役者であることは自分の誇り――日曜劇場「ドラゴン桜」で話題、志田彩良の人生を変えた転機と母への“反抗心”(2/4 ページ)
唯一、ずっと好きで続けられているのが役者
もともと役者志望ではなかったという志田さんですが、現在の仕事に就いたことは、自身にとって“人生の転機”に。2018年以降は、映画やドラマなどにより多く出演し、「パンとバスと2度目のハツコイ」をはじめ「mellow」「his〜恋するつもりなんてなかった〜」などの今泉力哉監督作には欠かせない俳優となり、10月公開の新作映画「かそけきサンカヨウ」では主演を務めることとなりました。
――人生の転機はいつですか?
現在の事務所に所属させていただいたとき。それまでは、好奇心旺盛なタイプなので習い事なども何でもやってみたいと思って始めたはいいものの、あまり長続きはしなかったんです。でも、このお仕事をしてから辞めたいと思ったこともあまりないですし、ずっと好きで続けていられるので、自分にとって本当に大切です。
――もともと役者志望でしたか?
今の事務所に声をかけてもらう前から、小さいころは声をかけていただく機会がありました。でも、興味がなくて、ずっと母にも「やりたくない」と言っていました。
でも、ある日突然「ちょっと楽しそうかもしれない」と思ったことがあって、その時期に今の事務所の方に声をかけていただいて、そこからはずっと女優さんになりたいなと思っています。もともと、ドラマや映画を見るのが好きだったので、それも影響しているのかなと思います。
――今泉力哉監督の作品には欠かせない存在となりましたが、ご自身で印象的な作品はありますか?
やはり、初めて出演させていただいた「パンとバスと2度目のハツコイ」は、お芝居ってこんなに楽しいんだというのをあらためて実感できました。特に、姉の市井ふみ役を演じた深川麻衣さんとの姉妹のシーンはアドリブも多く、本当に心の底から(お芝居)を楽しんでいました。今泉さんの作品に出演させていただくたびお芝居の楽しさを学ばせていただいています。
「ゆるキャン△」メンバーはすごく大切な存在
同年には、土屋太鳳さん主演のドラマ「チア☆ダン」に出演。チアリーダー部の一員として、練習も含め約9カ月間、共演者らと過ごした時間は思い出深いものとなりました。その後、映画版の「チア☆ダン」に出演していた福原遥さんとドラマ「ゆるキャン△」で共演。「ゆるキャン△2」でもともに過ごした共演者らとは今でも交流を深めているようです。
――今まで出演した作品で思い出深いものは?
「チア☆ダン」です。練習期間も含めると9カ月間みんなとずっと一緒にチアダンスをしたので、一番(撮影)期間ががかった作品です。もちろんぶつかることもありましたが、それによってよりみんなの絆が深まり、本当に部活をしているような感覚でした。私は部活の経験がないので、初めてTHE青春という日々を過ごせたのは本当に思い出深いです。
――映画版に出演していた福原さんとは「ゆるキャン△」で共演されています。共演者との思い出のエピソードはありますか?
控室でちょっと時間があったときにみんなで知育菓子を買って作ったのが楽しかったです(笑)。
――「ゆるキャン△」で学んだことは?
キャンプ! キャンプの楽しさをものすごく学ばせていただきました。「ゆるキャン△」の5人でも落ち着いたら行きたいなと思います。
――仲のいい俳優はいますか?
「ドラゴン桜」の東大専科メンバーはもちろん仲がいいですが、「ゆるキャン△」で出会った4人はいまだに連絡をとっています。先日、田辺桃子ちゃんがたまたま別の作品で同じスタジオにいて、一瞬でしたが、少しお話しただけですごく元気が出ました。やはり「ゆるキャン△」メンバーはすごく大切な存在だなと思います。
“自分を変えた作品”「ドラゴン桜」
2021年4月からは「ドラゴン桜」に出演。オーディションで勝ち取った役は、今まで演じた中でも難しい役どころになったようで、そんなときに、長澤まさみさんからアドバイスをもらったといいます。
――人生で一番うれしかったことは?
最近で言うと「ドラゴン桜」(の出演)が決まったときがうれしかったです。
――人生で一番緊張したことは?
「ドラゴン桜」のオーディション。「絶対決めたい!」と思っていたので、寝られないくらい緊張してました。最初は早瀬奈緒ちゃん役でオーディション台本いただいて、最終オーディションのときは、小杉麻里ちゃんの役の台本をいただいてやりました。
――難しかった作品はありますか?
現在、出演させていただいているTBS系日曜劇場「ドラゴン桜」の小杉麻里ちゃんです。本当に自分とは真逆な性格で、家庭環境、友達関係が自分と全く違うので演じることがすごく難しいです。でも自分の引き出しを増やすチャンスでもあり、演じていて楽しかったです。
――役作りで6キロ減量されていましたが、他に役作りで意識したことはありましたか?
小杉麻里ちゃんと同じDVの被害を受けた方の記事や資料を片っ端から読み、ノートに書き写し、現場に行く前に読んでいます。そして、麻里ちゃんに近い心境の音楽を探してプレイリストを作り、現場に向かいながら聞いていました。何の曲が入っているかは内緒です(笑)。
――「ドラゴン桜」現場はどんな様子ですか?
みんなでなぞなぞを出し合ったり、長澤さん、阿部さん、ゆりやんレトリィバァさん、専科のみんな全員でじゃんけんをして負けた人がみんなにジュースをプレゼントしたのが楽しかったです。
みんなよくしゃべるんですが、高橋海人くん(高ははしご高)は専科のみんなをまとめてくれて、みんなの元気がないときとかは率先していろいろお話しして現場のテンションをあげてくれたり、パキッとしないといけないときはそういう空気を作ってくれます。
【おわびと訂正】:2021年6月30日13時48分 初出時、高橋さんの名前表記に一部誤りがあったため訂正いたしました。
――自分を変えてくれた作品はなんだと思いますか?
「ドラゴン桜」です。今までももちろん本気でお仕事取り組んできたつもりではいますが、「ドラゴン桜」という作品をもっと熱量あげて頑張っていきたいなと思っていて、現場で受ける刺激もすごいので、きっと自分を変えてくれているんだろうなと思います。
――現時点で変わったなと思うことはありますか?
モニターで自分のお芝居を見たときに、「こういう表情をしている自分見たことないかも」と思った瞬間があったので、表情の部分は変わったと思います。今までは、あまり人のことをにらんだり、目つき悪く見えないようにと、とても気をつけていたのですが、「ドラゴン桜」の台本には“にらむ”と書いてあるので、「どうやってにらもう……」と思って、毎日鏡を見て練習しました。そういうことが自分の引き出しになっていたらいいなと思います。
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