NHKよるドラ「だから私は推しました」リアル友達を切り捨てて、アイドルを推す道を選ぶ3話 この関係は「二人三脚」か「共依存」か?(1/2 ページ)
リア充な友達にオタク・カミングアウト。
NHK「よるドラ」「だから私は推しました」(NHK・土曜23時30分〜)第3話。前回、推している地下アイドル・栗本ハナ(白石聖)につきまとう厄介オタ・瓜田勝(笠原秀幸)を撃退した遠藤愛(桜井ユキ)。ここから瓜田と愛の戦いがはじまるのかと思いきや、今回は自分自身の内面との戦い。
忠誠心を試されるTシャツを着られるか!?
「私はファンであって、オタクではないもん」
ライブには全通。チェキ券もまとめて20枚(2万円!)購入。「SHOWROOM」ならぬ「SHOWCASE」での、誰も見ていないようなライブ配信すら完全チェックしているほどドハマリしている愛だが、キラキラ女子を装っていた時期が長いだけに堂々と「オタク」を名乗るのには、まだ抵抗があるようだ。
ハナからプレゼントされたサイン入りのTシャツを恥ずかしくて着られない(確かにデザインがヤバ過ぎるのだが……)愛は、オタク仲間からこんなことを言われてしまう。
「オバハンはさ、世間が『いいね!』っていうものしか『いいね!』って言えないセンスの持ち主なわけだよ。だから感度の鈍い世間からはまだ『いいね!』とされていないこのサニサイのオタTはハズいってことになるわけ」
すごく納得できる言葉!
ファンになりたての頃は、普段使いできるようなスタイリッシュなデザインのグッズが嬉しいものだが、ドハマリするにつれ、ズドーンとグループ名やイラストがあしらわれた、とても外では着られそうにない忠誠心の試されるグッズを求めるようになる。
一般受けゼロのヤバめなグッズを身につけることで、世間の評価は関係ナシに、力強く「これが好きなんだ!」とアピール。推しと共犯関係になったような快感を覚えるのだ。
これを恥ずかしがっているうちは、まだまだニワカ!
遂にカミングアウト「私はあの子のオタなの!」
そんな中、急きょショッピングモールの野外ステージでのライブが決まる。これも忠誠心を試される現場だ。
ライブハウスという閉鎖された空間なら、どんなに激しくオタ芸を打っていても問題ないが、何も知らないファミリー層が集うオープンスペースでのライブ。ここではじけるのは、かなりハードルが高い。しかもその現場で、オタ活のため最近では疎遠になっていた友人たちと遭遇してしまう。
キャリア組であることを誇っていた日高真衣(篠原真衣)は、なぜか地下アイドルをディスりまくり。「一緒にライブを見よう」なんて言い出せる雰囲気ではない。
「昔はアイドルって一握りの選ばれた子がなるって感じだったじゃん。今は学校でカースト低めの子が汚いライブハウスで歌うたって『私、アイドルやりま〜す』『僕はファンやりま〜す』って、それでいっちょ上がり」
思いっきりディスっているわりに、地下アイドル事情にお詳しい。実はアイドルを目指していた過去がある……とかじゃないだろうな。
そんな真衣の発言にキレたというよりは、偏見にこりかたまった真衣を見て、堂々と「オタク」と言えない自分が恥ずかしくなったのだろう。
「バカなのか。人の目ばっか気にして。バカなのか私!」「私はあの子のオタなの!」
涙を流しながらハナへの思いを訴える愛の姿に心を打たれるが、真衣の反応はザ・身も蓋もなし。
「共依存っていうんじゃないの? そういうの。カウンセリングとか行った方がいいと思うよ、マジで」
どうしてここまで地下アイドルに対して憎悪を募らせているのか……。この人はこの人で、ものすごい闇を抱えていそうだ。
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