「きゅうり」から包丁を作る → 抜群の切れ味なのになぜか土に還る不思議な包丁が完成圧倒的不審者の工房(1/2 ページ)

きゅうりで作った包丁でピクルスをスパスパ切る、狂気の動画です。

» 2020年11月01日 21時00分 公開
[Kikkaねとらぼ]

 牛乳、ゼリー、鉱石など、予想もつかないような材料から“包丁”を作る「圧倒的不審者の極み!」さんが新作動画を投稿。今回はなんと「きゅうり」から「包丁」を作ります。


圧倒的不審者の極み 包丁 きゅうりで作った包丁

 新作は“犬”として人間に飼われているという“犬男”が主人公。手錠をかけられながらも、毎日与えられるきゅうりのヘタを食べてなんとか命をつないでいましたが、ふとテーブルをのぞくとそこには飼い主の食事らしき豪華なローストビーフが……。


圧倒的不審者の極み 包丁 不遇に怒りを爆発させた犬男……

 この環境に不満を爆発させた犬男は、カギを手に入れて手錠を外すことに成功。果たして飼い主の運命はどうなってしまうのでしょうか……。

 というわけで、今回使うのは犬男が毎日食べさせられていたきゅうりです。


圧倒的不審者の極み 包丁 今回使うのはきゅうり

 煮沸した瓶にスライスしたきゅうりと塩水を注入し、ヒーターで一定の温度に保つことでピクルスと副産物である植物性乳酸菌を生成。水素イオン濃度(Ph)を丁寧に測りながらそれを牛乳に加えると、フルフルのヨーグルトが完成しました。


圧倒的不審者の極み 包丁 塩水に漬けたきゅうりをヒーターで温めると

圧倒的不審者の極み 包丁 植物性乳酸菌ができた

圧倒的不審者の極み 包丁 牛乳に加えるとヨーグルトが完成。ちなみにめちゃくちゃまずいそうなので読者の皆さんは作らないよう注意

 続いて登場したのは生米です。きれいに洗ってから独特の調理法で炊きあげたお米をすりこぎで潰して潰して潰しまくると、すっかり立場が逆転し、“犬男に飼われている人間”から唾液を採取。潰したお米に加えてからさらにトウモロコシも加えて糖度をアップさせ、ペースト状になるまで潰していきます。


圧倒的不審者の極み 包丁 今回はトウモロコシも登場

圧倒的不審者の極み 包丁 高い糖度

 そこにきゅうりから作った植物性乳酸菌を注入し、超音波洗浄機を使ってひたすら超音波を当て続けると、今度は乳酸のもととなる液体ができました。それを手作りの木製遠心分離機にかけ、手動でぶんぶん回していきます。どうしてこんなに謎の器具を持っているのに、遠心分離機だけは自作なのか。


圧倒的不審者の極み 包丁 自作の遠心分離機

圧倒的不審者の極み 包丁 まさかの手動

 その後は乳酸のもととなる液体に活性炭を投入し、乳酸を吸着させてからアセトンを使って分離させることに成功。フライパンでじっくり加熱することにより、真っ黒でカッチカチのポリ乳酸が出来上がりました。


圧倒的不審者の極み 包丁 乳酸を吸着させた活性炭にアセトンを投入して分離させるところ

圧倒的不審者の極み 包丁 フライパンで熱するとポリ乳酸が真っ黒に

 後は薄く伸ばして固めたポリ乳酸をノコギリを使って成形し、ひたすら研いでいく作業です。最初は粒子が粗い砥石を使い、徐々に細かいものへと変えていくと、だんだんとポリ乳酸がつやつやし始め、切っ先も鋭くなってきました。


圧倒的不審者の極み 包丁 薄く伸ばして

圧倒的不審者の極み 包丁 砥石でひたすら研磨

 PLAとも呼ばれるポリ乳酸は、3Dプリンターの素材としてもよく知られるエコプラスチックで、近年注目を集めているもの。犬男は3Dプリンターを駆使してPLA製の持ち手を作ると、完成した刃に装着。最後は序盤に発酵させたピクルスをスパスパ切り付け、圧倒的不審者の極み!さんらしいエンディングを迎えました。


圧倒的不審者の極み 包丁 PLAを使って3Dプリンターで持ち手を制作

圧倒的不審者の極み 包丁 持ち手と合体

圧倒的不審者の極み 包丁 鋭い切っ先

圧倒的不審者の極み 包丁 ピクルスだってスパスパ切れる

 今回も素晴らしいアイデアで見事な包丁を作りあげた圧倒的不審者の極み!さん。ねとらぼ編集部が詳しいお話を伺ったところ、カギとなった乳酸のアイデアについて「最初は市販の乳酸菌飲料の乳酸を作ろうと何種類か試しましたが、上手く発酵できませんでした。そこで漬物の発酵をヒントに、きゅうりから乳酸菌を作ることを思いつきました。これは予想外に上手く行きました」と制作秘話を明かしてくれました。

 また乳酸菌が乳酸を作る過程については、「動画では見た目もあるので、乳酸菌のエサとして主にデンプン(米、とうもろこし)を使いましたが、本来は飲食店や食品工場から出た食品廃棄物と乳酸菌を混ぜて発酵することで乳酸を抽出できます。糖類を含んでいれば乳酸菌が乳酸を作ってくれます」とのこと。

 「自作の乳酸を抽出し、フライパンで加熱する過程で嗅ぎなれた使用中の3Dプリンターと同じ臭いがしたときは安堵の表情に変わった瞬間でした」と今回の作品を振り返りました。

 また動画の説明文では、「ポリ乳酸は土に埋めておくと分解されます」とコメントしていたこともあり、視聴者からは「つまりこの方法で作った包丁はその辺に捨てても分解されて無くなるから証拠隠滅になるから一部のユーザーに実用的」「なんのために何してんのか全くわからないのに観ちゃうよね」といった声が上がっているほか、海外の視聴者からも高い評価を得ています。

画像提供:圧倒的不審者の極み!さん

(Kikka)

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」