「国鉄色」って何色? 最近よく見かける「昭和な鉄道の車体色」の謎(1/2 ページ)
思い浮かべるのは特急の「クリーム色と赤色」? それとも普通列車の「湘南色」?
最近、「レトロ/昭和/夜汽車/懐かしの」といったキーワードを組み合わせて新たな楽しみ方を提案する鉄道旅がぷち人気(関連記事)です。それらには多くの場合「国鉄」という文字も見られます。
この国鉄とはもちろん、かつて国営事業として鉄道事業を運営していた「日本国有鉄道」のこと。1987(昭和62)年、国鉄は分割民営化され、現在のJRとなりました。
2021年現在、懐かしい電車や古くからある車両とともに、「国鉄色」という色名も“懐かしい"の意味を含めて登場することがあります。国鉄の車体色のパターンは大体決まっていました。ある固有の色というよりは、そんな国鉄時代の塗装をまとめて国鉄色と呼んでいます。
特急車両は「クリーム色と赤」の組み合わせ
特急形車両は「クリーム色と赤色」の組み合わせでした。
この塗装は国鉄初の特急形特急電車が登場した1958年に採用。以降、485系や183系などの電車特急、キハ82系やキハ181系などの気動車特急に用いられ、全国的に見られる塗装になりました。
赤色とクリーム色の組み合わせを変えた国鉄時代の特急形電車として、1981年に登場し、つい先日まで現役で活躍していた185系電車(関連記事)も人気があります。185系は2021年3月まで東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」で使われました。
現在は消滅した「ブルートレイン」のもとになった塗装も国鉄色に分類できます。寝台車の塗装は20系が登場した1958年に確立され「青地に白帯」が標準となりました。青を基調とした塗装から20系はブルートレインと名付けられ、次第に寝台列車を表す言葉として定着しました。
ブルートレインは幹線の新規開業や高速バスの台頭、その他交通移動需要の変化などにより惜しまれながらも廃止されましたが、今なお「ブルートレイン」の文字があるだけで、国鉄時代の寝台列車や夜行列車、「古き良きあの頃」のようなコトやモノを思い出す人も多いです。
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