ワンフェスで「展示物の3Dスキャン」が禁止に 懸念される「デジタル万引き」対策を運営に聞いた(1/2 ページ)
現状の3Dスキャナーはスキャンデータをもとにコピー品を作れるほどではないとのこと。とはいえ今後の技術向上を想定した対策は大事です。
世界最大のフィギュア・模型造形物イベント、ワンダーフェスティバルの禁止事項に、「スキャナー等による(展示物の)撮影」が追加されました。2月の開催時から懸念されてきた、「3Dスキャンによる造形物のデジタル万引き」への対応とみられます。編集部はワンフェスの運営に詳細を聞きました。
直近で懸念の声が上がったのは、2月6日に開催されたワンダーフェスティバル2022[冬]でのこと。その当時あるディーラーが、「奇妙な画面のスマートフォンをかざしている3人の男性を見た」とTwitterで報告していました。
「謎のスマホ画面」について、投稿主は後日「3Dスキャナーアプリ」だったと気付きます。もしそれが事実であれば、出展物の造形が3Dデータとして第三者にコピーされることになりますし、その精度次第では海賊版の原型に利用されかねません。
この一件は、当時「デジタル万引きの脅威が3次元にまで」「すごい時代になってしまった」と話題に。そして夏の開催を前に、運営がスキャンの禁止を明言したことで、あらためて「根拠をもって注意できるのでありがたい」と注目を集めています。
3Dスキャン技術については、「現状ではフィギュアなどをそっくりそのまま複製できるほどではない」との指摘もありますが、今後の技術向上を想像すると、いずれ対策が必要になるでしょう。そこで、編集部はワンフェスの実行委員会を取材し、3Dスキャンへの対応や、出展時の注意点などを聞きました。
──スキャンの禁止を呼びかけるようになったのはいつからですか
WF実行委員会:イベントとして禁止を呼びかけたのは今回が初めてです。スキャン問題だけではなく、イベント中のさまざまなマナーについてあらためて呼びかけさせていただきました。「展示物に触れない」など、以前からの内容もございますが、ブース周辺でのマナーなど、ディーラーの皆様からいただいたご意見をもとに追加した項目もございます。
──これまでに参加者から被害の相談などはあったのでしょうか
WF実行委員会:以前にも「デジタル万引き」として話題になったことがあり、前回WF2022[冬]の際にも同様のご相談をいただいたことがあります。実行委員会でも課題として議論の対象としておりましたが、数年前に問題になった時点では、技術として未熟で実用に耐えない点と、ご来場者様の撮影について過度な制限をかけることは、ディーラー様、ご来場者様ともにご負担になる点を考慮し、特段の注意喚起しておりませんでした。
しかし、現在のスマートフォンはじめとした機器の進歩を考慮し、展示物の鑑賞方法など含め、ディーラー様、ご来場者様ともに注意喚起のご案内が必要と考え、今回のスキャン禁止の呼びかけをさせていただきました。
──被害防止のため展示の際に注意したほうが良い点などがあれば教えてください
WF実行委員会:「現在のスキャナーの精度では、画面上での鑑賞に耐えうるデータはとれるものの、それをそのまま3Dプリンターで出力するのはまだまだ現実的ではない」が弊社のデジタル製作チームの見解です。また、鑑賞するための撮影だとしても相当ていねいに、かつ全方位からのスキャンが必要とのことですし、彩色の状況によっては光が反射もしくは吸収されてしまい、うまくスキャンできないとのことです。背面や足元の台が鏡面になっている、作品の前にガラスやアクリルなどがある場合も同様にうまくスキャンはできないとのことです。
現状、スキャン撮影の対策方法としては、このような性質をうまくご活用いただければと存じます。また、このような撮影行為を見かけた場合は、ディーラー受付または事務局までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
3Dスキャンへの対策としては、話題になった当時から「鏡面の仕込まれたケースで展示する」「厚いアクリルケースで覆う」「全体がくまなくスキャンされないよう、ターンテーブルは使わない」といった意見が上がっていたのですが、その効果は運営からも裏付けられました。なお、実行委員会は編集部への回答の補足として、以下のコメントを述べています。
そもそも「展示物を触らない」「撮影を希望する場合は必ず出展者に許可を得る」などはワンダーフェスティバルに限らず即売会イベントの極めて基本的なマナーです。ご来場者の皆様におかれましても、ご出展者様、ご来場者様、イベントに参加される全てのかたが気持ちよく楽しめるよう、ディーラーの皆様が不安や不快に感じられるような鑑賞、撮影などは堅くお控えいただきますようお願い申し上げます。ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
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