【好きなゲームが世間のクソゲーな人インタビュー】たぶんVTuberで一番速いと思います 「ダークソウル2」RTA走者・朱鷺村伊鞠さん(1/2 ページ)

執筆時点で世界8位の記録保持者(1時間16分52秒)。

» 2020年12月30日 19時00分 公開
[今藤祐馬ねとらぼ]

 年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回は「ダークソウル2」(PS3など)。RTA世界8位の記録を持つVTuberさんにお話を伺いました。

「Dark Souls II:Scholar of the First Sin」1時間16分52秒(Any% Old Souls)

企画:好きなゲームが世間のクソゲー

「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2〜3人くらい手を上げてくださるのでは?

……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。

「ダークソウル2」(朱鷺村伊鞠さん/@ImariTokimura

 想定された進行度に対して強すぎる装備強化が可能な点など、精通するほどゲーム崩壊を簡単に起こせる遊びの幅の広さが好きです。

 「長い」とよく言われますが、それはすなわち「やることが尽きない」ということ。やりこみと知識、経験こそがものをいう「ソウル」シリーズとして申し分ないと思っています。その魅力を広めるため、まずRTAで世界8位を獲りました。

世間ではクソゲーと言われている理由

 シリーズの中で急に操作性が変わった点や、1周しても結局よく分からないストーリーに加え、ボスとの死闘を演じるには少し物足りない難易度といったところでしょうか。

※「ダークソウル」「Bloodborne」に代表されるソウルシリーズはそのほとんどを宮崎英高氏がディレクションしているが、「ダークソウル2」は制作体制が大きく異なる。

 2014年に発売されたPS3世代版(DARK SOULS II)と違い、2015年に発売されたハイスペック版(DARK SOULS II SCHOLAR OF THE FIRST SIN)は整合性もとられ、エンディングの補完もされているのですが、初期に触れたきりのプレイヤーの悪い印象がネット上で尾を引いているように感じます。

クソゲーとされる理由に納得できるか

 正直、納得できていないです。私にとってはシリーズで初めて触れた作品で、不満を感じたことは1度もないです。

 後に「2」以外の作品をプレイしてからは「面白いけど確かに外伝作品っぽい」とは思いましたが、だからといって未プレイの方に「『2』は微妙って聞くね」という印象を持たれてしまうのはとてもツラいです。

「ダークソウル2」RTAを始めたきっかけ

 縛りプレイが盛んなシリーズでものを語るには実力が必要。それを示すには絶対的な実績が必要だと思ったので、RTAに挑戦しました。

 私が挑戦しているRTAのレギュレーション「Any% Old Souls」は、キャラクリエイトからエンディングを迎えるまでの正規ルートを1周するタイムを競うものです。

 特定のボスとだけ連戦することで効率的なクリアを目指す「Any%」に対して、苦手な人が多いステージをいかに攻略するかが鍵になる「Any% Old Souls」の方が私に合っているのかな、と思いました。

 実際に走ってみると、手さばきももちろん大事だったのですが、例えば「このステージの敵はここまで追ってくる」のような誰も教えてくれない細かい感覚がすごく役に立って、自分では到底及ばないと思っていたタイムまでどんどん伸びていきました。

 以前持っていた世界8位の記録は練習を始めてから2週間ほどで出すことができて、自分の中に蓄積されていた感覚が間違っていないという証明になったようで、とてもうれしかったです。

もしもこれからプレイする人にアドバイスするとしたら

 「シリーズの中でも異色なので、外伝の気持ちでやる」「シリーズ経験者の感覚がすぐに通用すると思わない」「シリーズ共通の鉄則として、自分が持つどんな手段を使ってでも攻略する」の3つですね。

 「ダークソウルはこんなのじゃない」という印象からダメ出しをされ続けた作品ですが、最後はやっぱりシリーズ共通の楽しみ方があります。

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