8月の名目賃金が2ヵ月連続減少〜景気後退と言わざるを得ない現状

「景気対策をしなくてはならないタイミング」。

» 2019年10月10日 11時00分 公開
[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月9日放送)に数量政策学者の高橋洋一が出演。8月の毎月勤労統計調査の名目賃金が2ヵ月連続で減少したニュースについて解説した。

フォト コンビニエンスストアに貼られた、キャッシュレス決済でのポイント還元を知らせるポスター=2019年10月1日未明、東京都品川区 写真提供:産経新聞社

8月の毎月勤労統計調査、名目賃金が2ヵ月連続で減少

厚生労働省が8月の毎月勤労統計調査の速報値を発表した。基本給や残業代などを合わせた1人当たりの現金給与総額(名目賃金)は、前月7月と比べ0.2%少ない27万6296円で、2ヵ月連続で減少している。

飯田)現金給与総額は、ある意味で実感の部分というか、額面でわかるという。

高橋)景気がよくないのですよ。毎勤統計の前にも、先月(9月)末に鉱工業生産が出ましたが、それも悪い数字でした。今月(10月)頭に出た日銀短観も悪い数字です。7日に出た景気動向指数もよくなかった。それでこの毎勤統計です。同時に出た景気ウォッチャー調査は、先行きを見ると当たるのですが、先行きも悪いですね。

飯田)そうですよね。この景気ウォッチャー調査は9月分だから、足元のところは2ヵ月連続で改善したと書いてありますが。

高橋)あれは違いますね、先行きだけだから。現状の方は景気動向指数で見るのです。先行きはウォッチャー調査が当たるので、それを見ます。景気判断は景気動向指数でしています。機械的なところで言うと、4ヵ月ぶりに悪化ということで、景気後退と言わざるを得ない状態です。

飯田)これが月例経済報告と正反対になっているということですね。

フォト

今月中には月例経済報告でも「景気が悪い」と言わなくてはならない

高橋)景気動向指数は機械的にやっているから、毎月いつ発表か決まっています。月例経済報告は閣議があって、少し政治的です。だからやる日は決まっておらず、今月中にやればいいのですが、今月中には言わざるを得ないのです。そこで景気判断を悪く言わないと大変でしょう。2〜3ヵ月前に、景気が悪いということは言ってもよかったのです。でも選挙や消費増税の前だったから、政治的に言えなかった。消費増税や選挙もやったので、月例経済報告で「景気が悪い」と言うでしょう。言い訳が苦しくなっている状況だと思います。私が先ほど経済指標をたくさん並べましたが、みんな悪いでしょう。これで景気がいいと言ったら、みんな「えっ!」となりますよ。

飯田)そうですね。肌感覚とあまりにも違いすぎるし。

高橋)景気対策をやるのを覚悟して、「悪い」と言った方がいいですよ。麻生さんは景気対策は必要ないと言っていますが、景気対策をやらないで済むはずがないと思います。

飯田)景気対策の予算を通したとしても、すぐに効くわけではなく、タイムラグがありますよね。

フォト

景気対策をしなくてはならないタイミング

高橋)世界経済は悪い。米中は当分収束しない。ブレグジットもあります。ホルムズ海峡も危ない、日韓も危ういということは、いい話がないではないですか。

飯田)消費増税で、内需も痛めつけているわけですよね。

高橋)最悪ですよ。景気対策をやらなければいけないタイミングです。

飯田)消費増税は間違いだというメールもいただいております。金沢区の84歳、“まさたか”さん。「莫大な対応資金を投入して下支えして、民間にも多大な負担を強いて混乱を起こし、何もいいことがないではないか。困るのは低所得者、高齢者、弱者切り捨ての構図ではないかと。私案ですけれども、消費税を5%に引き下げた方が、無駄な資金を使わずに内需や税収も上がる。長い目で見たらいい政策だと思うのですけれども」といただいております。

フォト

いちばん簡単なポイント還元対策はデビットカードを使うこと

高橋)5%まで引き下げると大変だから、とりあえず全品目で軽減税率を適用とかね。軽減税率の税率を下げる方が簡単です。でもポイント還元があるので、せっかくだから活用した方がいいですよ。私はキャッシュレスだから、知らない間にポイント還元されているのですが。いままで現金の人は、これを機にやった方がいいかもしれないです。

飯田)それに関しては、使えるものは使っておけと。

高橋)いちばん簡単なのは、銀行預金の口座を持っていれば、ただでデビットカードがもらえます。

飯田)一時期は流行りましたよね。

高橋)デビットカードを使うと、還元率が普通の交通系より高いのです。スマホが苦手な人は、デビットカードを使うのがいちばんお手軽だと思います。

飯田)なるほど。対応店舗が限られるかもしれませんが。

高橋)インターネットを使って登録するとか、面倒くさいでしょう。文句があるのはわかりますが、ふんだくってあげると思ってデビットカードを使うべきだと思います。

飯田浩司のOK! Cozy up!

FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00


radikoのタイムフリーを聴く

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」