直江津駅「釜ぶた弁当」(1100円)〜駅弁屋さんの厨房ですよ!(vol.22「ホテルハイマート」編(5))
【ライター望月の駅弁膝栗毛】(初出:2020年3月6日)









令和2(2020)年3月で、金沢開業5周年を迎える北陸新幹線。
高崎〜長野間は、平成9(1997)年に開業、当時は“長野新幹線”と呼ばれました。
平成27(2015)年に開業した長野〜金沢間には、飯山・上越妙高・糸魚川・黒部宇奈月温泉・富山・新高岡の各駅が設けられ、在来線やローカル線との接続が図られています。
金沢の先、敦賀までは、令和4(2022)年度末の開業を目指し、工事が進められています。
北陸新幹線・上越妙高駅は、上越市と妙高市のほぼ中間にあった、それまでの信越本線・脇野田(わきのだ)駅を移設、改称する形で設けられました。
北陸新幹線は、上越妙高以東がJR東日本、上越妙高から西はJR西日本の管轄。
在来線は「えちごトキめき鉄道」妙高はねうまラインと接続、上越市中心部の高田や直江津、妙高高原方面の玄関口となっています。
この上越妙高駅で駅弁を販売するのが、上越市・直江津駅前を拠点にホテルを営んでいる「ホテルハイマート」です。
「駅弁屋さんの厨房ですよ!」の第22弾は、ホテルハイマート・山崎邦夫社長の御子息で、駅弁部門のまとめ役を担う、山崎知夫営業統括部長にお話を伺っています。
今回は、北陸新幹線開業に伴うお話を中心に、アレコレと伺いました。
「駅弁」を守るために、上越妙高駅進出!
―山崎部長ご自身はいま、どのようなお仕事をされているんですか?
8年ほど前から、駅弁部門の統括を担当しています。
駅弁の開発も社長と一緒に担当していて、2010年代に出した新作は私も関係しています。
ホテルハイマートでは最初、ホテルのサービススタッフとして現場を経験しました。
ただ、人手が足りないときは駅弁の製造現場にも入りましたし、百貨店等の催事に出店していたころは、全国の百貨店、スーパーを巡っていたこともあります。
―2010年代は、北陸新幹線の金沢開業があって、直江津の駅弁屋さんとしては、“激動の時代”だったと思いますが、新幹線開業にあたってどんな準備をされましたか?
社長の「駅弁を守りたい」思いが強く、上越妙高駅へ何とか出店できるよう準備しました。
「上越妙高に出店しないと、ホテルハイマートの駅弁は終わる」、そのくらいの危機感でした。
上越妙高駅の売店ブースは、地元自治体(上越市)が中心となって取り組んでいますので、自治体の担当者の方と交渉を進め、何とか、「駅弁山崎屋」を開店することができました。
「山崎屋」の屋号を復活させたのも、山崎家のルーツを残したいという思いがあるかと…。
「地元」と共に歩んできた5年間!
―上越妙高に出店して5年、いかがでしょうか?
実際、上越妙高に出店できたからこそ、駅弁を続けることができていると思います。
特にいまは「さけめし」が駅弁大将軍を獲得できたお陰もあって、多くのお客様に「駅弁」をお買い求めいただいています。
じつはこの5年の間には、(売店で一緒に販売している)土産物の売り上げのほうが、駅弁を上回っていた時期もありました。
―売店開業当初から、駅弁で使うお米を置いたりして、土産物も工夫されていますよね?
駅弁で使用している「矢代米(矢代産コシヒカリ)」を置いたりしていますが、いまは敢えて、妙高市エリアの土産物を、多めに取り揃えるようにしています。
それというのも隣の土産物屋さんが上越市の土産を中心としていますので、駅弁山崎屋は妙高市の土産で棲み分けを図っている格好です。
例えば、(妙高市)新井のご当地ブランド・マルニのジーンズも置いたりしています。
将来の上越を担う子供たちと新作駅弁開発!
―最近はしばしば、地元の子供たちと新作駅弁を開発されていますね?
「釜ぶた弁当」(1100円)は、地元商工会議所青年部の活動とコラボして、上越妙高駅前にある「釜蓋遺跡」をテーマに、駅と遺跡の最寄りの大和小学校のみなさんと開発しました。
JR新潟支社の方、えちごトキめき鉄道の社長さんや上越市長さん、商工会議所会頭、NREのカリスマ店員・三浦由紀江さんも参加して試食しながら、アイディアの選考を行いました。
この大和小学校の後輩児童のみなさんとは、「北国街道お弁当」も開発しています。
―一方で、駅弁のラインアップの見直しもされましたか?
駅弁の種類が多すぎましたので、売り上げなどを勘案して「甘えび天丼」や「するてん」など、一部の駅弁の販売を終了させていただきました。
駅弁のラインアップを用意するということは、対応できる食材を準備しなくてはいけません。
用意はしたけれど、売れない駅弁の食材を廃棄することも増えてしまっていました。
今後も、継続的に駅弁を販売していくためには、致し方ないことだと思います。
(ホテルハイマート・山崎知夫営業統括部長インタビュー、つづく)
【おしながき】
- ご飯(切り干し大根、ガリ入り)
- 豚肉の特製たれ漬け
- 野沢菜漬け
- 大根味噌漬け
- みそ大葉巻き
上越妙高駅開業に先駆けて、上越商工会議所青年部が主催した「釜蓋遺跡をイメージした駅弁コンテスト」で1位になった女の子のレシピを基に作られた「釜ぶた弁当」。
釜蓋遺跡の「ぶた」と、豚肉の「ぶた」を掛け合わせたネーミングが目を引きます。
加えて、ホテルハイマートの特製甘辛だれに漬けこんだという冷めてもやわらかい豚肉と、切干大根とガリが混ぜ込まれたご飯の相性がよく、味わい深い駅弁に仕上がっています。
北陸新幹線の高架をバックに上越妙高駅を発車して、新潟に向かう特急「しらゆき」。
この列車も、まもなく運行開始から5周年を迎えます。
「駅弁屋さんの厨房ですよ!」第22弾・ホテルハイマート編、山崎知夫営業統括部長のインタビューも、次回がいよいよラスト!
「ホテルハイマート」の駅弁作りのこだわりと今後について伺っていきます。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/
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