台風から住宅を守るにはどうしたらいい? 水害・風害・害虫対策をダスキンが伝授

住宅に大きな被害を与えるのは「風害」より「水害」など、意外な事実も!

» 2020年08月29日 09時30分 公開
[谷町邦子ねとらぼ]

 残暑が厳しいまま、8月後半からの台風シーズンに突入しました。ハウスクリーニングやお掃除代行などの事業を展開するダスキンが、台風の被害から住宅や財産を守るための対策を紹介しています。


台風対策 「おうちのエキスパート」が台風から住宅を守る方法をレクチャー

「台風がやってくる!」接近前の対策は

 台風といえばその名の通り、「強い風」による被害を真っ先に想像するかもしれませんが、実は住宅にとって大きなダメージとなるのは“水害”の方。雨水が室内に入って起こる木材の腐食、断熱材の浸水、カビやシロアリの発生など水害による被害は、根本的な修理・改修が必要になってしまうのです。だから、台風から住宅を守るためのポイントは「水害を防ぐこと」なのです。


排水口、雨どい、トイレをチェックし水害を防ぐ

 まず、チェックするのは排水口まわり。ベランダ・バルコニー・屋上の排水口が落ち葉やゴミ、泥で詰まっていたり、プランターなどでふさがれていたりすると、雨水がきちんと排水されず、窓の下のサッシなどのすき間から室内に入ってきてしまうことがあります。また、雨どいにヒビや破損があったり、傾いていたりすると、正常な流れで排水されなかった雨水が外壁にあたって侵入してくる可能性も。台風時は特に、雨量が排水機能を上回る場合があるので確認は欠かせません。


台風対策 排水口のごみや落ち葉を掃除で取り除きましょう

 排水口にゴミなど詰まりの原因があれば取り除き、排水環境を整えましょう。水を流してみて、きちんと流れるか確認するのも良いとのこと。


台風対策 雨どいにヒビや破損はありませんか

 水害防止対策は室外ばかりではありません。大雨が降ると下水が逆流することがあるので、トイレの水面には水のうを置きましょう。下水の逆流は一戸建てだけでなく、マンションの低層階でも起こるそうです。水のうは特別な材料がなくても自作可能! 45Lほどの大きさのビニール袋を2枚重ねにして、半分くらい水を入れ、空気を抜いて袋の口を固くしばれば完成です。


台風対策 トイレだけでなく、浴室や洗面所の排水口などにも置くのがベター

 その他、雨水が入ってくる可能性がある給排気口を室内側から閉めておく、断水に備えて浴槽に水を貯めるなどで水害に備えます。


台風対策 台風が去るまで室内側から閉めましょう。天候が戻ったら、開けてください(写真提供:株式会社さくら事務所)

台風対策 ふたをしておくとカビを防げますよ

効果的に段ボールを使って窓ガラスを保護

 台風では、飛んできた物で窓ガラスが割れるなどの風害も起こります。対策方法は窓ガラス全体を段ボールで覆い、サッシと段ボールを養生テープで固定します。窓ガラスが大きい場合は、窓ガラスにあったサイズになるよう、あらかじめダンボールをを粘着テープでつなぎ合わせてから覆います。

 さらに、カーテンを閉めておくと、窓ガラスが割れてしまったとしても破片が室内に飛び散りにくくなります。後付けの工事で雨戸をつけて、飛来物から窓を守るという方法も。


台風対策 段ボールに米印で補強するとより効果的

 そのほか、屋外の鉢やプランター、雨水がたまりやすいバケツなどの容器を室内に入れるなどで、強風で飛ばされたり、雨水が溜まって害虫が発生したりすることを防ぎます。機械式の地下駐車場など、車が浸水する可能性がある場所に停めてある場合は移動しましょう。もちろん、万が一に備え、避難場所や経路の確認も大切ですね。


台風対策 日光を浴びさせたい植木鉢も、台風中は家の中に入れましょう

台風対策 水の溜まりやすいバケツは、ボウフラの発生源になることも

動画が取得できませんでした
台風直前の対策を動画で紹介

台風一過! でも、まだ油断はできません

 台風が通過した後は、まず、雨漏りや浸水、外壁などへのヒビがないかを目で見て確認。風で飛んできた落ち葉や土砂を排水口や窓・網戸・サッシから取り除きます。

 また、台風による水たまりや湿気には要注意。室外の植木・プランターの受け皿、古タイヤの中、ペットの水のみ皿に貯まった水にはボウフラが、段ボール・落ち葉の下、草むら・茂みの湿気にはゴキブリ、家の周りの廃材にはカビやシロアリが発生することがあります。


