見知らぬおばあさんと危うく森の中へ…… 幼少期の不思議な体験談漫画に背筋が凍る
未解決の失踪事件は結構怖いですよ。
神隠し。現代でいうところの「行方不明」と同義で、古くは行方の分からなくなった人を指して「なんらかの超常的な存在によって連れ去られたか、あるいは異界に足を踏み入れて姿を消した」、すなわち「神隠しに遭った」と理由を求めていたそうです。
ですが現実的に考えてみましょう。行方不明者のほとんどは、自らの意思あるいは事故や事件など、なんらかの明確な原因から姿を消しているはず。ですが失踪事件のなかには、少なからず「神隠しに遭ったとしか思えない」というものが存在しているのです。
今回ご紹介する作品には、一歩間違えば「未解決の失踪事件」になっていたのではないか……と思わずにはいられない、とても奇妙な体験談が描かれています。イラストレーターのしばたま(shibatamaa)さんが、フォロワーから寄せられた体験談を漫画化した作品です。
それは語り手であるマミさんが2〜3歳のころのお話。ある日のこと、マミさん一家は栃木県日光市にある憾満ヶ淵(かんまんがふち)という景勝地へ行ったそうです。
その通り道には、大量のお地蔵さんが並んでおり、「地蔵を数えながら歩くと、行きと帰りで数が異なっている」という不思議ないわれのある「並び地蔵(通称・化け地蔵)」があります。観光を楽しんだ後、一家はお地蔵さんの数を数えながら帰っていたのですが……一瞬目を離したスキに、マミさんが迷子になってしまったのです。
マミさんを必死に探す家族のうち、彼女をはじめに見つけたのはお母さんでした。そこで見たところによれば「マミさんは知らないおばあさんと手をつないで歩き、だが会話をしているでもなく、ただまっすぐ森へ入ろうとしていた」とのことです。
お母さんが名前を呼ぶと、マミさんは何事もなかったかのように振り向き、戻ってきました。ですがおばあさんは振り向きもせず、まっすぐ森の中へ入り姿を消してしまったそう。そしておばあさんのことを尋ねられたマミさんは、ただただ「わからない」としか答えなかったといいます。
後でお母さんが地元の人に聞いたところ、その森の中には墓地があり、観光客が訪れることはほぼない、という場所だったそうです。
お母さんいわく「あのときのマミは、まるで何かに操られているみたいだった」とのこと。あのおばあさんはいったい何者だったのか、そもそも生きている人間だったのか。もしもお母さんが、マミさんを見つけていなかったら……。もしかしたら「神隠し」に遭っていたのかも、しれません。
作者のしばたまさんはInstagramのほか、しばたまさんのブログ「しばたまブログ」にて、作品や活動履歴などを公開しています。
たけしな竜美(@t23_tksn)
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