「小学一年生が描いたとは!!!」「小1の絵には見えない」 女の子が描いた“セミとり”の絵のすごすぎるアングルに43万件超えの「いいね」(1/2 ページ)
真剣勝負の一瞬を捉えた作品。
7歳の娘が描いた“セミとり”の絵がTwitterで紹介され、「小1の絵には見えない!」と43万件の「いいね」を集めるなど大きな話題になっています。たくさんの人の心を捉えた子どもの作品とは……?
このツイートを投稿したのは、アートディレクターの光嶋崇(@KoshimaTakashi)さん。「娘の絵、アングルがすごい」というコメントともに紹介しているのは、7歳の娘さんが描いた“セミとり”の絵です。
画用紙の右側には、木に止まった大きなセミが1匹、そして左側には、セミを取ろうと網を構える女の子と虫カゴ、簡略化された草が描かれています。遠近法により、大きなセミは目の前に止まり、女の子は少し離れて後ろ側に立っているように見えます。
光嶋さんによると、地面に描かれた草は、娘さん本人が図書館で見た絵本のアイデアを取り入れたとのこと。また、前景と後景はタッチを変えているように見えますが、「休憩したら偶然そうなっただけ」なのだそうです。
今にも女の子とセミが動き出しそうな躍動感のある絵は、43万件を超える「いいね」と4万件のリツイートなど、大きな反響を呼んでいます。
この絵は「夏休みの思い出」というテーマで2021年のコンクールに応募した作品なのだそうです。結果は残念ながら落選でした。しかし光嶋さんは「43万いいね!は、Webやデザインのプロの私が一生かかっても獲得不可能な数字です」とコメントしています。娘さんも、Twitterで多くの人に気に入ってもらえて喜んでいるとのこと。
光嶋さんの娘さんはすでに10カ国での生活を経験しており、ルーブル美術館をはじめ国内外のさまざまな美術館や博物館などを訪問し芸術作品を数多く見て学んでいるのだそうです。
部屋の壁には、モナリザ、キース・ヘリング、浮世絵、バンクシーなどの作品と、自分の作品をいっしょに飾っているのだとか。光嶋さんの家系にはクリエイターや芸術家が多く、娘さんも日常的にものづくりやアイデアに触れられる環境で育っているそうです。完成度の高い作品に仕上がった理由は、日々学べる環境にあるのかもしれませんね。
Twitterを見た人からは「小学一年生が描いたとは!!!」「アングルもすごいけど、遠近感、女の子の体勢、網の感じ、虫かごの立体感、セミの羽根などなど、小1の絵には見えない」といった声が寄せられていました。
光嶋さんは、「『セミとり』は歌川広重の冨士三十六景『武蔵小金井』や名所江戸百景『水道橋駿河台』の構図の影響が感じられます。主題をとにかく大きく描いて一瞬で人の目を引き、視線をずらすとドラマを感じる空間に入る。生き物の目線には魂が込められ、動きは一瞬を捉えています。セミの足をよく見るとそっと右へ動いているようにも見えます。小さな虫カゴを見ている私たちは、セミの気持ちにもなれそうです」とわが子の作品を鑑賞しています。あらためて絵を見ると、また違った楽しみ方ができそうです。
また、光嶋さんのTwitterでは、娘さんが描いた他の作品も紹介されています。「図工のモチーフが渋い小1」というコメントとともに紹介されているのは、弥生土器の絵と青銅(せいどう)の鏡の絵。色合いや模様など、特徴をよくつかんでいますね。
“セミとり”という子どもらしい体験をもとにした作品から、古代の土器という渋めの作品まで、鋭い観察眼で描く7歳の女の子。今後はどんな作品を描くのか、とても楽しみですね。
なお、“セミとり”の作品はNFTで販売中。収益の一部は戦争で困っている子どもたちに寄付する予定だそうです。
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