. /nl/articles/2503/23/news033.jpg 段ボールに切れ込みを4つ→“信じられない変形”をするライフハックに80万再生の反響 「今世紀最高の技だ」
  6. /nl/articles/2503/25/news066.jpg 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい~」「読める人同世代w」【マクドナルド面白投稿まとめ】
  7. /nl/articles/2503/25/news047.jpg セリアのクッションカバーを2枚縫い合わせるだけで…… “まさかの完成品”に「なるほど!」と驚きの声
  8. /nl/articles/2503/24/news181.jpg つるの剛士、大学卒業式で判明した“本名”が珍しすぎて読解困難 証書に書かれた一文字へ「難しい漢字だったの忘れてました」「鶴じゃなくて」
  9. /nl/articles/2503/25/news028.jpg 「これはうれしい」 引っ越しのあいさつでもらった手土産、開封したら…… “センス抜群の中身”に「参考にしたい」
  10. /nl/articles/2503/25/news039.jpg ドイツ人女性「今まで自分で髪を切っていた」→日本で“美容室”を初体験すると…… “印象激変”のビフォアフに仰天「生まれ変わったみたい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  2. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  3. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  4. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが550万再生「凄すぎて笑うしかないw」「チーズが、、、」 話題になった作者に話を聞いた
  5. ディズニーランドがオープンした1983年当時、カップルだった2人→37年後…… 目頭が熱くなる現在の姿に感動
  6. ニットで口元が隠れた赤ちゃん、そっと脱がせてみると…… “想像を超える”表情が2300万再生「心に刺さった」「今まで見た中で1番!」【海外赤ちゃん記事3選】
  7. 水族館のイカに“指でハート”をしてみたら… “まさかのお返し”が190万表示「こ、こんなことあるのか」
  8. 「ひどすぎ」 東京ディズニーランドで“約100人のドジャースファン”が一斉に“迷惑行為” 「やめてほしい」と物議
  9. 19万8000円で購入した超高級魚を、4年間育てたら…… ド肝を抜く“大変化”に「どんどん色が」「すごい」
  10. 初めて夫の実家に挨拶した妻、初々しかった表情が9年後…… “そうはならんやろ”な変わりっぷりが1150万再生
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に