プリキュア映画と「応援」の話 120%の力を引き出す「プリキュアがんばれー」:サラリーマン、プリキュアを語る(1/2 ページ)
「映画プリキュアミラクルリープ」は5月16日公開になりました! 楽しみです!
われわれはなぜ、ミラクルライトでプリキュアを応援するのでしょうか? その答えを探るべく「応援」について調べてみたら、意外すぎることが分かったのです。
2020年3月20日。公開予定だった春のプリキュアオールスターズ映画「映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」がもろもろの事情により5月16日に延期となりました。
春のプリキュア映画はたくさんのプリキュアが登場するにぎやかで楽しい映画なのですよね。「春休みのプリキュア映画」の公開を楽しみにしていた子どもたちも多かったと思います。プリキュア映画は「声を出して応援する」という行為も入りますし延期は仕方がないのですけど、残念です。
しかし、こんなときだからこそプリキュアに応援が必要なのです。プリキュア映画の定番として「プリキュアがピンチになると子どもたちがミラクルライトを振って応援し、プリキュアがパワーアップする」というものがあります。
なぜミラクルライトを振るとプリキュアがパワーアップするのでしょうか? 応援をすることにより、いったいどんな効果があるのでしょうか? 応援とは何なのか、ちょっと調べてみました。
kasumi プロフィール
プリキュア好きの会社員。2児の父。視聴率などさまざまなデータからプリキュアを考察する「プリキュアの数字ブログ」を執筆中。2016年4月1日に公開した記事「娘が、プリキュアに追いついた日」は、プリキュアを通じた父娘のやりとりが多くの人の感動を呼び、多数のネットメディアに取り上げられた。
- これまでのプリキュア連載一覧
応援でプリキュアは120%にパワーアップする
こんな実験があります。全国高体連公式インターハイ応援サイト「インハイ」で公開されている、「応援」の効果を実証実験したものです。
富山のハンドボールの強豪校「富山県立氷見高校ハンドボール部」での実証実験で、ハンドボールの試合の前半は無観客、試合後半にたくさんの観客を入れて選手のパフォーマンスを計測したそうです。
選手たちは、前半は何も知らされず無観客でプレイし、後半になると突然観客が押し寄せて盛大に応援を始めました。するとどうでしょう。選手は応援されるとパフォーマンスが一気に向上したのです。
測定数値としても走行距離が1.53キロから1.73キロ(113%)に、ステップ数が1486歩から1809歩(122%)になるなど、格段に身体能力が向上したのです。そうです。人は応援されると120%にパワーアップするのです。
もちろんプリキュアも人間です。同じように「プリキュアも応援されると120%の力が出る」はずです(プリキュアの場合もっとパワーアップするのかもしれませんよね)。
子どもたちの応援は、確実にプリキュアの身体能力を上げるのです。だからこそ、われわれはプリキュアを応援しないといけないのです。われわれの応援は確実にプリキュアの力になるのです。
「声を出して褒める」ことが重要
また、日本国内で発行された学術論文を読むことのできる「J-STAGE」に収録されている「日本体育大会学号 第52回(2001)」の国際武道大学大学院の北湯口純氏、大道等氏の研究論文「球技学習における『ほめる・けなす』言葉がけが上達速度に与える影響」において、褒める、けなす行為が人間にどのような影響を与えるかの実験が行われました。
サッカーのリフティングの練習において、褒める群(“君は才能があるよ”の声かけをする)、けなす群(“サッカーやめた方がいいよ”などの悪態)、無言群(何も言わない)に分けて、前後でリフティングの能力が変わるのか、を実験したところ、10回のリフティングが成功するまでの回数として、褒める群は4.3回から2.8回へ短縮したのに対し、けなした群は5.5回から19.2回と大幅に増加し、また何も言わなかった群は6.2回から5.5回とほぼ変わらない、という結果がでました。
つまり、褒めた場合は成績が向上し、何も言わない場合はほぼ変わらず、けなした場合は大幅に成績が下がったのです。
これもまたプリキュアへの応援にも同様のことがいえると思います。「けなす言葉」をかけると大幅にプリキュアのパフォーマンスが低下し悪い敵に負けてしまうのはもちろんのこと、「無言の応援」もあまりプリキュアのパワーアップに関与しないようです。
プリキュアを応援する際には「プリキュアを褒めること」、そしてそれを声に出して伝えることこそがプリキュアのパワーアップに効果が表れるようなのです(声を出して良い状況になってから応援しましょう)。
映画でプリキュアたちは巨大な敵に対していつもぎりぎりの戦いを強いられています。プリキュアを応援しなければ負けてしまう可能性も高いのです。だからこそ、われわれはしっかりと劇場でプリキュアを応援しなければならないのです。
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