ニュース
» 2019年10月01日 11時41分 公開

このタイミングで増税するのは日本だけ〜インドは法人税を22%に減税

「日本の場合、税制のところでは全部真逆」。

[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月30日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。10月1日から実施される消費税増税について解説した。

フォト

10月1日から消費税率を10%に引き上げ

政府は10月1日、消費税率を8%から10%に引き上げる。1989年の消費税導入以降、増税は97年、2014年に続き3度目で、5年半ぶり。高齢化で膨らむ社会保障費の財源を確保し、財政再建を進める狙いと財務省は言っているが、国民の負担増は消費の減退を招きかねないと指摘されている。

飯田)いよいよ上がってしまいます。

須田)税金の制度は、経済政策や景気対策という視点で見る必要があるのだと思います。そうすると社会保障費や年金、介護、医療、あるいは幼児教育の無償化の財源を、消費税で賄うことがはたしてベストなのかどうか。もう1つは、10月1日というタイミングで増税するべきだったのかどうか。その検証が弱いと思います。こういう税制の問題は国内事情だけではなく、世界の潮流がどうなっているのかも含めて検証が必要だと思います。

photo インドのナレンドラ・モディ首相(インド・ニューデリー)=2019年5月21日 写真提供:時事通信

インドの財務省が法人税を22%まで減税すると発表〜新規に設立される企業は外資系も含めて15%に減税

須田)そうしたなかで、インドの財務省が9月20日に法人税を減税すると発表しました。これまでインドの法人税は30%だったのですが、これを22%まで引き下げる。しかも2019年4月まで遡って適用するということです。

飯田)遡るというのは珍しいですね。

須田)そして、今年(2019年)10月1日以降に新規で設立された会社で、2023年3月までに生産を開始する企業の法人税率は、15%に軽減する。

飯田)15%。世界でも類をみないほど低いですね。

フォト

トランプ減税をそのまま真似

須田)これは合弁企業、つまりインドの国内企業だけではなく、外資系企業も対象になります。もう1点ポイントになっているのは、税控除を一切しないということです。日本で言うところの租税特別措置、大企業優遇策です。非常にシンプルでわかりやすい法人税制になります。ただ、このインドの減税政策は、アメリカのトランプ減税をそっくりそのまま真似しているのです。

飯田)とにかくシンプルにしてと。

世界経済が悪化するなか、このタイミングで増税するのは日本だけ

須田)いまの世界の流れは、他の国もそうですが、いかに税負担を低くするか、景気浮揚を図るかという方向に流れています。ここで増税するのは日本だけです。

飯田)増税するだけではなくて、軽減税率が複数あり、ポイント還元もあるので、結局は5通りの税率が存在する。

須田)税制の策としては下の下です。シンプルで公平で、わかりやすいことが税制にとって必要なのに、全部が真逆です。

飯田)軽減税率で線を引くにあたり、そこの裁量で権限が生まれてしまう。

フォト

日本で増税が複雑なのは議論を逸らすためか

須田)逆読みすると、わざと複雑にして批判をそちらに集め、増税そのものについて議論させないようにしているのではないでしょうか。

飯田)確かにそうかもしれません。増税そのものの議論、検証が足りないのはそこにあるのかもしれませんね。

須田)今回の消費税増税は、特に中小零細企業にとってかなりの負担増になるはずです。どちらかと言うと、個人がお金を払う際のことばかり議論されていて、そういうところが置き去りにされている。世界が減税の方向へ向かっているのに、このタイミングでやるべきことだったのか。日本だけが取り残されて、沈む可能性がなきにしもあらずだと思います。

飯田)米中の関係も含めて世界経済が減速気味のところを、何とか各国は浮揚させようと頑張っているのに、「空気読めよ、何をやっているんだよ」ということになりますよね。

フォト 会談を前に握手するトランプ米大統領(左)と中国の習近平国家主席=2019年6月29日、大阪市(ロイター=共同) 写真提供:共同通信社

インドの狙いは世界の工場を中国から奪うため

須田)インドの場合はもっと戦略的で、世界の工場の座を中国から奪うということです。これは相当大きなインパクトを持っています。特にインドは、曲がりなりにも政治体制は自由民主主義体制ですから、政治的リスクはない。中国の場合は政治的リスクがとても大きい。だからマーケットから聞こえて来るのは、アップルがどうも生産拠点をインドに移す、その検討を開始したという情報です。まだ噂ですが、出ているのも事実です。

飯田)アップルは現在、中国で生産をしていますが、そのリスクは大きいと言われています。

須田)その動機付けとして、インドの法人税減税が1つ大きく作用するのではないでしょうか。

飯田)法人税減税の話をすると、日本だって消費税を上げて、それを原資に法人税を下げているではないか、戦略的だと言う人もいます。しかし、それにしては法人税も複雑怪奇すぎませんか?

