「みんなが思うスーパーヒーローになろう」 映画「ドラゴンボール超」出演の神谷浩史&宮野真守が明かすガンマ1号とガンマ2号の魅力:インタビュー(2/3 ページ)
宮野「僕は物心ついたころから悟空がそばにいた」
―― 『ドラゴンボール』について、幼いころの思い出なども含めてあらためてうかがえればと。
神谷 どう答えていいのか分からないんですよね。いやだってもうなんか『ドラゴンボール』って教科書に書いてあるレベルでしょ? 教科書に載ってないんだっけ?
宮野 歴史上の偉人を指して「彼のどこが魅力ですか」と聞かれている感じですよね。僕らがあらためて説明しなくてももうみんな知ってるでしょ『ドラゴンボール』の魅力、みたいなところはありますけども。ただ、僕は物心ついたころから悟空がそばにいた。一緒に修業していた過去もありますから。重いリストバンドとか買いましたし(笑)。
神谷 亀仙流の修業だそれ。
宮野 絶対気を使えると思っていたし、悟空が瞬間移動はイメージが大事と言っていたので、行ったところを事細かに思い浮かべる練習を中学生のころはずっとやってましたね。割とマジで。
神谷 でも本当にそれぐらい影響力があったよね。僕も小学生のときに連載が始まってほどなくアニメ化されて中学生ぐらいで「ドラゴンボールZ」が放送されて。中学生になると受験勉強のため塾に通うようになったんですが、本放送のAパート(前半パート)までは見られるけどBパート(後半パート)は見られない感じだったんです。
でも、Aパートを見ただけでも、自分がものすごく強くなった気分で、塾に行く自転車のペダルをこぐ足に力が入ったり。それぐらい当時から影響を受けていた作品なので……
神谷&宮野 ただただ参加できることをうれしく思っています。
僕の知らない(ドラゴンボールの)歴史がここでまた生まれている――
―― 少し話を戻します。ガンマ1号2号が考える正義は、1号と2号で異なる部分もあるのでしょうか? というのは、もし全く同じだとするなら、2人である意味が別にあるのだろうと思うからです。
神谷 なるほど。1人と2人の一番大きな違いは、“助け合う”ことができる、協力できること。1人だとそれはできないので。2体いる意味はそこにあるんじゃないかと僕は思います。
―― 今作はピッコロと孫悟飯がフィーチャーされています。「ドラゴンボール超」では悟空やベジータのように高みを駆け上がっていき、今回孫悟飯やピッコロは彼らに追い付かんとばかりにさらなる高みを目指していきます。ガンマ1号2号はそんな2人に相対する役ということになりますが、最初に台本を読んだときの率直な印象は?
神谷 まず「レッドリボン軍を扱うんだ!?」って本当にびっくりしたよね。あれだけ悪の限りを尽くして地球を滅ぼしかねない人造人間まで作り、それをやっとこさ悟空たちが倒す。もっとも、世の中的にはそうした危機はサタンがスーパーヒーローとして救ったことになっていますけど。
ともあれ、それで終わっていたはずなのにまだ火種が残っていて悪さをしようとしてる奴らがいて、人造人間ガンマ1号2号という新たなナンバリングが出てきて、そこに僕らをキャスティングしてもらえた。僕の知らない歴史がここでまた生まれているんだなと感じました。
宮野 僕も意外でしたね。直近の物語は全宇宙を舞台にドッカンドッカン頑張っていた。でもZの後半から地球人やナメック星人とサイヤ人との差がすごすぎて、地球側は蚊帳の外感が半端なかった。そんなピッコロさんたちにスポットが当たるということは、これまでとは全く違うストーリー性なのだろうと思ったらまさにその通りで。懐かしい感じがしたというか。
―― 懐かしい感じ?
