【追悼】「イル・ディーヴォ」カルロス・マリン、日本を愛し愛された太陽の人 「日本のために何ができるか」熱い思いが実った「故郷」歌唱動画初公開(2/2 ページ)

» 2022年02月14日 12時00分 公開
[小西菜穂ねとらぼ]
前のページへ 1|2       
「イル・ディーヴォ」 「イル・ディーヴォ」(写真提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)

プロ集団を率いる頼もしいリーダー、カルロス

 並木安里さんは活動初期から10年以上にわたって、イル・ディーヴォの日本語通訳を担当。メンバー4人全員が異なる国の出身で、それぞれソロとして活動してきたバックグラウンドを持つことから「意見が合わないときはフラストレーションを感じていた様子でした」と、初期にはよそよそしい雰囲気もあったと振り返っています。一方で当時から“アーティストとして、お互いの才能へのリスペクト”は持ち続けていたとも。やがて信頼関係が芽生え、カルロスがリーダーとしてグループを代表する場面があったとあるエピソードを明かしてくれました。

 「都内から離れた山の中のロケーションで、テレビ用に取材撮影したときのことです。アーティストの美的感覚やイメージに関わることで、カルロスさんにどうしても納得できないことがあって議論になりました。ウルス、セバスチャン、デイヴィッドはこだわりを貫くカルロスを最後まで仲間として見守っていました。控室で熱くなって戦う姿勢のカルロスさんと静かに結果を待つ他のメンバーの姿は私の心を打つものでした。 4人のお互いを思い合う気持ちで、最終的にはカルロスさんの望み通りとなりました」

 「日本のことが心から大好きで、2011年の東日本大震災のときには日本のファンそして日本の人たちのことがとても気になり他のメンバー同様、いち早く日本に来て皆さんの前で歌を歌い、何か力になりたいと強く願ってたようでした。いつも日本のことを『愛シテマース』と言ってくださって本当にありがとうございました」(並木さん)

「#CarlosMarinForever」 これからのイル・ディーヴォ

 イル・ディーヴォは1月5日、予定されていたツアーを2月から新たにスタートすることを発表。3年半ぶりの来日公演も含まれ、3月22日を皮切りに4月9日の東京国際フォーラムまでの全国7都市全12公演を予定しています。ゲストボーカルにメキシコ系アメリカ人のバリトン歌手スティーヴン・ラブリエを迎え、一部の内容を変更し亡きカルロスをしのぶ公演にすると明らかにしました。

 最後にカルロスと直接言葉を交わしたのは、2021年8月のオンライン・ファンミーティングだったと小山さん。時差のため彼だけ早朝の参加だったにもかかわらず「朝からハイテンションで『マダマダ元気』とお決まりのフレーズを口にして、みんなを笑わせてくれました」とファン思いの一面はどんなときも健在でした。

 並木さんによれば「日本でいつか暮らしてみたい」とたびたび口にし、「日本の所得税はどうなっているの?」と“未来”を想像させる質問をしていたというカルロス。「笑顔で手をふりながらもう飛行機から降りて来てくれないなんて残念」と悲しんでいます。

「どんなに前の日が大変で夜遅くても朝から元気いっぱいで、これから始まる1日を楽しみにしていた笑顔の彼。その“生きる姿勢やたくましさ”をたたえ、スタッフの間では“先輩”と呼ばれていました。スペインの太陽のようなカルロスさん、どうぞ、安らかにお眠りください」

動画が取得できませんでした
2022年3月来日公演が決定

公演スケジュール

【札幌】 3/22(火) 札幌文化芸術劇場hitaru     17:30開場/18:30開演

【仙台】 3/24(木) ゼビオアリーナ仙台      17:30開場/18:30開演

【東京】 3/26(土) 東京国際フォーラム ホールA  17:00開場/18:00開演

     3/27(日) 東京国際フォーラム ホールA  12:00開場/13:00開演

【名古屋】3/28(月) ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)  17:30開場/18:30開演

【福岡】 3/30(水) 福岡サンパレスホテル&ホール 17:30開場/18:30開演

【広島】 4/1(金)  広島文化学園HBGホール    17:30開場/18:30開演

【大阪】 4/4(月)  フェスティバルホール     17:30開場/18:30開演

     4/5(火)  フェスティバルホール     17:30開場/18:30開演

     4/6(水)  フェスティバルホール     17:30開場/18:30開演

【東京】 4/8(金)  東京国際フォーラム ホールA   17:00開場/18:00開演

     4/9(土)  東京国際フォーラム ホールA   12:00開場/13:00開演

チケット

S\15,000 A\13,000 B\11,000(税込)

※6歳未満(未就学児童)入場不可

企画・招聘・制作

ウドー音楽事務所(https://udo.jp/concert/IlDivo2022


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
先週の総合アクセスTOP10
  1. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  2. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  3. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  4. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  5. 田代まさしの息子・タツヤ、母の逝去を報告 「あんなに悲しむ父親の姿を見たのは初めて」
  6. 「遺体の写真晒すのはさすがに」「不愉快」 坂間叶夢さんの葬儀に際して“不適切”写真を投稿で物議
  7. 大友康平、伊集院静さんの“お別れ会”で「“平服でお越しください”とあったので……」 服装が浮きまくる事態に
  8. 妊娠中に捨てられていた大型犬を保護 救われた尊い命に安堵と憤りの声「絶対に許せません」「親子ともに助かって良かった」
  9. 極寒トイレが100均アイテムで“裸足で歩ける暖かさ”に 今すぐマネできるDIYに「これは盲点」「簡単に掃除が出来る」
  10. 「奥さん目をしっかり見て挨拶してる」「品を感じる」 大谷翔平&真美子さんのオフ写真集、球団関係者が公開
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ってみると…… 飼い主も驚きの姿に「もはや、魚じゃない」「もう家族やね」と反響
  2. パーカーをガバッとまくり上げて…… 女性インフルエンサー、台湾でボディーライン晒す 上半身露出で物議 「羞恥心どこに置いてきたん?」
  3. “TikTokはエロの宝庫だ” 女性インフルエンサー、水着姿晒した雑誌表紙に苦言 「なんですか? これ?」
  4. 1歳妹を溺愛する18歳兄、しかし妹のひと言に表情が一変「ちがうなぁ!?」 ママも笑っちゃうオチに「かわいいし天才笑」「何度も見ちゃう」
  5. 8歳兄が0歳赤ちゃんを寝かしつけ→2年後の現在は…… 尊く涙が出そうな光景に「可愛すぎる兄妹」「本当に優しい」
  6. 1人遊びに夢中な0歳赤ちゃん、ママの視線に気付いた瞬間…… 100点満点のリアクションにキュン「かわいすぎて鼻血出そう!」
  7. 67歳マダムの「ユニクロ・緑のヒートテック重ね着術」に「色の合わせ方が神すぎる」と称賛 センス抜群の着こなしが参考になる
  8. “双子モデル”りんか&あんな、成長した姿に驚きの声 近影に「こんなにおっきくなって」「ちょっと見ないうちに」
  9. 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほど様変わりした光景が379万表示「そこだけボッ!ってw」
  10. 新幹線で「高級ウイスキー」を注文→“予想外のサイズ”に仰天 「むしろすげえ」「家に飾りたい」