「ハンニバル・ライジング」仏俳優ギャスパー・ウリエル、スキー事故により37歳で逝去 マリオン・コティヤールら追悼(1/2 ページ)

「SAINT LAURENT/サンローラン」「たかが世界の終わり」「パリ・ジュテーム」など印象的な役が多かった。

» 2022年01月20日 12時18分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 1月19日(現地時間)、仏俳優のギャスパー・ウリエルが37歳で亡くなりました。ギャスパーは18日に仏南東部サヴォアにあるラ・ロジエールスキー場で他のスキーヤーとの衝突事故に遭い、ヘリコプターでグルノーブルの病院へ搬送されていました。

ギャスパー・ウリエル シャネル スキー ファッション業界とも縁が深かった(画像はシャネルのInstagramから)

 ファッション業界で働く両親のもとに生まれ、2014年の映画「SAINT LAURENT/サンローラン」でファッションデザイナーのイヴ・サン=ローラン役を演じたこともあるギャスパー。12年間アンバサダーを務めたファッションブランドのシャネルも彼を追悼しています。

 シャネルはSNSにギャスパーの写真とコメントを投稿。「ギャスパー・ウリエルの訃報で私たちは深い悲しみに包まれています。ギャスパーは12年間シャネルのアンバサダーでありましたが、何よりもメゾンの親しい友人でした。彼の家族と友人のことを思っています」と述べています。

 ギャスパーがセザール賞主演男優賞を受賞した、2016年の映画「たかが世界の終わり」の監督グザヴィエ・ドランは、深い悲しみを表すような闇に紛れるギャスパーの写真を投稿。

 「うそみたいだし、無意味だし、この言葉を書こうとするのも、とても苦しい。君の控えめな笑い声、注意深い瞳。傷跡。才能。耳を傾ける君。囁き声。優しさ。君の人柄は全て、実はきらめくような優しさから生まれていたんだ。君の存在は僕の人生を変えた。僕は君を深く愛したし、これからもずっとそうだ。君の旅立ちを告げられ、僕はもう何も言えない、空っぽだ」と動揺を隠せないまま言葉を紡いでいます。

ギャスパー・ウリエル グザヴィエ・ドラン スキー 苦しい気持ちを表すかのような写真(画像はグザヴィエ・ドランのInstagramから)

 「TAXi」(1998年)やアカデミー主演女優賞を受賞した「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜」(2007年)などで知られる仏俳優マリオン・コティヤールもまた、「たかが世界の終わり」でギャスパーと共演していました。彼女は真っすぐ正面を向いた透き通るようなギャスパーの写真とともにコメントを投稿。

 「ギャスパー、あなたからたくさんの光と愛が発せられていた。あなたと知り合えてどんなに素敵だったか、あなたの隣にいると感銘を受けた。あなたの残したものによって、あなたは巨大で深く素晴らしい人として、私たちとともにずっと存在する。あなたの旅立ちを知るのはとても大きな痛み。あなたが愛し、あなたを愛し続ける人たちのことを思う。安らかな旅を」とその存在の大きさを伝えています。

ギャスパー・ウリエル マリオン・コティヤール スキー みんなが「控えめで優しい」と評する人柄だった(画像はマリオン・コティヤールのInstagramから)

 世界三大映画祭の1つであるカンヌ国際映画祭も、SNS上にギャスパーの写真を投稿。「ギャスパーは未来のフランス映画を作る世代の一員だった」と映画人としての才能をたたえ、「控えめで優しさあふれる人だった」とその人柄にも言及。「彼は輝かしく才能あふれる人で、私たちに多くのものを与えてくれた。ずっと彼を忘れない」と結んでいます。

ギャスパー・ウリエル カンヌ国際映画祭 スキー 人柄も才能も惜しまれる(画像はカンヌ国際映画祭のInstagramから)

 「イングリッシュ・ペイシェント」(1996年)「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017)などで知られ、2006年の映画「パリ、ジュテーム」ではギャスパーと共演した仏俳優ジュリエット・ビノシュはギャスパーの写真複数とともに「沈黙は金、雄弁は銀。彼と彼の家族を思っています」とシンプルに追悼。

 また、「ビフォア・サンセット」(2004年)などで知られるフランス出身の俳優ジュリー・デルピーもモノクロームのギャスパーの写真をSNSに投稿し「安らかに。偉大な才能、知性、優しさでした!」とコメントを添えています。

 ギャスパーは「ジェヴォーダンの獣」(2001年)で注目を浴び、「ハンニバル・ライジング」(2007年)で若かりしころのハンニバル・レクターを演じるなど話題作に続々出演。未来のフランス映画界を担う、これからの活躍が期待される俳優の1人でした。また、その才能だけではなく、みんなが口を揃えて「優しく穏やか」と人柄を評し、惜しんでいます。

ギャスパー・ウリエル ジュリエット・ビノシュ スキー 「パリ、ジュテーム」で共演したジュリエット・ビノシュ(画像はジュリエット・ビノシュのInstagramから)
ギャスパー・ウリエル ジュリー・デルピー スキー ジュリー・デルピーも追悼(画像はジュリー・デルピーのInstagramから)
       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/27/news009.jpg しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  2. /nl/articles/2404/27/news020.jpg パパに笑顔を見せる4カ月の赤ちゃん、ママの顔を見ると…… あるあるな反応に「なんで?!」「ママをすごく信頼してる証拠」とさまざまな声集まる
  3. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  4. /nl/articles/2404/27/news003.jpg 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  5. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. /nl/articles/2404/27/news008.jpg 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  7. /nl/articles/2404/27/news010.jpg 巨大ウサギのデカさを伝えるため、2Lペットボトルを横に置いてみたら…… 衝撃の比較結果に「えっ、500mlじゃないんですか」「マジで大きい」
  8. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  9. /nl/articles/2404/26/news187.jpg 実写「シティーハンター」、最後まで見るとあるはずの仕様がない配慮「わかってる」「粋なはからい」「いい判断」
  10. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」