猫との別れ、災害―― 今からできる“備え”や“盲点”をまとめた漫画が猫との暮らしを考えさせられる(1/2 ページ)

いつか来る、その日まで。

» 2019年10月05日 15時00分 公開
[三日月影狼ねとらぼ]
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 猫と暮らす全ての人に贈る、“ねこのQOL(クオリティ・オブ・ライフ/生活の質)”を考えるアンソロジーコミック、『ねこといっしょ ニャつらの傾向と対策』。

 「子猫期」「成猫期」「老猫期」の全3章で構成されている本書には、外飼いと完全室内飼いどちらにするのか、去勢をするかどうか、フードの選び方やしつけの方法、病気やケガに関すること、老猫介護などさまざまな内容が詰め込まれています。


ねこといっしょ表紙 猫と暮らしている人、暮らしたい人どちらにも読んでほしい

 ここまで本書の第1章「子猫期」と第2章「成猫期」を取り上げてきましたが、今回は第3章の「老猫期」の内容を紹介していきます。私たちは老化現象がはじまってきた猫たちと一緒に過ごすために、どんなことができるのでしょうか。

 漫画に描かれているのは「年齢を重ねてからのダイエット」「自分に何かがあったときに猫を託す先について」「猫の闘病とお別れのとき」「ペットロスへの向き合い方」など。子猫期や成猫期には考えられなかったことばかりです。

 見た目や性格は相変わらずかわいい愛猫でも日々、着実に老いていきます。“いつか来るその日”に備えて、われわれ飼い主ができることは何なのか。考えるいいきっかけになるかもしれません。


「ロンとお父さん」はしかわなおたか 7歳になって肥満認定された猫“ロン”のダイエット大作戦 「ロンとお父さん」はしかわなおたか

「猫を託す」simico 自分に何かあったとき、猫を誰に・どうやって託せばいいのか考える 「猫を託す」simico

「バイバイ マメちゃん」小島アジコ 猫の闘病、そして最期のとき……猫を見送ることについて描いた 「バイバイ マメちゃん」小島アジコ

「いつか がきても」にごたろ 誰にでも訪れる“猫との別れ”、そのときあなたは猫に何を伝えますか? 「いつか がきても」にごたろ

 今回の試し読みでは、「猫と震災と母親と」(アベナオミ)をご紹介。漫画では宮城県多賀城市にある作者の実家が、東日本大震災で被災したときのことが描かれています。実家は家屋へのダメージは大きかったものの、幸い人も猫も無事だったそうです。そしてしばらく在宅避難ができる程度の食料やキャットフードの備蓄はありましたが、なんと猫砂がないことが発覚します。

 人も猫も食べ物の備えはしているけれど、トイレ用品は盲点だった……という人も多いのではないでしょうか。何かと災害が多い現状を考えると、猫と暮らしている人は食べ物だけではなくトイレ用品(トイレ砂、ペットシーツ、防臭できるエチケット袋)を1カ月分は備えておいた方が良さそうです。


「猫と震災と母親と」アベナオミ 震災にあった猫ちゃんたち。避難中の盲点とは 「猫と震災と母親と」アベナオミ(第2章収録)

 猫のライフステージやシチュエーションごとに、飼い主たちがどのような選択をして、どのような結果になったか―― 猫好き漫画家、総勢16人が描く『ねこといっしょ ニャつらの傾向と対策』(編著・ねこまき)は猫たちのかわいさに癒やされて、役にも立つ内容になっています。価格は702円(税込)、書店の他、電子書式で販売中です。

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