宮野 日常のドラゴンボールというか。今作もピッコロさんがパンちゃんの面倒見るところから始まる。そういうところが懐かしい感じがして心をつかまれるところがたくさんありました。今作は「鳥山明渾身の一作」とキャッチコピーがついていますけど、鳥山先生のせりふ回しやキャラクターの動かし方の演出がふんだんに盛り込まれてるので、ギャグの感じも懐かしいし、それでいて新しい技術も取り入れた映像美で、そうした融合もすごく面白いですね。
神谷浩史と宮野真守はお互いの存在をどう感じているのか
―― お互いを古くから知る間柄かと思いますが、宮野さんの印象について、神谷さんにお聞きしたいです。
神谷 スーパーヒーローですね。説得力のある存在感。僕もまもちゃん大好きで、みんなも好きじゃないですか。そういう魅力あふれる人が、「自分がスーパーヒーローなんだ!」と言っちゃっている時点で、正直絶対滑るものなんです。でも、それを成立させる力を持っているのはすごいこと。
宮野 昔、とある作品で同じようなことを言ってもらいましたね。「宮野だから成立する」みたいな(笑)。同じようなことを神谷さんに言っていただけて本当にうれしい。
神谷 (宮野さんは)特別な役者さんなんだなって。もしガンマ2号を他の人が演じていたら「あ、スーパーヒーローなのね、へー」くらいの感じですけど、まもちゃんだと「だよね!」っていう。「スーパーヒーローだもんね」って自然に。
宮野 うれしい……。昔、(「STAR DRIVER 輝きのタクト」で)銀河美少年って言ったことがあったんですよ(笑)。
神谷 どうかしてるよね(笑)。言いそうだけど。でもそれを成立させる力を持っている。だから2号もそういう人です。
―― わかりみがすごい。宮野さんから見た神谷さんの印象もお聞きしてよいですか。
宮野 それこそ先ほどの話じゃないですが、ガンマ2号だけだったら恐らく何のミッションもこなせないと思うんです。ガンマ1号がいてくれなかったら多分成立しない。冷静沈着なガンマ1号が神谷さんだってなったときに、もう存分に甘えようと。
僕、収録がちょっと先だったこともあって、アドリブを入れなきゃいけない部分もあったんです。でも神谷さんとはずっと一緒にやってきたし、「まもちゃんだから」と言ってくれるだろうし、絶対大丈夫だから思いっきりやろうと。言い方は変だけど、尻をぬぐってでも成立させてくれる。その安心感は半端なかったので、僕は思いっきりできました。
―― お2人はこれまで「機動戦士ガンダム00」や「デュラララ!!」シリーズなどでの共演もあり、2022年は「ドラゴンボール超」以外に、「うる星やつら」でも共演されます。広く知られている作品に、今こうして共演されて去来する思いは?
神谷 まもちゃんは、常にパワーアップし続けている。それこそ最初に会ったときはガリガリな背の高いお兄ちゃん、といった感じでしたが、そのころからやることはすごくしっかりしていて面白かった。当時から「エンターテイナーになりたい」と口にしていたのが印象的でしたが、そこからみるみるうちにマッシブになってきて、エンターテイナーを体現している。
活動内容も次から次へと広げ、それぞれで結果を残していながらも「自分は戦友」だと言ってくれる。声優さんだという気持ちを根底に持ちながら、エンターテイナーとして作品に向き合うのはとんでもない化け物です。
それなのに今でも「兄やん兄やん」と慕ってくれるから「負けてらんねぇな」と。フルパワーでやってくるに決まっているんだから、それに対して自分がどうすればいいかは毎回プレッシャーに感じますけど、そのプレッシャーをちゃんと跳ね返していこうというきっかけをくれた人です。
―― こんなに真っすぐな賛辞を贈られた宮野さんにも神谷さんについてお聞きしたいです。
宮野 今こうしてお話を聞かせていただきすごくうれしいです。神谷さんの話にあったように、僕は勝手にたくさん慕っているだけ。以前にガッツリ共演した「機動戦士ガンダム00」のときなんてもうクソガキで、今思うと本当に若かった。神谷さんも三木(眞一郎)さんも吉野(裕行)さんもよく怒らずに……
神谷 どちらかというと僕は一緒になってふざけていたけどね。よく三木さんキレなかったなと(笑)。
宮野 だからもう本当にありがたくって。最近は後輩も増えてきましたが、やっぱりお仕事では先輩と一緒になることが多いので、ただただ甘えてばっかりで。神谷さんと一緒となるといつまでも安心感があります。
今作のように対になるキャラクターや、先ほど挙げていただいた作品のように物語上関わりの多いものがどんどん増えてきて、これからも楽しいものができそうだなとワクワクします。「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」もフルパワーでぶつかったので、皆さんに楽しんでいただけたら、もしかすると今後があるかもしれない。そんな楽しみでいっぱいです。
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(C)バード・スタジオ/集英社 (C)「2022 ドラゴンボール超」製作委員会
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