ハリポタ作者、トランスジェンダー活動家に住所をさらされ脅迫 前年の発言が“差別的”と炎上しターゲットに
トランスフォビアな発言を批判されてきたJ.K.ローリング。
『ハリー・ポッター』シリーズで知られる英作家のJ.K.ローリングが11月22日(現地時間)、自身のSNSでTwitter上に自宅の住所をさらされ脅迫を受けたと明かしました。きっかけは19日に投稿された写真付きのツイート。ローリングの自宅前で、3人の活動家がトランスジェンダーの権利を訴えるパネルを撮影し、住所が確認できる形でアップしたものです。
ローリングは写真が「住所が見えるよう慎重に調整し撮影された」とし、投稿について教えてくれたユーザーたちやTwitter運営、対応したスコットランド警察に謝辞を述べています。また投稿をリツイートした人は「たとえその行動を非難するためであっても」削除するよう懇願していますが、3人の活動家はすでにアカウントごと当該のツイートを削除しています。
ローリングは2020年6月に、米WebメディアDevexによる「オピニオン:月経のある人にとって、より平等なポストCOVID-19の世界を作ること」という記事に、「“月経のある人”だって。昔はこの人たちを指す言葉があったんだけど。誰か教えて。ウンベン? ウィンパンド? ウーマッド?」と嘲笑(ちょうしょう)するようなツイートをし、多くの人の怒りを買いました(関連記事)。
その後ローリングは自身の再登場に長い声明文を公開し、スコットランドでは自己申告のみで性別を変更できるようにする動きがあること、手術やホルモン治療を受けていないトランスジェンダー女性が女性専用スペースに入ることへ反対していること、また自身が20代に受けた性的暴行などについて記しています。
しかしトランスフォビアと批判された自身の発言を取り下げることはなく、声明文公開後も批判は相次ぎ、『ハリー・ポッター』に関するイベントがキャンセルされるなどの抗議も続きました。
またローリングは今回の脅迫に関して、自身は守られているがそうではない女性たちもいると、近年トランスフォビアだと批判され職を失うなどした女性たちの名を列挙。そして彼女らは「社会政治的な概念である性自認が性に取って代わることを無批判に受け入れないという理由で」SNS上で追い詰められたり、彼女らの雇用主が狙われたり、さらしやレイプを含む脅迫を受けていると主張しました。
さらに3人の活動家たちについては、「住所をSNSにさらすことで、私が女性の性の権利について発言しないよう脅すことができると考えたのだろう」とし、「私が壁紙になるほど多くの殺害予告を受けてること、それでも発言するのをやめないことを考慮すべきだった」とツイート。そして「あなたたちの運動が女性にとって脅威でないと証明する最良の方法は、ストーキングやハラスメント、脅迫をやめることかも」と忠告しました。
この連続したツイートのリプライ欄では、ローリングとその家族の無事に安堵(あんど)し心配する人や「こんな行為が正当化されると思う人がいるなんて」と活動家たちの行為を批判する人たちと、「性を性自認に替えようなんて誰が言った? それこそがあなたが誤解していること」「でも(ローリングの住所は)公開情報じゃない? Wikipediaで見つけられるし」「彼女は被害者面できるチャンスを逃さないね」などとローリングのツイート内容や投稿自体を批判する人たちとにきっぱり分かれました。
「彼女は自分の考えを述べているだけなのに」との意見には「差別主義者が差別主義的な発言を“自由な発言”と言っても、それはやはり差別的な発言だからね」とはっきりローリングを差別主義者と呼ぶ人も多く、この論争はまだまだ続きそうです。
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2020年度から「戸籍上の性別は男性、性自認が女性」の学生も受け入れます。
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