ジャズピアノの名手ラムゼイ・ルイスが87歳で死去 Earth, Wind & Fireボーカルが追悼「彼が忘れ去られることはない」
数々の楽曲を生み出したラムゼイ。
米ジャズピアニストのラムゼイ・ルイスが9月12日(現地時間)、87歳で亡くなったことが公式サイト上で伝えられました。ラムゼイはソウル・シンガーのドビー・グレイのインスト・カバー「ジ・イン・クラウド(原題)」や、ファンク・バンド「Earth, Wind & Fire」のモーリス・ホワイトプロデュースの「太陽の女神」など数々の作品を生み出しました。
公式サイトでは「3度のグラミー受賞者で、NEA(全米芸術基金)ジャズ・マスターのラムゼイ・ルイスが9月12日、87歳で亡くなった」「彼の出身地シカゴで、朝、安らかに去った」と報告。なお、現時点で死因などについては明かされていません。
加えて、「彼の音楽への情熱は愛に満ち、世界中のファンに支えられていた」「音楽に魅了された人たちと出会うことは、彼にとって至上の喜びだった」と、妻・ジャンのコメントも掲載。「ラムゼイの功績をあらためて世に知ってもらえることは、家族として大変喜ばしい」「支えてくれた皆さん、本当にありがとう」とつづっています。
ラムゼイの逝去を受け、「安らかに」「彼の音楽に魅せられた者の1人として、本当に残念でならない」と世界中のファンから追悼の声が続々。「Earth, Wind & Fire」のボーカリストであるフィリップ・ベイリーや、サックス奏者メイシオ・パーカーらも「ただただ悲しい」「長きにわたってジャズ界のレジェンドであり続けた。彼が忘れられることはないだろう」と死を惜しみながら、功績をたたえました。
また、日本の音楽関係者からもコメントが集まっており、音楽プロデューサーの松尾潔さんは「ラジオ番組のテーマに使っていたほど好きでした」「初めてシカゴに行った時も、彼が出る教会にひとりで行ったなぁ」と思い出話を披露。ブラック・ミュージックに精通する音楽評論家・吉岡正晴さんも「ジャズだけにとどまらず、フュージョン、R&B、クラシックなども守備範囲」と生前のラムゼイの活動を解説しています。
ラムゼイは1935年、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ生まれ。1965年にトリオでリリースしたライブアルバム「The In Crowd」が第8回グラミー賞に輝き、“弟子”にして「Earth, Wind & Fire」メンバーであるモーリス・ホワイトをプロデューサーに起用した1974年発表の「太陽の女神」も同賞を受賞。シカゴのジャズレーベル「cadet」プロデューサーのチャールズ・ステップニーを制作に迎えた1976年の「サロンゴ(原題)」は現在でもジャズ・ファンクの名盤として語り継がれています。
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