「あぁ、何てきれいに」「新車の香りがする(泣)」 伊藤かずえ、ピカピカになった「あのシーマ」と再会し感激の涙(1/2 ページ)
「まるで新車みたい!」 シーマのレストアがついに完成。8カ月ぶりに愛車と再会した伊藤さん、そしてよみがえったシーマの姿は……。
「待ち望んでいました。ホントに夢に何度も出てきたんですよ」「わたしのクルマじゃないくらいにきれいになって……。あぁ、新車の香りがします(泣)」──。
俳優の伊藤かずえさんが30年乗り続ける「伝説のシーマ」が12月7日、約8カ月掛けたフルレストアを終え、この日が誕生日の持ち主伊藤さんのもとへ戻ってきました。何てすてきな誕生日プレゼント……!
伊藤さんは、日産自動車「シーマ タイプII リミテッド(FPY31型/1990年式)」を30年以上乗り続けるこだわりオーナー。この初代シーマは、平成バブル期に高額商品購買需要が起こった「シーマ現象」や「3ナンバー車ブーム」の発端になった名車種です。
「23歳のときに入手して、故障によるエンジン換装を経て、やれてきた塗装を自分で塗り直したりもしながら、現在までに26万キロ以上を走った」と、伊藤さんと古いシーマの意外な組み合わせ、そして伊藤さんの熱すぎるシーマ愛がネットで話題になります(関連記事)。
この熱い思いに日産も共感。「やっちゃえ、日産!」「レストアしてあげて!」──。何より伊藤さんの熱いシーマ愛に応え、日産自ら社の威信をかけて「フルレストア」し、新車同様によみがえらすと決意したのでした。
約8カ月かけて超ピカピカ「新車同様」に 「わたしのシーマじゃないくらいきれいになった!!……(涙)」
日産は2021年4月にレストアを開始。大切に乗られていたクルマのため「(30年前のクルマにしては)きれいで状態も悪くはなかった」ようですが年数相応の傷みはやはり多く、当時の補修部品の多くは廃番、新たに1から作り直した部品も多かったそうです。
やるからには徹底、全部バラバラに。ホワイトボディー状態にしてフレームや足回りの要所をチェックし、エンジンも腰上腰下バラして再整備、ボディーも全塗装しました。
伊藤さんが望んだ「シルキーな走りの復活」も重要。40年の経験を持つ「匠」的な社内ベテランテストドライバーが走行テストを行ってチューニングし、8カ月掛けてフルレストアが完成しました。
「新車の香りがする……!!」 新車同様に復活したシーマは「あのにおい」も再現していました。日産によると、シートもインテリアも当時の新車同様にビシッと作り直したので、新車の香りも結果としてほんのり再現されたとの話です。
レストアに掛かった総費用は「算出は難しく、プライスレスとお答えしたいところですが……、参考として“当時の新車価格(約500万円)は優に超えている”」(日産)とのことです。ひぇぇ〜! (でも、プロが8カ月かかりっきりで、これだけすごい仕上がりならば……安い、ですよね)。
「レストア中の代車として借りていたキックス(関連記事)も新車だけど、それと同じ香りがしたの。レストア中、ホントにシーマが夢にまで出てきたこと、久しぶりに会えたこと、想像以上にきれいだったこと、父とボンネットを塗り直したこと、新車の香り……いろいろ混ざって涙が出てきちゃいました」。
「あの頃、シーマとスカイラインGT-R(R32)が並んで売っていて。実はGT-Rにするつもりだったんです。でも母が“MT車は私が乗れないからやめて”……といったやりとりがあってシーマを選びました。気に入って乗り続けて、一度故障でエンジンを換装することになって、“これはもう一生乗るクルマだ”と決意しました。いま20歳の娘もシーマがお気に入り。生まれたときから、初めて乗ったクルマもこのシーマですからね。あと30年、娘にも乗り継いでもらいたいな」。
30年乗り続けたシーマは親子3代の思い出も記録していました。伊藤さんの熱いシーマ愛で、あの頃抱いたクルマへの憧れ、クルマのある生活の本質のような何かを再び思い出した人も多いことでしょう。クルマってホントいいものですね。
伊藤かずえさんの「シーマ」 12月22日までNISSAN CROSSINGで展示
伊藤さんのシーマは、12月8日から東京・銀座の日産ショールーム「NISSAN CROSSING」で特別展示されます(2021年12月22日まで)。30年前のクルマなのにうっとりため息が出てしまうほどの「新車」感、ぜひ生でチェックしてみましょう。
あ、ということは、伊藤さんはあと2週間ほどシーマはお預けということに……。「いいの。最初は1週間の予定だったけれど、多くの人に、できれば遠方の方にも見てもらいたかったので長めにしました」(伊藤さん)。
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