【好きなゲームが世間のクソゲーな人インタビュー】「一発食らってから反撃」など不可能な、本物の斬り合いがある「ブシドーブレード弐」(1/2 ページ)
「対人戦では本当ににらみ合いとなり、動けなくなります」。
年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回はPS向け和風格闘ゲーム「ブシドーブレード弐」ファンの方にお話を伺いました。
企画:好きなゲームが世間のクソゲー
「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2〜3人くらい手を上げてくださるのでは?
……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。
「ブシドーブレード弐」(むりかもめさん)
私は中古ショップで「ブシドーブレード弐」を見かけるとつい買ってしまいます。もう4本くらい持っています。
どうしてでしょうね……安値で売られていると「こんな安い値段だなんてかわいそうに!」と思いますし、高値で売られていると「不適切な価格で購入者がガッカリしてしまう。かわいそうに!」と思います。
このゲームとの出会い
友達の「昔プレイしてたゲームで、勝利モーションで死ぬゲームがあるんだけど皆知らない?」という一言が強烈すぎて、自分で調べて中古ショップで50円だか110円だかで買ったんです。
その価格設定を見て「あ、本当にクソゲーなんだ」って思いました。マクドナルドのハンバーガーより安いんですよ?
初めてプレイしたときは「え……? 何これ……え? 死んだ……? これが……“死”?」(ライフポイントがないので通常攻撃を一度受けたら負ける)と思いました。
しかし、ブシドーと名乗る通り常に1対1で、移動と攻撃ボタンだけのシンプルな操作で行われる対戦には一瞬で勝負が決まるスリルが。さらに「型」を変えたり、武器種(太刀、薙刀など)を組み合わせたりすることで複雑なジャンケンの様相を呈します。
まるで本気で命の取り合いをしているようで、下品な話ですが、その、勃起しちゃいましてね、ふふふ。
どう考えても100時間以上はプレイしました。「100人斬りして隠しキャラが使えるようになるまで寝ないぞ!」と3日間くらい「食事・トイレ・ブシドーブレード弐」しかしていない日もあったくらいなので。
ストーリーモードを一通り終わらせて、プレイアブルキャラを全部出した後は、ひたすら対人プレイ。本当に斬り合いしてるかのようなスリリングさの中に、超高度な読み合いがあるんですよ。対人戦では本当ににらみ合いとなり、動けなくなります。
大学の授業が終わると、友達の家に集まって寝るまでプレイ。また、自宅用にもう1本ソフトを買って、1人で「即死攻撃のモーションを覚えて避けれるようにしよう」と練習していました(結論:ノーモーションで撃ってくるので対抗策はない。「ファイト!」と同時に横ステップを連打→横軸をずらして避けるのみ)。
世間ではクソゲーと言われている理由
- HPゲージがない格闘ゲーム
- こちらは刀を使っているのに、敵が拳銃で撃ってくる(即死)
- レイピア投げが即死技
- ストーリーがほぼない
- 「2」なのに「1」のオープンワールド的フィールドと違って、狭い格ゲー空間で戦わされる
- 対人ゲーと割り切った場合、即死技を持つキャラがいるのがおかしい
- △ボタンを使用しない
- PSとテレビを2台ずつ用意すると一人称視点での対人プレイが可能(誰がそんなことするんだ)
- ビルの屋上ステージの端で敵を倒すと勝利モーションで死ぬことがある
クソゲーです。しかし、このゲームには命のやり取りが、「一発食らってから反撃する」なんて策謀を巡らす猶予のない斬り合いがあります。
斬られたら、死ぬ―― 「ブシドーブレード弐」では、時代劇などの世界に身を置いたかのような体験ができます。突然死を迎えるこの世の理というか、戦乱の世の悲哀みたいなものも感じられるかもしれません。
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