思わず背中に乗りたくなる「動物スツール」が圧倒的かわいさ! 大人も子どもも持っている「動物に乗りたい」という気持ちが出発点
どんどん愛着が湧きそうな腰かけです。
思わず座りたくなる……というより、その“背中”に乗りたくなる、インテリアとしてもステキなかわいい動物のスツールが注目を集めています。
動物の種類は、ゾウ、ヒツジ、ラクダ、イヌ、ウマ。デザインは「子供が大きくなってからも使えるように」と、一度わかりやすい絵として視覚的に単純化してから、それを立体へと仕上げており、シンプルなシルエットがおしゃれです。
Twitterに投稿されると「すっごいかわいい」「ラクダに乗りたい」「子どもたちが喜びそう」と人気を呼び、「大人だけど欲しい」「置いておくだけで絵になる」とビジュアルに惹かれる大人からの声も多く寄せられています。ちゃんと腰かけとわかる形と安定感のある木目の鉛筆脚、そして同時に動物っぽいしっかりとした胴体とが、見ていて乗りたくなる魅力に繋がっているのかもしれません。
公開したのは、商業施設やメーカーのグラフィック・Web・プロダクトデザインを手がけるセメントプロデュースデザインの代表を務める金谷勉(かなや つとむ/@cementblue)さん。今回の動物型のスツール「Frien'Zoo Stool(フレンズー)」は、大阪府富田林市にある昭和45年創業の老舗の座椅子メーカー「カナタ製作所」との企画で生まれ、2009年4月に製品版が発売されました。
きっかけは、出会った交流会でカナタ製作所より家具デザインの依頼があったことから。当時、同メーカーは若者向けの“デザイン座椅子”も販売していたこともあり、「新しい座椅子のデザインでいこう」と企画がスタート。「座椅子を使用していないときにもオブジェのようになれば」「あまりファンシーなモチーフにならないように」という考えから、動物モチーフを横向きのピクトグラムとして設計したあと、それを繋いで立体化するような流れでフォルムを生み出した動物型の座椅子が、2004年頃に完成(下図)。しかし、こちらはそれほど売れず、「これ足つけたほうが可愛いんじゃないか」というスタッフの声があったことから、座椅子ではなくスツールへとモデルチェンジしたという経緯があるそうです。
動物モチーフのアイデアは、子どもも大人も持っている「動物に乗りたい」という気持ち――タイに行かなくても象に乗れる。鳥取に行けなくてもラクダに乗れる――を叶えてくれるスツールにしたいという理由から。そのため最初のモデルでは、動物は「ゾウ」「ラクダ」「ウマ」からはじまり、「ヒツジ」や「イヌ」はお店やユーザーの声から誕生したものとのことでした。
なお、金谷さんは「縫いぐるみのようなフォルムは縫製が細かくてパーツが多くて大変だったそうです」と、カナタ製作所の職人さんからの声もツイート。大人でも使える腰かけとしてのタフさと、かわいい見た目。見れば見るほど、老舗メーカーの技術が詰まっているのが伝わってきます。
販売している「コトモノミチ」のオンラインストアでは受注生産を受け付けており、価格はそれぞれ税別3万3800円。また東京都墨田区にある「コトモノミチ at TOKYO」ではオーダーメイドでの注文も受け付けていて、「動物によっては表現が難しい場合もありますができる限り!」と、ある程度なら好きな動物のスツールをリクエストすることも可能です。例として公開された「バク」のスツールもかわいい。
ちなみに金谷さんは以前、錺(かざり)金具の職人によって作られた美しい「蚊遣器」を公開して話題に。こちらも同じくオンラインストアで販売中で、こちらでは他にもさまざまな工場や職人とのコラボで生まれたワクワクするような製品を見ることができます。
画像提供:金谷 勉(@cementblue)さん
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