企業系ゲーム攻略「アルテマ」、ポケモンだけで1900ページの文章盗用を謝罪 被害を受けたサイトは「攻略を続けられなくなる」
文章がそのままコピーされていました。
大手ゲーム攻略サイト「アルテマ」を運営するエヌリンクスが、個人のファンサイトから文章を許諾なく転載したとして謝罪文を掲載しました。
盗用が行われたコンテンツは「ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン」に関する合計1905ページと、それをベースに作成された「ポケットモンスター ソード・シールド」に関するページです。
ねとらぼでは、被害を受けたポケモンファンサイトの管理人(以下、管理人)に取材しました。 ※取材協力者の意向により、アルテマ以外の企業名などは匿名で記載しています。
「著作権法上の引用の範囲に当たるとは思えない」
管理人の話によれば、事の発端は「ポケモン ウルトラサン・ウルトラムーン」が発売した2017年までさかのぼります。
アルテマを含む大手4サイトに文章を丸写しされていると気付いた管理人は、該当ページの修正を依頼。これに対し大手4サイトは、「引用」という形で出典元のリンクを追記するなどの対応を行ったそうです。
なお大手4サイトは世間に対し情報転用の事実を公表せず、そのうち1社からは「上場企業であるから、公表すれば他社を含めて大問題になる」と説明を受けたといいます。
それからおよそ2年が経過し、最新作「ポケモン ソード・シールド」発売へ。大手4サイトのうちアルテマにて過去と同様の文章転載を確認した管理人は、Twitterにて被害を告発。今回の謝罪文掲載につながりました。
なお、アルテマ側は再度ファンサイトの文章を無断使用した理由を以下のように説明しています。
「ポケモンソードシールド攻略」を作成するため、ディレクターが過去作の「ポケモンウルトラサンムーン攻略」からデータを移行いたしました。
その際、前回ご指摘いただいた記事の転載事実について共有されていないままデータ移行を行いました。
「こんな状態が続けば今後は攻略を続けられない」
大手企業が運営する攻略サイトが、自分たちより規模の小さいファンサイトから情報をコピーし利用する。このような事態を当事者はどのように感じているのでしょうか?
お話を伺った管理人は、捻じれた構造がもたらす不安と悲しみを以下のように語ります。
大企業による記事の転載が横行すれば、個人の優れたスキルを活かして活動する純粋なゲームファンは減ってしまうでしょう。うちのサイトやポケモンに限った話ではなく、ゲーム攻略サイトを巡る現状をとても悲しく感じています。私自身、こんな状態が続けば攻略を続けられなくなるかもしれません。
また、私は16年前から個人のポケモンファンサイトを運営しておりますが、画像や種族値など内部データの掲載についてはグレーであると自覚しており、当時の権利者である任天堂様に問い合わせを行ったことがあります。
電話とメールでご回答を頂き、当サイトの掲載内容に問題がないことを確認していただきました。「ポケモンファンが不快になるコンテンツを掲載しない」などの条件を提示いただき、「もしも問題が見つかれば連絡するので安心して運営してください」と言われましたが、以来1度も削除要請などは受けていません。一定の水準を守ることで黙認していただいていると受け取っております。
ですが過度なSEOでアクセス数を稼ぐような大企業が増え、制限を受けるような状況に陥れば、我々のようなファンサイトの文化も途絶えるかもしれません。これが一番危惧していることです。
この10年以上、たくさんのポケモンユーザーに支持されながら、サイト運営を続けてまいりました。
上級者同士のポケモンバトルにおいて、緻密な数値計算は欠かない要素です。しかし同時にポケモンは生き物であり、その能力や才能をデータとして捉えるような表現を公式が扱うのは難しいでしょう。
「非公式だから」可能な攻略情報とともに、今後ともポケモンの対戦環境を陰ながら支えていければと思っております。
2018年には大手ゲーム攻略サイト「GameWith」の盗用が発覚。「北斗が如く」攻略ページにてマップやデータを転用したとして謝罪文を掲載しました(謝罪文は「北斗が如く」攻略ページごと削除済み)。
「GameWith」の一件以来、企業系攻略サイトのコンプライアンス意識が改善されたとする見方もありますが、肝心の有用性を疑問視する声はいまだ絶えません。人気タイトル発売のたびにSEO対策で乱立する「現在調査中です」ページの印象が払しょくされる日は来るのでしょうか。
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「こんなにあからさまにパクるヒドいサイトだとは思わなかった」など、被害者側がTwitterで訴えて話題になっていました。
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