「ヒーリングっど プリキュア」はここがすごい “3つの注目ポイント”から振り返る:サラリーマン、プリキュアを語る(1/2 ページ)
「ヒーリングっど プリキュア」。僕の“こころの肉球”にキュンときました。
「ヒーリングっど プリキュア」。ものすごいアニメが始まりました。「これはひょっとすると数カ月後には子どもも大人も巻き込んで、とんでもないムーブメント巻き起こすのかもしれない……」。そう感じさせるに十分なハイクオリティーなスタートとなりました。
「どうせいつものプリキュアだろう」と思ってスルーしようとしているそこの君! もったいないですよ! 日曜日の8時30分にすっごいものが見られますよ!
※タイトルの正式名は「プリキュア」の前にハートマーク
kasumi プロフィール
プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。
- これまでのプリキュア連載一覧
ヒーリングっど プリキュア
2020年2月2日。プリキュアシリーズ第17作目「ヒーリングっど プリキュア」がスタートしました。キャッチコピーは「手と手でキュン!ハートつないで地球をお手当て!」。「地球のお医者さん」をモチーフにキュアグレース、キュアフォンテーヌ、キュアスパークルの3人のプリキュアが活躍します。
襟を立て白衣をイメージしたコスチュームの造形もすてきですし(変身シーンで白衣がバッとなるのがカッコイイ!)、常に武器を持って戦うスタイル、変身前のキャラクターの髪の色がピンクや黄色などの原色ではなく、比較的落ち着いた色であることもすてきポイントの1つです(変身前の髪が地味めだとプリキュアに変身した後がよりゴージャスに見えますし、何より変身前の姿もまたかわいいですし)。
物語的には(第3話までは)、プリキュアの王道を突き進みますが「王道の物語がなぜ面白いのかというと、面白いから王道になったのだ」を地で行く面白さです。
前作「スター☆トゥインクルプリキュア」が切れの良い変化球でバッタバッタと三振を取るタイプのピッチャーだったとすると、今作「ヒーリングっど プリキュア」は、160キロのストレートでねじ伏せる剛腕ピッチャーって感じです。
まだ第3話終了の段階なのですが、その密度の濃いこと! もう20話くらい見たんじゃないか、と思うレベルの内容がたった3話の中にぎっしりと詰まっていました。
「なぜ自分はプリキュアになりたいのか?」「妖精との絆」「大切なものを守る」など、プリキュアのエッセンスがぎゅうぎゅうに詰まっていたのです。
花寺のどかはかつて病弱だった
今作の主人公ピンクのプリキュア、キュアグレースに変身するのは「花寺のどか」。すこやか市に引っ越してきた中学2年生の女の子です。第1話で「やっと自由に走れるようになった」との言及があるように、病弱で満足に走ることともできなかった過去があり、その反動で今は人一倍「誰かの役に立ちたい」思いでいっぱいのようです。
主人公のプリキュアにここまで明確に「身体的な特徴」を付与したのは、プリキュアでは珍しいことだと思います。「かつて病気で苦しみ満足に動けなかった女の子がプリキュアになって大活躍する」のは、今病気で苦しんでいる子どもたち、入院をしている子どもたちにも大きな勇気を与えてくれるものと思われます。もちろんそれ以外の子どもたちにも病気について考える良いきっかけになるのではないでしょうか(自分の子育ての経験上、子どもって免疫力がまだ弱く病気にかかりやすいのですよね)。
(作中ではお医者さんカバンを模したアイテムや聴診器型のアイテムも登場し、子どもたちへお医者さんへの憧れも喚起しています。現実世界では医科大学の女性差別が露見している今、プリキュアがこの先の入試差別改善に少しでも力になれると良いですね)
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「プリキュアの数字ブログ」の管理人・kasumiが、毎週プリキュアの魅力をお届けします。
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