台風対策 室内にいれていた植木鉢は外に出し、水をあげましょう

台風対策 飛んできたごみがで基礎部分の通気口をふさいでいないかもチェック。シロアリ発生の原因になります

台風対策 湿気が溜まると、ゴキブリやムカデが発生する可能性も

 さらに、台風通過後は湿度が高くなっているので、室内にカビが生えやすい状態に。窓だけではなく押し入れのふすまを開けるなど風通しを良くして、カビの発生を防ぎましょう。


台風対策 ふすまの両側を 10cm 以上開けて、観音開きの収納は扉を全開にして換気。扇風機などで風を送ると効果的

台風対策 台風翌日は晴れていても湿度が高いので、布団干しは逆効果

動画が取得できませんでした
台風通過後の湿気や害虫への対策

日頃のチェックが大事

 もちろん、台風の発生に関わらず、定期的に自宅の点検を行うことも大切。排水口・雨どいや外壁を確認し、気になる箇所があればプロに相談します。自宅点検は5年に1回ほどの頻度で行うのが良いとのこと。災害はいつやってくるかわからないので、日ごろからの備えが大切なようです。


台風対策 1:外壁・住宅の基礎部分のヒビや破損、浮いているタイル、屋根のヒビや破損、ずれた瓦、アンテナの傾きをチェック

台風対策 2:ベランダなど屋外の排水口・雨どいに落ち葉や土、ごみはないか

台風対策 3:庭に段ボール・ビニールシート・タイヤなどが水がたまるもの、鉢・プランターなど飛ばされやすい物が放置されていないか、ブロック塀・大谷石の塀・門柱や小屋などが崩れやすくなっていないかを確認

台風対策 0.5ミリのシャープペンシルの芯をヒビに入れて検査。芯が入った場合、ヒビの幅は 0.5ミリ以上です。0.5ミリ以上あった場合は市販のシーリング材で応急処置、または早めにプロに補修の依頼、幅1.0ミリ以上の場合は早急にプロへ補修の依頼が必要になります

(谷町邦子 FacebookTwitter


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/08/news177.jpg イモト、突然「今日まさかの納車です」と“圧倒的人気車”を購入 こだわりのオプションも披露し光岡自動車からの乗り換えを明かす
  2. /nl/articles/2411/06/news180.jpg 「むりだろww」「笑いました」 ニトリでソファ購入 → 愛車の前でぼうぜん…… “まさかの悲劇”が1000万表示
  3. /nl/articles/2411/07/news182.jpg 「デコピンの写真ください」→ドジャースが無言の“神対応” 「真美子さんに抱っこされてる」「かわいすぎ」
  4. /nl/articles/2411/07/news163.jpg 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」
  5. /nl/articles/2411/05/news138.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  6. /nl/articles/2411/08/news132.jpg peco、息子の近影を公開「すごーくりゅうちぇるに見えます!」「パパに似てる〜」 息子のスクールランチも色とりどりでおいしそう
  7. /nl/articles/2411/08/news143.jpg 高嶋ちさ子、3000万円超の“超高級外車”ゲットにドヤ顔も! 笑い止まらずハンドル握り「Woohoo!!!」
  8. /nl/articles/2411/07/news029.jpg 50代主婦が5日間、ひたすら草抜き&庭木の剪定→たった一人でやり遂げたとは思えないビフォーアフターに称賛の嵐 「尊敬する」「本当に脱帽です」
  9. /nl/articles/2411/08/news025.jpg 「そうはならんやろ」クルマ修理会社の壁を見ると…… まさかの“シュールすぎるイラスト”に9万いいね 「よすぎる」「天才か」
  10. /nl/articles/2411/08/news111.jpg 2人組ガールズユニット、突然の脱退を発表 マネージャー「本人の意思ではない」 母親とする人物からの脱退理由と経緯説明が物議
先週の総合アクセスTOP10
  1. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  2. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  3. 結婚相手を連れてくる妹に「他の人に会わせられない」と言われた兄、プロがイメチェンしたら…… 「鈴木亮平さんに見えた」大変身に驚がく
  4. 「2007年に紅白出場」 38歳になった“グラビア界の黒船”が1年ぶりに近影公開→驚きの声続々
  5. 「クソビビったwww」 ハードオフに38万5000円で売っていた「衝撃的な商品」が90万表示 「売った人突き止めたい」
  6. 夫婦喧嘩した翌朝の弁当を夫が作ったら…… “森”すぎるビジュアルに「インパクトすごい」「最高に笑いました」の声
  7. 約9万円の「高級激レアガンプラ」を10時間かけて制作→完成品に「家宝だ」「めっちゃくちゃにかっこいい!!」
  8. 天皇皇后両陛下主催の園遊会、“お土産”に注目 ジョージア大使「大好物です」「娘たちからも大好評」
  9. 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  10. 事故で重体の人気日本人TikToker、1カ月の意識不明と家族ケア経て逝去……“旅立ち直前に会った”親友は「励ましに来てくれてたのかな」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた