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» 2019年05月02日 00時00分 公開

なぜGWに仕事をせねばならんのじゃ……アニメ「世話やきキツネの仙狐さん」4話 助けて仙狐さん(1/2 ページ)

優しく起こされたいし、思う存分寝ていたい。

[たまごまご,ねとらぼ]

世話やきキツネの仙狐さん (C)2019 リムコロ/KADOKAWA/世話やきキツネの仙狐さん製作委員会

 癒やされたい。肯定されたい。「世話やきキツネの仙狐さん」(原作アニメは、ブラック企業に勤める男性が、神使の狐に何もかも全て癒やされていく、人間全肯定アニメ。優しい空間が覆いかぶさってくる、ある意味現代日本を象徴するような作品です


世話やきキツネの仙狐さん


休日にいやいや働き続けていたら死んでしまうのじゃ

 この作品の中野は、休日なのに出勤だそうです。ゴールデンウィークにこのエピソードをあえて持ってきたスタッフに拍手。


世話やきキツネの仙狐さん 休日に仕事……あらためて言葉で言われるとショッキング(1巻P)

 「なぜじゃ! なぜ休日に仕事をせねばならんのじゃ!?」

 なんでなんでしょうね……。同時に、「仕方ないよね」という発想が浮かぶ人もいると思います。休日働いている人がいるから社会が成り立っているのも、事実。でも仙狐さんの発言を見てほしい。「そんなことしてたらいつか死んでしまうのじゃ」

世話やきキツネの仙狐さん

 ああ、そうか。人は休まないと、死ぬんだっけな……。一応書いておくと、中野の勤める会社は、ムチャな規則があるわけではありません。今回仕事に行くのも、中野が自らの分の仕事を終えることができなかったから。自主判断する事はできるようです。

 ただ「俺なんかはまだマシなほうですし……」と自然に言ってしまうくらいには、全体的に余裕のない環境。ストレスを溜めることは多々あるようですし、サービス残業続きで終電帰りではある。うーん、ブラック企業の線引とか難しいことは、この作品見ているときは考えないことにしよう。


世話やきキツネの仙狐さん 超熟睡(1巻)

 極度のしっぽフェチで、基本わがままは言わないけれども、しっぽもふもふだけは要求する中野。ところが、仙狐さんと一緒の布団で寝ているにもかかわらず、しっぽの魅力に一切惹かれていない! 完全熟睡! 最初の頃一緒に寝るのをためらっていたのにこの状態。どのくらい疲れていたかがよくわかります。

 休日出勤が決まっていた日、仙狐さんがは提案しました。「気持ちよく起きれるよう わらわが愛情たっぷりに 優しく起こしてやろう」。見ての通り仙狐さんは朝が早い。老人だかららしい。

 「優しく」「起こす」。それはあまりにも難しく、しかし誰もが求める究極のお世話。

休みの日に働くほうがおかしいのじゃ


世話やきキツネの仙狐さん 中野がかわいい(1巻)

 中野は極めて真面目な男性です。ハイパー甘やかし仙狐さんがいようとも、基本甘えません。頑固なくらい自分のきっちりした仕事ライフを送ろうとし続けています。

 その思想が社畜体質、と言われたら、まあ、反論はできない。同時にこういう人間だからこそ、仙狐さんによるスイートライフに飲まれて堕落しないで済んでいる、とも言える。ちょうどバランスがよかったんでしょう。

 中野は朝が苦手なので、その精神のタガが外れます。「働きたくない…寝てたい…」これが本心。仙狐さんに言われて「うん…」と甘える中野は、まるで赤子のよう。実は、内面はめちゃくちゃに弱い。


世話やきキツネの仙狐さん 仙狐さん暴走(1巻)

 あと、仙狐さんは少々ダメ男に弱い習性があるっぽい。「素直に甘えてくれると こんなにも楽しいものかの!!」とゾクリ。甘やかしてくれる、ではなくて、甘やかしたいにスイッチが切り替わっています。

 気が済むまで寝てよい、というのはまだしも「共に惰眠をむさぼるのじゃ!」「存分にもふるがよい!!」に至っては、中野が求めていない甘やかしのオーバーキル。

 後日、すっかり味をしめた仙狐さんは、目覚まし時計を勝手に止めて、自分が起こすと駄々をこねるくらいに。もう誰のためなのかわからない。

 この作品における「甘やかし」は、必ずしも菩薩的な慈悲とは限りません。甘やかされる側の強烈な幸せが描かれると同時に、甘やかしてあげることで満ち足りる心も表現されています。このあたりは、後に登場するもう1人のキャラクターで、より掘り下げられていきます。


世話やきキツネの仙狐さん世話やきキツネの仙狐さん

無粋なもので起きるのも辛かろう

 仙狐さんは基本全肯定、全甘やかしの姿勢。とはいえ一応価値基準はあります。興味深いのはこのコマ。


世話やきキツネの仙狐さん 考えたこともなかった(1巻)

 目覚まし時計は「起きるもの」なので、やかましくて当然なところが世界中の理解だと思う。でも仙狐さんは違いました。目覚まし時計のアラームを見て「そんな無粋なもので起きるのも辛かろう」と言います。

 この発想は正直なかった。考えてみれば「起きるためにやかましくする」というのは、身体にストレスをかける状態です。それに耐えうるよう人体が作られているから、歴史上で目覚まし時計なり鶏の鳴き声なりで起きてきたはず。でも仙狐さんから見ると、中野の現在の状態だと、目覚まし時計のストレスは「辛い」という判断らしい。

 過保護なのかどうか、見ていてわからなくなってきた。人間確かに人に優しく起こされた時のメンタルはとても穏やかだ。ひょっとして目覚まし時計で起きるストレスってめちゃくちゃ高いのか?

 もっとも、中野は仙狐さんに甘やかされて起きられなかったんですけれども。社畜をダメにするソファのようなトロトロの作品ですが、何もかもひっくり返すことはしません。寝坊してぐっすり休めた中野、休日出勤しなかった分、描かれないところで、仕事の埋め合わせでいつも以上に働いています。そんなに甘すぎなかった。

 寝坊して「完全アウト」ではなかったから、本当によかった。無理せず「明日からは頑張る」という決断をする勇気……を持っても大丈夫な世界を描いてくれるから、この作品は心地が良い。

たまごまご

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