セクハラ告発でハリウッド追放のケビン・スペイシー、恒例のクリスマス動画を更新 「もう許されてもいいのでは」との声も(1/2 ページ)
事実上の引退状態。
オスカー俳優のケビン・スペイシーが12月24日、3度目となるクリスマス動画をYouTubeに投稿。心を病む人へ真剣に語りかける内容が議論を呼んでいます。
この動画は公園で撮影され、凝ったせりふや演出はなくスペイシーがカメラに向かって淡々と語りかける内容。険しい表情を浮かべ「この1年、大勢から悩みの相談を受けた」と明かし、自ら命を絶つことを考える人へ「どうかその道は選ばないで」呼び掛けています。
2020年のアメリカは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大の一途をたどり経済的な問題を抱える人が増加。また次期大統領を巡って世論が真っぷたつに別れるなど、激動の1年を経験しました。スペイシー自身も思い悩むことがあったと共感を示しながら「どこかに別の道が必ずある」「クリスマスを楽しめなくても、どこかにあなたを理解してくれる人や、助けてくれる人がいる。あなたは1人じゃない」と強い言葉で訴え「状況はよくなる」という言葉と、自殺防止ホットラインの情報で締めくくっています。
スペイシーは、アカデミー賞やエミー賞を獲得するなど高い評価を得る俳優でしたが、2017年にハラスメント被害を告発する「#MeToo」運動で、過去のセクハラ行為が次々と明るみへ出ることに。一連の訴えを否定したものの、このときに自身はゲイだとカミングアウトしたことが「論点をそらしている」とさらなる反感を買う結果に。主演ドラマは打ち切りになり、出演作は登場シーンがカットされるといった措置が執られるなど、事実上の引退状態となりました。
しかし2018年のクリスマスに、主演作「ハウス・オブ・カード」で演じた役柄になりきった動画を公開し、告発内容をあらためて否定。2019年のクリスマスにも同様の動画を公開し「自分に歯向かう敵は、優しさで葬ってやろう」と含みのある発言をしていました。
スペイシーのクリスマス動画には、さまざまな反響が起こっており、「この男は公園などではなく牢獄にいるべきなのに」と嫌悪感を示す声もあれば「そろそろ許されてもいいのでは」と復活を望むコメントも。過去2年に公開した自己弁護動画とは異なり、心を病む人を思いやる内容に「いまの世の中にはこういうメッセージが必要だ」とたたえる声がある一方で、「(セクハラで)多くの人を追い詰めたあなたが言うのか」と憤るコメントも投稿されています。
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