高い? 遅くない? 航続距離少なくない? 「こ、これはヤバいかも……!」期待の軽EV「サクラ」に乗ってきた(4/5 ページ)
「遠出」には向かない サクラオーナー向けの「レンタカー1回タダ」とかの優遇ができるといいな
さて、サクラはやはり……、仕様と現時点の外部充電環境を考えると「高速道路を使ってまで遠出する利用シーン」にはちょっと向きません。
サクラの航続距離は「最大180キロ(WLTCモード時)」です。クルマに詳しい人ならば、現行のガソリン車で満タンにするとどれだけ走れるかを分かっている人ならば、端的に「バッテリー切れが心配・不安」「これでは足りない。もっと増やせないの?」と感じてしまいます。実環境だと満充電で120〜150キロほど走るイメージでしょうか。
もちろん家庭用電源コンセントでのAC普通充電、CHAdeMO規格のDC急速充電の双方に対応します。高速道路サービスエリアや自動車販売店(ディーラー)などのほか、昨今は商業施設や観光地(ホテルなど)といった「目的地」にもEV充電設備のあるところは増えています。
でも、この「充電場所探し」を行いながらEVを運用する現時点の悩みや難しさは他のBEVユーザーと同じです。航続距離がより短く、また“EVの困難もある程度分かって乗っているクルマに詳しい人”を想定しないサクラはそれ以上に難しいと思え、遠出を使いこなすハードルはグッと上がります。
少々本末転倒ですが、遠出をするならば……他の車両を使いたい。ターゲットが「1人1台クルマがある都市に住む層」ならば、家族の別のクルマを借りる/ファーストカーとして使っている別のクルマを使うことになるでしょうか。
それか、サクラのオーナーは、日産レンタカーやe-シェアモビ(カーシェア)で他のクルマを「月1回だけ」タダで……、いや無理か。レンタカーやカーシェア車を安く借りられる優遇サービス権をZESP(関連記事)などに設けてくれるともっと安心できるのですけれどね。
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