Switch移植が決定した「十三機兵防衛圏」について今から全人類にお薦めします:今日書きたいことはこれくらい(1/4 ページ)
やきそばパンが食べたくなるゲーム。
皆さん、「記憶を消してやり直したいゲーム」ってありませんか? 「そのゲームを初めて遊んだときの感動をもう一度味わいたい」ってタイトル、ないですか?
やっぱり「初めてそのコンテンツに触れたときの感動や衝撃」って鮮烈なものでして、どんなに面白いゲームでも、3回、4回とやり込むうちに新鮮さはどうしても薄まっていってしまうものです。更に、そのゲームの中に「衝撃的な展開」だとか「驚くほどよくできた謎解き」といったものが含まれている場合には、さらにその傾向が強まります。「一度遊んだ」という記憶自体が、そのコンテンツを味わう上での障害になってしまうのです。
「初めて遊んだとき」のあの感動を、まっさらな状態でもう一度味わいたいというのは、ゲーマーたちの見果てぬ夢の一つなのです。ピンポイントで指定した記憶だけ消す装置が欲しい。
しんざき個人の話をすれば、逆転裁判の流れをくむアクションアドベンチャーゲーム「ゴーストトリック」だとか、スーパーファミコンの文字通り神RPG「ヘラクレスの栄光3」、「一度きり」のゲーム体験「OneShot」、浮気すると原さんに刺されるゲームこと「ガンパレード・マーチ」、あるいは超高校級AVG「ダンガンロンパ」あたりが、「記憶を消してやり直したいゲーム」の代表格になります。
最近だと、「FF14 漆黒のヴィランズ」もかなり記憶を消したい部類のタイトルです。エメトセルク好きすぎる。
ただ、これらのゲームについてちょっと注意しないといけないのが、「ハマるとものすごく面白いけど、ゲームのネタバレ許容度は低い場合が多い」ということなんですよね。謎解きやシナリオのコア要素をばらされると衝撃が薄れてしまうことは当然ですが、うっかりすると「面白さ」のポイントを知るだけで、若干は面白さを減じてしまう可能性すらある。
「このゲーム面白いぞ!! みんな遊んで!!!」と大声で叫んで回りたいのは山々ながら、面白さのポイントを説明するときには細心の注意を払う必要がある。そんな悩ましいタイトル群なわけです。
ところでここに、「十三機兵防衛圏」というゲームがあります(公式サイト)。
もうPS5の発売も間近に迫った、2019年11月28日にPS4で発売されたアドベンチャーゲームでして、当時「今さらPS4を買うのもな……」と見送った人も多かったように記憶しているんですが、あまりにもしんざき好みの気配がぷんぷんするゲームだったんで、我慢できずにPS4ごと買っちゃったんですよ。そしたらもう、誇張抜きで寸分違わず私好みクリティカルヒットのゲームでして、1ミリたりとも後悔しない出来だったんです。本当、これ1本だけでもPS4買ったお金は十分ペイ出来まして、精神的には50万円分くらいおつりがきました。
で、十三機兵防衛圏も「記憶を消してやり直したいゲーム」の暫定トップにリストアップされているという話でして、世の中に「まだ十三機兵防衛圏を遊んでいない人」がたくさんいるのが、私にはうらやましくて仕方ないわけです。未プレイのみなさんに、ぜひとも「十三機兵防衛圏をまっさらな状態で遊ぶ権利」を行使していただきたい。
私はこれから「十三機兵防衛圏というゲームがマジでひたすら面白いしついにSwitchにも移植されるらしいからまだプレイしていない全人類が遊ぶべきですよ」という話をするのですが、その前に触れておくべき事柄として、「十三機兵防衛圏も、決してネタバレ許容度が高いコンテンツとはいえない」というものがあります。
可能な限りネタバレには注意して書き進めるつもりですが、面白さのポイントを説明するためには最低限ゲームの構成に触れないわけにはいかず、ネタバレを警戒する方はぜひ十三機兵防衛圏を遊んでからまたこの記事を読んでみていただきたい、と思う次第なのです。マジで面白いので。
取り急ぎ、
- 「朧村正」や「ドラゴンズクラウン」などのヴァニラウェアゲーのキャラクターのビジュアルが好きな方
- 複雑に絡み合ったストーリーがだんだんと解きほぐされていくアドベンチャーゲームが好きな方
- 少年少女がロボットに乗って戦う、という舞台建てが好きな方
- SF、特に海外SFに親和性がある方
- 眼鏡青年、ないし眼鏡っこが好きな方
このへんに当てはまる方には、十三機兵防衛圏が心臓までブッ刺さる可能性は非常に高い、ということは保証します。
ということで、「十三機兵防衛圏」がSwitchに移植されることが決定されました(関連記事)。
まずは「十三機兵防衛圏」がどんなゲームなのか、簡単にご紹介したいと思います。
イチャコラムードの「追想編」と不穏な「崩壊編」
十三機兵防衛圏というゲームは、一言で言ってしまうと「怪獣と戦うために『機兵』というロボットに乗って戦う、少年少女たちの群像劇」です。
ゲームを始めると、プレイヤーには3つのモードが提示されます。「追想編」と「崩壊編」と「究明編」。主にゲームを進めていくことになるのは「追想編」と「崩壊編」です。
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