顔ハメパネルが「天才」「ヒルコ様になれる」と話題 諸星大二郎展の魅力を三鷹市美術ギャラリーに聞いた(1/2 ページ)

この場面を顔ハメパネルにするセンス好き……!

» 2021年09月07日 19時45分 公開
[十津川あきらねとらぼ]
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 三鷹市美術ギャラリーにて開催中の「デビュー50周年記念 諸星大二郎展 異界への扉」に展示されている「ヒルコ様の顔ハメパネル」が、SNS上で「天才」「ヒルコ様になれる」と好評を博しています。

諸星大二郎展 ヒルコ様の顔ハメパネル

 今回の企画展は、『妖怪ハンター』『西遊妖猿伝』などの作品で知られる漫画家・諸星大二郎さんの作家デビュー50周年を記念したもの。原画約350点を中心に、作品世界に関わりの深い美術作品や歴史・民俗資料などを展示しています。同展は巡回展となっており、10月10日まで東京・三鷹市美術ギャラリーにて展示が行われた後、10月23日〜12月26日まで栃木・足利市立美術館にて展示が行われます。

諸星大二郎展 「デビュー50 周年記念 諸星大二郎展 異界への扉」ポスター

 顔ハメパネルになっているヒルコ様は、『妖怪ハンター』に登場する怪異。ヒルコ様はある地域の古墳に封じられた存在で、この古墳に踏み入った者の末路を現した場面が顔ハメパネルになっているのです。これにはファンも大喜び。SNS上には顔ハメパネルで撮影した人の投稿が多く寄せられています。

 ちなみに、同展が開催されている三鷹市は、諸星さんの居住地でもあり、ホラーコメディー『栞と紙魚子』シリーズは、同市井の頭(胃の頭)を舞台としています。三鷹市美術ギャラリーの担当学芸員に、同展の人気や魅力について話を聞きました。

――諸星大二郎展はSNSなどでも話題になっています。こうした状況下ではありますが、展覧会への人入りはいかがでしょうか。顔ハメパネルは多くの人に利用されているのでしょうか?

 本展に対してご興味をもっていただきありがとうございます。展覧会については、2020年11月に北海道立近代美術館で開催して以来、巡回会場ごとにSNSなどで情報を発信してきましたので、オープン初日から、当館での開催を楽しみにしてくださっていたお客さまがご来館されています。

 日々増加しているというより、皆さまタイミングをみてご来館されている感じです。当館は20時までの開館ですので、密を避けてゆっくり時間をかけて鑑賞したいという方は平日夕方頃にご来館されています。ヒルコ様顔ハメパネルも来館前から楽しみにしてくださっているようで、比較的スムーズに皆さま譲り合ってご撮影いただいております。

――展覧会の見どころを教えてください。併せて、記事をきっかけに同展に興味をもった人に伝えたいことなどあれば教えてください。

 本展では、諸星先生の代表的な作品原画約350点に加えて、作品に関連する美術作品や考古・民俗資料などを展示しております。諸星作品といえば、幅広い分野の知識と過去の膨大な資料を織り込んだ壮大なストーリーが魅力の1つです。

 原画展にとどまらず、諸星作品の世界観をご紹介するのが本展の試みです。例えば、作品のインスピレーションの源になった江戸時代の記録書、作品にも登場する縄文土器など、原画とあわせて見ることで諸星作品をさらに深く味わっていただけると思います。

 原画の迫力を堪能していただくとともに、さらなる「異界」へと想像の翼を広げていただければ幸いです。



 「デビュー50周年記念 諸星大二郎展 異界への扉」は、9月7日後期展示より、日時指定予約制になっています。来訪する場合は公式サイトでの事前予約が必要になるためご注意ください。

諸星大二郎展 『西遊妖猿伝』カラー原画、1998年
諸星大二郎展 『暗黒神話』より「天の章」本文原画、1976年
諸星大二郎展 『栞と紙魚子』カラー原画、2015年
諸星大二郎展 左奥バナーの栞と紙魚子のイラストは、来場した諸星さんが描いたもの
画像提供:三鷹市美術ギャラリー
(C)諸星大二郎

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