ユービーアイソフト、「アサシン クリード ヴァルハラ」の流血表現修正を発表 ユーザーに謝罪

当初の説明から一転、修正パッチの配信を発表しました。

» 2020年11月26日 14時05分 公開
[ねとらぼ]

 ユービーアイソフトが事前に告知することなく、日本版「アサシン クリード ヴァルハラ」の流血表現を削除していた件について、同社はオプションで流血表現を「オン」にできる修正パッチの準備を進めていると、11月26日に公式ブログで発表しました。パッチは12月中旬に配信予定。


 発売中の日本版は18歳以上対象の「CERO Z」で販売されており、オプションに流血表現「オン/オフ」の選択項目があるにもかかわらず、「オン」選択時にも流血表現がカットされる状態になっていました。プレイ時にヒット判定が分かりづらくなる副作用も大きいことからプレイヤーからは「バグなのではないか?」「オンにできるよう修正してほしい」といった声が相次いでいました。

攻撃しても血が出ないため、迫力が無いだけでなく当たり判定が分かりづらいといった批判があった(画像はPS5版のゲーム画面より)

設定で「流血表現」の「オン/オフ」を切り替える項目があるにもかかわらず、「オン」の状態でもゲーム内で流血表現に目立った変化はない状態。当初ユービーアイソフトから説明もなかったことから、プレイヤーからは「バグなのではないか?」といった声も出ていた(画像はPS5版のゲーム画面より)

 ユービーアイソフト側は当初、流血表現の削除は、ゲームのレーティングを取得するにあたり「当初予定していた修正内容では日本で発売することができない可能性が高い」と分かったためであったと説明。関係機関との協議の上で、流血表現の削除を決定したと発表していました。

 ところが、日本でのレーティングを担当するCERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)は11月19日、ねとらぼ編集部の取材に対し「審査の際に、過去シリーズと同等の出血表現を含む内容で提出いただきましたが、そこで『Z』で審査を通しておりました」と、同作が流血表現アリの状態で審査を通過していたと説明。さらにCERO公式サイトでも「この件について同社から一切ご連絡も協議のお申し出もいただいておらず無関係です」と強調する異例の事態となっていました。


 ユービーアイソフトはCERO側の声明掲載後間もなく、「先日公開した流血表現の修正に関しまして調査を進めた結果、弊社内の問題であることが判明いたしました。関係各所及びユーザーの皆様には、心よりお詫びを申し上げます」と、当初の説明が誤りであったことを認めて謝罪。同社は加えて、今回の修正パッチ配信の発表に際し、「この度はユーザーの皆様にご迷惑をおかけし、心よりお詫び申し上げます」と、あらためて謝罪しています。

 ねとらぼ編集部では11月19日、ユービーアイソフトの広報担当者に「なぜ発売前に流血表現の削除を公表しなかったのか」コメントを求めましたが、回答はありませんでした。

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