死んだ飼い主を待ち続ける13歳の猫、1匹だけ里親が見つからず―― 保護施設での実話を描いた絵本に涙(1/4 ページ)
温かい雰囲気の絵本です。
飼い主を亡くした保護猫が幸せになるまでを描いた絵本「おれは待っている」がTwitterで公開され、「泣きました」「休憩中に読むんじゃなかった」と話題になっています。
主人公はハチワレの猫さん。毎日誰かを待っているようです。そこへやってきたの保護猫たちのはお世話係さん。お腹が空いたときなどにはありがたい存在ですが、ハチワレさんが待っているのはこの人ではないようです。
次にやってきたのは新入り猫さん。真っ白の毛が魅力的ですが、ハチワレさんが待っていたのはこの猫さんでもありません。そこに現れたのは「若くて白い毛の猫」を探す人。待っていた人に出会った新入り猫さんは、その人の元に行くことになりました。
続いてやってきたのは飼い主に捨てられたという三毛猫さん。猫嫌いのハチワレさんは、すり寄ってきた三毛猫さんに冷たくしてしまいます。ハチワレさんを避けて別の部屋に行った三毛猫さん。間もなく待っていた人と出会うことが出来ました。
「そろそろおれの待っている人も現れるかもしれない」と思っているハチワレさんの前に姿を見せたのは子猫ちゃん。元気いっぱいの子猫ちゃんは、ハチワレさんの周りをウロチョロします。子猫にも容赦しないハチワレさんは「ええーい! うっとうしい」と一喝。それでも子猫ちゃんは後を付いてきます。
子猫ちゃんに「おじさんが待っているのは誰?」と聞かれたハチワレさん。おいしいご飯や暖かい寝床を用意してくれ、いっぱい遊んで一緒に眠ってくれる人がいたことを話し出します。
その人を1年以上待ち続けているというハチワレさん。子猫ちゃんは「お世話係さんがいるよ」と言いますが、ハチワレさんが待っているのはお世話係さんとは違う人なのです。
小さくてかわいい子猫ちゃんには、すぐ引き取りたいという申し出が。ハチワレさんがいる場所から去っていきます。
そうこうするうちに、この部屋のボスとなったハチワレさん。周りにいる猫ちゃんはみんな後輩です。後からやってきた猫ちゃんが待っていた人と出会い、この部屋から出ていく。ハチワレさんは、そんな光景を数え切れないほど見てきました。
「自分がもう少し若ければ」「大好きなあの人にもう1度会いたい」と考えるハチワレさん。そこにお世話係さんが現れます。電話を握りしめたまま「大変だ!!!」と慌てているお世話係さん。飼い主を亡くしたハチワレさんに、どんな運命が待っているのでしょうか――。
このお話を投稿したのは、動物保護団体リーフノット(@reef__knot)さんのTwitterアカウント。リプライ欄には「涙腺崩壊しました」「(猫が待つ)家に帰りたくなりました」「猫にはみんな幸せになってほしい」といった感想や、みなさんのお宅の猫ちゃんのエピソードなどが寄せられています。
この話は同施設で起こった実話を元に書かれたものとのこと。温かい雰囲気のイラストは、漫画家のみけみけ(@mkmk_illust)さんが描いており、YouTubeで公開されている他、書籍として販売もされています。
リーフノットさんは、READYFORで次回作の絵本を広めるためクラウドファンディングを展開中。第一目標を達成し、現在ネクストゴールの達成に向けて支援を呼び掛けており、同団体の代表理事 飛田俊さんは「皆様の応援が多ければ多いほどたくさんの方に絵本を広めることができ、絵本の力によって救われる動物たちが増えるという趣旨のプロジェクトです。第一目標はすでに達成していますが、更なる応援をいただけると幸いです」と話しています。
プロジェクトのリターンには「新作絵本」なども用意されており、集まった資金は施設の運営費や今後の保護活動費、啓蒙活動費などに使われるとのこと。Webサイトには、支援についてや里親募集中の犬・猫たちの詳細が公開されています。
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