「国鉄色」って何色? 最近よく見かける「昭和な鉄道の車体色」の謎(1/2 ページ)

思い浮かべるのは特急の「クリーム色と赤色」? それとも普通列車の「湘南色」?

» 2021年12月21日 19時30分 公開
[新田浩之ねとらぼ]

 最近、「レトロ/昭和/夜汽車/懐かしの」といったキーワードを組み合わせて新たな楽しみ方を提案する鉄道旅がぷち人気(関連記事)です。それらには多くの場合「国鉄」という文字も見られます。

photo 国鉄色と言えば……オレンジと緑色の「湘南色」?

 この国鉄とはもちろん、かつて国営事業として鉄道事業を運営していた「日本国有鉄道」のこと。1987(昭和62)年、国鉄は分割民営化され、現在のJRとなりました。

 2021年現在、懐かしい電車や古くからある車両とともに、「国鉄色」という色名も“懐かしい"の意味を含めて登場することがあります。国鉄の車体色のパターンは大体決まっていました。ある固有の色というよりは、そんな国鉄時代の塗装をまとめて国鉄色と呼んでいます。

特急車両は「クリーム色と赤」の組み合わせ

 特急形車両は「クリーム色と赤色」の組み合わせでした。

 この塗装は国鉄初の特急形特急電車が登場した1958年に採用。以降、485系や183系などの電車特急、キハ82系やキハ181系などの気動車特急に用いられ、全国的に見られる塗装になりました。

photo 代表的な国鉄色、特急車両で使われた「クリーム色×赤色」

 赤色とクリーム色の組み合わせを変えた国鉄時代の特急形電車として、1981年に登場し、つい先日まで現役で活躍していた185系電車(関連記事)も人気があります。185系は2021年3月まで東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」で使われました。

photo 特急「踊り子」で使われた185系(写真:呼んでる渋沢)

 現在は消滅した「ブルートレイン」のもとになった塗装も国鉄色に分類できます。寝台車の塗装は20系が登場した1958年に確立され「青地に白帯」が標準となりました。青を基調とした塗装から20系はブルートレインと名付けられ、次第に寝台列車を表す言葉として定着しました。

photo 青地に白帯の国鉄色を用いた「ブルートレイン」

 ブルートレインは幹線の新規開業や高速バスの台頭、その他交通移動需要の変化などにより惜しまれながらも廃止されましたが、今なお「ブルートレイン」の文字があるだけで、国鉄時代の寝台列車や夜行列車、「古き良きあの頃」のようなコトやモノを思い出す人も多いです。

photo (参考)ブルートレインを思い出す……と人気の「WEST EXPRESS 銀河」。2階建ての寝台座席(クシェット席)は特に人気
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」