「まず自分がスライムを倒せることを確認」 漫画家ナカシマ723さん これから個人で始めたい人へのアドバイス(2/4 ページ)

» 2019年12月27日 11時00分 公開
[堀田純司ねとらぼ]
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――単行本は普通の本と「開き」が逆。洋書みたいに左から右へと読ませるんですね。これは海外展開を見据えてでしょうか?

 それはわりと趣味なところがあります。スマートフォンを右手に持って読む場合、左から右であれば、右手のタップだけで読んでいける。Twitterに複数画像を投稿した場合も、ページの送りは左から右です。

 あとマンガの作画上の事情として、主人公のヤシロは西洋剣術の使い手なので、敵と対峙したときには剣を抜いて、右手に持っているんですね。そうすると、この開きであれば、対峙した絵の時に、体の右半分を見せることができるわけですよ。もし彼が「るろうに剣心」の緋村抜刀斎のように、抜刀術の遣い手なら話は違うのですが。

――居合ですと、敵と対峙したときに、剣は左。ふつうの開きのほうが見せやすいですね。

 そうなんです。ここのこだわりは、ぜひ取り上げて欲しいです。

フォト セリフは横書き、右から左へ読む 「勇者のクズ」1巻より

――しかし、こんなに立派な単行本が78万4900円で作れるとは、凄いですね。 カバーもマットPPでかっこいいです。

 そこはみなさん驚かれます。しかしCLIP STUDIOを使えるマンガ家だったら、原稿データさえあれば、誰でも作れます。もしロゴや表紙デザインのこととか分からないところがあれば、そこはデザイナーの人に任せればいいだけですし。

 緑陽社さんという会社に印刷していただいたのですが、単価を安くするには、大部数を一度に刷る必要があります。ただ面白いことに、4700部以上にするとむしろ高くなるという見積もりが出たんですよ。じゃあ一番安いラインで刷ろうと。

――紙取りや、ミニマムロットの関係で、その部数が一番コスパがよくなるのでしょうね。

 次の2巻分については、クラウドファンディングも考えています。製作費そのもの、原稿料相当はKindleインディーズマンガで稼いで、紙の本については、クラウドファンディングで募集する。そうして住所をもらって、ぜんぶ個別発送にしてしまったほうが、むしろAmazonから売るより、安上がりなところはあります。この本、在庫は出版倉庫会社に置いてあるんですよ。そこから発送してもらえるので。

――そんな会社もあるんですか! もう個人でなんでも出来てしまいますね。

 ただ出版倉庫会社については、固定費がほぼ月3万円かかってしまいます。これがすごく厳しいところで。

――年で36万円もかかってしまいますもんね。売り上げに対するインパクトはでかいです。

 いっそ、全て自分で直接発送することも考えています。そのほうが早いかもしれない。

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