フランスで有害コンテンツを1時間以内に削除するよう企業に求める法律可決 「表現の自由が死んだ」「独裁」と批判続出
世界各所でソーシャルメディア事業者の規制に関連する動きが起こっています。
フランスでFacebookやYouTube、Twitterといったソーシャルメディア事業者らに対し有害コンテンツを1時間以内に削除するよう要請する法律が5月13日(現地時間)に可決されました。フランス国内ではこれに対して表現の自由を侵しているなどと批判が噴出しています。
1時間以内の削除対象となるのはテロリズム、児童ポルノの性質を持つコンテンツ。違反した場合は最大125万ユーロ(約1億5000万円)の罰金が科されます。その他、人種差別、反ユダヤ、性差別、ホモフォビア、障がい者差別などの「明らかな有害コンテンツ」も24時間以内の削除が要請されるとのこと。
監視/制御は仏国で電気通信/放送などの規制/監督を行う機関「CAS(視聴覚高等評議会)」のもとで行われ、企業が順守しない場合、世界売上高の4%を罰金として科される他、ユーザーによる不当な報告には1年の懲役と1万5000ユーロ(約180万円)の罰金を科される場合があります。
さらに有害コンテンツを判定する機関として「デジタル専門検事局」を設け、監視を強化しWeb上で合法なコンテンツが発展していくよう「ヘイト監視所」を設けるといった対策も採られるようです。
法案を提出したのはエマニュエル・マクロン大統領を党首とする共和国前進所属のレティシア・アヴィア議員。彼女が法案の可決をツイートすると多くの批判的なリプライがつき、「ブラボー、シャルリー・エブドを2度も殺してくれたね」「5月13日はフランスで表現の自由が死んだ日」と、本社襲撃により12人が殺害された2015年のシャルリー・エブド襲撃事件を持ち出すなどして、表現の自由を侵す法律だと抗議する声が多くあがりました。
また、「あなたの法律がヘイトに対抗するものではなく不当で責められるべき政府に対する正当な国民の怒りを封じるためのものだってことは分かってる。独裁は看過されません」など政府にとって都合よく利用するための法律なのではないかという意見も多数寄せられています。アヴィア議員が自身のWikipedia上での不都合な箇所を修正しようとしたといった報道もあり、それを理由に疑念を深める人も。
一方、多くの批判にネットでは「みんなの反応に驚いてる。ヘイトやテロリズムへの扇動を減らし文明的なSNS生活を送ることができる法律なのに」といった声もわずかにみられますが、これらの声にも「コンテンツを削除するだけでは効果がない」「法律自体に違法性が見られるのが問題」「誤った検閲についてはどうする?」など、さまざまな方向から反論がありました。
アヴィア議員は同法について「これはWeb上でのヘイト被害者のためのもの。表現の自由の大切さを再確認しながら、ソーシャルメディアで見られる(ヘイトに対する)無処罰に終止符を打ちたい」と説明しています。
また、COVID-19(新型コロナウイルス)の影響による混乱の中で可決された法律であることに、デジタル経済大臣のセドリック・オは「Web上のヘイトコンテンツと闘うための重要なステップ。外出禁止令が再びそれをより残酷に示したのです。緊急性があるもの」とツイートし必要性を説いています。
国民だけではなく、フランスのデジタル問題に関する独立諮問機関「Conseil national du numérique」や人権に関する国家諮問機関「Commission nationale consultative des droits de l’homme」などもこの法律を強く批判しています。
デジタル時代の自由を守るために活動するフランスの団体「La Quadrature du Net」は、この法律における問題の1つとして、テロリズムと児童ポルノのコンテンツを削除するのに1時間以内と設定することは技術的に不可能であり、また法的なエラーを招く恐れがあるとしています。フランスの法律ではテロリズム行為について明確な定義がなく、その上、短い期限と高額の罰金を据えられることで企業側は正常な判断ができなくなると指摘。司法当局の介入がないこうした検閲は行政の権力乱用につながるリスクがあると主張しています。
また24時間以内の削除についても、本来はFacebookやTwitter、YouTubeといった営利目的のプラットフォーム上での差別的発言を抑え込むことを目的としていながら、実際にはWikipediaのような非営利のプラットフォームも同様の影響を受けてしまうのではとの懸念もあります。
折しも、ソーシャルメディア事業者の規制に関連する動きはさまざまな背景から世界各所で起こっており、米国ではドナルド・トランプ米大統領が自身の投稿内容の規制をめぐり、これらの事業者がユーザーから投稿されたコンテンツに対する最終的な法的責任を問われない根拠とされる米通信品位法第230条の見直しを求める大統領令に署名。日本では、恋愛リアリティー番組の出演者が自死した背景に、ネットでの誹謗(ひぼう)中傷があったとされる件を受け、ソーシャルメディア事業者が名誉毀損や侮辱などを意図する投稿への対処などを進める意向を発表(関連記事)。政府もプロバイダー責任制限法の改定を検討する考えを示すなどの動きが起こっています。
個々の自由を保証することに関して強い誇りを持つ国民性もあり、フランスでの動きにも多くの反発がみられます。「La Quadrature du Net」はインターネットプロバイダー「Franciliens.net 」とともに違憲性も訴えており、今後どのように施行されていくのかが注目されます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
「こういう恋したかった」 中学2年のとき付き合い始めた“同級生カップル”が11年後…… 現在の姿に大反響「すごくて鳥肌たった」
余ってるクリアファイル、半分折ってカットするだけで…… 目からウロコな便利グッズに「天才すぎる!」「素晴らしいアイデア」
愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
“正統派かわいい系で育つかと思っていた”赤ちゃんが…… 眉毛と髪の毛の予想外な成長に「そうきたか!」「最初から最後までかわいいじゃん」
そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
北川景子、変わり果てた“別人すぎる姿”にネット驚き……白髪&ボロボロ肌で「誰だかわかんない」「めっちゃ疲れている時の自分かと思った」
幼くてかわいらしい兄妹が4年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に「これはあかん」「よすぎて声出ました」
かぎ針で大きな四角を2枚編み、つなげると… 春にぴったりなセーターに「このアイデア素敵」「挑戦してみます!」
- 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
- 40代女性、デートに行くため“本気でメイク”したら…… 別人級の仕上がりに「すごいな」「めっちゃ乙女感出てる」
- 30年以上前の製品がかっこいい ソニーの小型ラジオのデザインが「すごい好き」「いまでも通用しそう」
- 幼くてかわいらしい兄妹が4年後…… 同じポーズで撮影した“現在の姿”に「これはあかん」「よすぎて声出ました」
- 「早く買えば良かった」 無印の1490円“本格せいろ”が690万表示の反響 「ほぼ毎日使ってる」「まっっじでいい」と感動の声
- ごはん炊き忘れた父「いいこと閃いた!」→完成した弁当に爆笑「アンタすげぇよ!」 息子「意味ねぇことすんなよ」
- 使わなくなった折りたたみ傘→切って縫うだけで…… 驚きのアイテムに変身「こうすればよかったのか!」「見事」【海外】
- 高3女子「進学を機にイメチェンしたい」→美容師に依頼すると…… 仕上がりが「すげえええ」「鳥肌立ちました」と1000万再生
- とんでもない量の糸をくれた先輩→ママがお返しに作ったのは…… 完成した“かわいいアイテム”に「絶対喜ばれるやつ!」
- 「洗濯機が壊れた!」→修理を頼む前によくよく調べてみると…… 「えぇ~」“まさかの原因”が200万表示「何度もやりました」
- 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
- コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
- パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
- 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
- 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
- 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
- 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
- “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
- ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
- 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に