原動力になったのは“2ちゃんねる”――7年前、VIPでスレを立てていた「我流ラテアート職人」の今(1/2 ページ)

「VIPから来ました」というお客さん大歓迎だそうです。

» 2019年07月21日 11時00分 公開
[高橋ホイコねとらぼ]

 ラテアートの達人・まっつん(@latte_artist_mk)さんが「ラテアート専門店」をオープンしたというので遊びに行ってきました。まっつんさんは、2011年ごろから「2ちゃんねる」で人気になり(※現在は「5ちゃんねる」)、その後はイベントなどでラテアートを披露する活動を続けています(関連記事)。

 2019年6月にオープンしたラテアート専門店「HATCOFFEE」は、リクエストしたラテアートを目の前で描いてくれるお店。このスタイルの原点は2ちゃんねるにあります。あの頃の活気が懐かしいというまっつんさんに、ラテアートを作ってもらいつつ、当時の思い出を語ってもらいました。

ペンギンの3Dラテアートの写真 ぷるぷる震えるペンギンの3Dラテアート かわいすぎるー

ペンギンの3Dラテアートを目の前で描いてもらったよ!

「VIPから来た」というお客さんが来る店

――開店おめでとうございます。お店はいかがですか?

まっつん:ようやく落ち着いてきました。幸いなことに、平日は日によりますが、土日は結構忙しくしています。

――開店して1カ月です。当時、2ちゃんねるを見ていた人の来店はありますか?

まっつん:ちらほらあります。びっくりしますよ。いきなり「VIPから来た」って言われて。“我流ラテアート”は10年近く前の記事だったりしますから。今でも、まとめサイトを見ると残っていますね。

ラテアートをするまっつんさん 客の目の前でラテアートをしてくれるお店なのだ

――当時は“安価”で指定されたラテアートを次々と描いてましたね

まっつん:最初は撮りためたラテアートを投稿しただけでした。そのときに「次は、安価でやってほしい」って言われたので、自分の家にマシンを買って。今はああいう雰囲気ってないですよね。一番いいときにやっていたのかもしれません。

(注)安価とは:自分が次に取る行動を他人に決めてもらう手段。掲示板の書き込み番号をあらかじめ指定し、そこに書かれた内容を実行する。絶対に。

――今は、ネットの雰囲気が変わったと感じますか?

まっつん:今はTwitterやInstagramを利用していますが、すぐにレスが返ってくるライブ感は、2ちゃんねるならではだと思います。ツイキャスとかならライブ感はあるのかもしれないんですけど、2ちゃんねる特有の空気っていうのがありましたね。

2ちゃんねるは“武者修行の場”だった

――あの頃の2ちゃんねるなら活気もあったし、投稿するのも相当に楽しかったのでは

まっつん:きつかったですけどねー。当時はアニメに詳しくなかったので、分からないものばかりでした。ほんとに武者修行でしたね。あそこは。

ITちゃんのラテアートの写真 7年前の取材でも頼んだねとらぼのITちゃんを描いてもらった 「前よりうまくなったって絶対言われたい」というまっつんさん

――どのくらい人が集まっていましたか?

まっつん:かなりねばって、スレッドに3〜4時間張り付いている人もいましたね。安価を取り合う競争の中で採用されたとなると、その人の情熱を感じますし、すごくうれしいですよね。

――そこで、安価に答えているうちに、技術がどんどん向上した感じですか?

まっつん:というのもありますし、ラテアートってメンタルに由来する部分が結構あると思うんですけど、そういう部分が鍛えられたなと。

――鍛えられた結果、お店を開くまでになるというのは、すごいですよね

まっつん:ほんと、自分の部屋で2ちゃんねるに画像をあげていたところからですから。ずっと続けていたこともあるんでしょうけれど、続ける原動力になったのは“2ちゃんねる”です。そのときの人たちに会えるなら、一言一言お礼を言いたいです。来店時には「VIPから来た」って言ってほしいです。当時の話をすごくしたいんですよ。

店内とラテアートの写真 奥に細長いつくりでゆっくりくつろげる 手作りのマフィンもおいしい

 まっつんさんは、2ちゃんねるでの投稿をきっかけに、テレビ番組に呼ばれたり、「実際に飲んでみたい」という声に応えイベントに参加したりと活動が広がっていきました。海外のイベントに呼ばれることもあるそうで、過去に行った国は6カ国。ラテアートは言葉が通じなくても喜んでもらえるパフォーマンスだと感じているそうです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/29/news100.jpg 大谷翔平、妻・真美子さん妊娠公表→エコー写真に“まさかの勘違い” 「デコピン妊娠?」「どう見てもデコピンで草」
  2. /nl/articles/2412/29/news101.jpg チェジュ航空社長、日本語で謝罪 犠牲者は170人以上との報道 公式サイトは通常のオレンジからブラックに
  3. /nl/articles/2412/30/news070.jpg 大谷翔平の妻・真美子さん妊娠→現役時代に語っていた「将来の夢」に感動の声 「なんか泣けてくる」
  4. /nl/articles/2412/29/news005.jpg 母「昔は数十人もの男性の誘いを断った」→娘は信じられなかったが…… 当時の“想像を超える姿”が2800万再生「これは驚いた」【海外】
  5. /nl/articles/2412/29/news075.jpg 「スマホ入荷しました」 ハードオフ店舗がお知らせ→まさかの正体に大横転 「草しか生えない」
  6. /nl/articles/2412/30/news071.jpg 子どもがお店で“高額おもちゃ”を欲しがる→通りすがりの“五輪選手がまさかの理由”でプレゼント 「すごすぎる話」「今年一番感動」
  7. /nl/articles/2412/29/news098.jpg 大谷翔平と妻・真美子さん“家族ショット”に210万いいね 「素敵な1枚」「幸せな家族写真!」【“大谷家”の新たな一歩】
  8. /nl/articles/1611/04/news117.jpg 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  9. /nl/articles/2412/30/news039.jpg ヤクルトが“投げ売り状態”かと思ったら…… 「大勘違い」引き起こしかねない光景に「さすがに飲めない」
  10. /nl/articles/2412/29/news013.jpg 毛糸で“お花をぷくぷく”編んでいくと…… 思わず笑顔になるアイテム完成に「なんて美しい」「母に編んであげよう」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  3. 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  4. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に【大谷翔平激動の2024年 「お菓子」にも注目集まる】
  5. 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  7. 「バグってる」 シャトレーゼの“864円で買える”「1人用クリスマスケーキ」に大絶賛の声 「企業努力すごい」
  8. 「昔モテた」と言い張るパパ→信じていない娘だったが…… 当時の“驚きの姿”が2900万再生「おおっ!」「マジかよ」【海外】
  9. トイレットペーパーの芯を毛糸でぐるっと埋めていくと…… 冬に大活躍しそうなアイテムが完成「編んでるのかと思いきや」【海外】
  10. “月収4桁万円の社長夫人”ママモデル、月々の住宅ローン支払額が「収入えぐ」と驚異的! “2億円豪邸”のルームツアーに驚きの声も「凄いしか言えない」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」