須田)税制はトータルなのです。何か1つだけ「下げた、上げた」で議論するのではなく、トータルでどうなのか。企業の税負担はどうなのか、なぜあの大企業はこれだけしか税金を納めていないのか、という議論を進めるべきだと思いますけれどね。

飯田)これもサービス業はほとんど租税控除の特別措置がなくて、税金を払っているのに、製造業の大企業はいろいろなところで使っていますよね。経団連企業は。その人たちは「消費税ばんざい」というようなことを言います。フェアではない気がしますよね。

須田)まったくフェアではない。日本の場合、税制のところでは全部真逆に行っています。後々、大きなダメージになるのではないでしょうか。

飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00


radikoのタイムフリーを聴く

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10

  1. /nl/articles/2112/01/news155.jpg 高嶋ちさ子、ダウン症の姉とさだまさしのコンサートへ 笑顔あふれる3ショットに「姉妹で素敵」「癒やされました」の声
  2. /nl/articles/2112/01/news182.jpg アイドルが「虚偽の発言」「繋がり行為」など複数の違反行為 ファンのため“卒業”を提案するもブロック→解雇へ
  3. /nl/articles/2112/02/news012.jpg 年末年始は特に注意! 空き巣未遂にあった実体験漫画に「怖い」「気をつけないと」
  4. /nl/articles/2112/02/news121.jpg 「俺、死ぬな」 はじめしゃちょー、5日続いた39度の熱で救急病院へ 4キロ減した“意外な原因”に「みなさんも気をつけて!」
  5. /nl/articles/2112/01/news186.jpg 「私の留守中に着払いで」藤本美貴、秘密の買い物が夫にバレる 庄司智春の粋な対応に反響「ミキティにメロメロじゃ」
  6. /nl/articles/2112/02/news081.jpg 「凸してきたお前に困惑」 朝倉未来「1000万円企画」巡る週刊誌取材を非難 一般人の母親“激撮”へ「ヤバすぎる!」
  7. /nl/articles/2112/02/news098.jpg 竹原慎二、“ガチンコ”2期生・藤野と18年ぶりの大ゲンカ ピー音連打の不穏な現場に「待ってました」「完全にあの頃の二人」
  8. /nl/articles/2112/01/news118.jpg 渡辺美奈代、公開した自宅リビングが広すぎて“お姫様のお部屋” ゴージャスな部屋へファン「センスまで抜群」
  9. /nl/articles/2112/01/news020.jpg 「キレッキレ!」「何回見ても笑えるwww」 白柴犬の激しすぎる後ろ足の動きに国内外から大反響
  10. /nl/articles/2112/01/news015.jpg 人斬りが仕事の男が化け狐に懐かれて…… “悲しい化け物”の漫画に胸が苦しくなる

先月の総合アクセスTOP10

  1. 池田エライザ、 “お腹が出ている”体形を指摘する声へ「気にしていません」 1年前には体重58キロ公表も
  2. 「前歯を取られ歯茎を削られ」 広田レオナ、19歳デビュー作で“整形手術”を強制された恐怖体験
  3. ゴマキの弟・後藤祐樹、朝倉未来とのストリートファイトで45秒負け 左目腫らした姿を自ら公開し「もっと立って闘いたかった」
  4. 清原和博の元妻・亜希、16歳次男のレアショットを公開し反響 「スタイル抜群」「さすがモデルの遺伝子」
  5. 小林麻耶、おいっ子・めいっ子とのハロウィーン3ショットに反響 元気な姿に安堵の声が続々「幸せそうでなにより!」
  6. カエルに普段の50倍のエサをあげた結果…… 100点満点のリアクションに「想像以上で笑った」「癒やされました」
  7. 「左手は…どこ?」「片腕が消えてる」 中川翔子、謎が深まる“心霊疑惑”ショットにファン騒然
  8. 「家ではまともに歩けてない」 広田レオナ、左股関節に原因不明の“炎症” 夫から「凄い老けたと言われてます」
  9. 小林麻耶、髪ばっさりショートボブに「とても軽いです!」 ファンも反応「似合います」「気分も変わりますよね!」
  10. キンタロー。浅田舞の社交ダンス挑戦を受け体格差に驚がく 「手足が長い!!」「神様のイタズラがすぎるぞ!!」