東京駅「味噌カツ・ひつまぶし風弁当」(1250円)〜愛知万博から15年、いまも駅弁にあるレガシー!

なぜ、名古屋名物が東京でも駅弁になっているのでしょう。歴史をひもといてみると……!

» 2020年07月05日 09時00分 公開
[ニッポン放送(1242.com)]
ニッポン放送

【ライター望月の駅弁膝栗毛】

駅弁 E353系電車・特急「あずさ」、中央本線・飯田橋〜市ヶ谷間

西日を浴びて外堀沿いを進む、東京始発の特急「あずさ」号。

中央線特急の一部列車は、東京・千葉始発で運行されています。

「あずさ」「かいじ」は、多くの列車が甲府や松本を終着としていますが、「中央本線」は、東京から塩尻を経由して、名古屋までを結ぶ路線です。

一般に東京〜塩尻間は「中央東線」、塩尻〜名古屋間は「中央西線」と呼ばれます。

駅弁 味噌カツ・ひつまぶし風弁当

江戸・東京らしさを感じさせることが多い、日本ばし大増が製造し、「JR東日本フーズ」が販売する、首都圏の駅弁。

そのなかで、ひと際“異彩を放つ駅弁”といえば「味噌カツ・ひつまぶし風弁当」(1250円)。

味噌カツ、ひつまぶし…というと、やっぱり、名古屋のご当地料理ですね。

なぜ、名古屋名物が東京でも駅弁になっているのか…歴史を紐解いてみますと?

駅弁 愛知万博開催記念 味噌カツ・ひつまぶし風弁当(2005年撮影)

この駅弁のルーツは、平成17(2005)年に開催された「愛・地球博」にちなんだ「愛知万博開催記念 味噌カツ・ひつまぶし風弁当」にあります。

当時の掛け紙にも「愛知万博開催記念」の文字が躍っていました。

早いもので、愛知万博開催から15年。

私も万博のラジオ番組を担当、建設中の会場を取材したこともあり、懐かしさを憶えます。

駅弁 味噌カツ・ひつまぶし風弁当

【おしながき】

  • 茶飯
  • うなぎ蒲焼
  • 舞茸煮
  • 錦糸玉子
  • 刻み海苔
  • 菜の花お浸し
  • 山椒
  • 白飯
  • 味噌カツ
  • キャベツとコーンのサラダ
  • 赤蕪漬
駅弁 味噌カツ・ひつまぶし風弁当

白飯に甘辛の味噌だれがしっかりしみ込んだ「味噌カツ」と、茶飯に「うなぎの蒲焼き」という2つの味を、一度に楽しめる「味噌カツ・ひつまぶし風弁当」。

首都圏にいながらプチ名古屋気分が味わえる楽しみに加えて、程よい大きさのうなぎが入った駅弁を、比較的手軽な価格帯でいただけるのは有難いものです。

そんなおトク感も、ひたひたとロングセラーへの道を歩んでいる理由なのかもしれません。

駅弁 N700系新幹線電車「のぞみ」、東海道新幹線・新横浜〜品川間、E217系電車・普通列車、東海道本線(品鶴線)・西大井〜品川間

東京〜名古屋間の所要時間は、一般的な東海道新幹線で約1時間半。

東海道本線の普通(快速)列車を乗り継ぐと、約6時間。

中央本線・塩尻経由で、特急「あずさ」と「しなの」を乗り継ぐと、5時間あまり。

東京駅八重洲口から発車するJRバスの「東名ハイウェイバス」も、約5時間です。

「密」を回避して、さまざまな移動手段を楽しみたい2020年の夏です。

連載情報

photo

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史

昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。

駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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