「台風舐めて死にかけた」 台風対策の大切さが分かる漫画に反響 作者「窓の側では絶対に寝ないようになりました」(1/2 ページ)
しっかり備えて安全確保を。
「台風舐めて死にかけた」――そんな体験をつづった漫画が、台風対策の大切さを教えてくれます。6000件を超えるいいねが集まった漫画の作者に、当時のことを聞きました。
作者は、『2.5次元の推しがクラスメイトになりました!?』を連載している漫画家のつくしろ夕莉(@Y_tukushiro)さん。「非常に強い勢力」で上陸し、9万戸を超える住家に被害をもたらした2018年台風21号のときの体験をつづっています。
台風襲来の前日、親戚から気をつけるよう連絡をもらったつくしろさん。そのときは「大丈夫だよ〜」と楽観的に受け止めていましたが、当日はひどく揺れる家、回していないのに激しく回る換気扇に恐怖を覚えます。
暴風で窓が割れ、ふさごうと持ってきたダンボールも飛ばされてしまいます。友人から「トイレの中が安全」と教えてもらうも、強風による揺れでドアが壊れて開きません。ケガをしないようにとスリッパをはいても、ガラスの破片が貫通してしまい……。
結局暴風雨が吹き込まない玄関前に座り込み、台風が過ぎるまで数時間過ごしたそうです。少し足を切ったくらいで済んで良かった、とベッドを見るといくつものガラスの破片が。ベッドで寝ていたら死んでいたかもしれないと青ざめます。
「窓割れ対策は必須」「トイレのドアは開けておく」「段ボールは多めにあった方が良い」「スリッパじゃ硝子片は防げない」――などを台風21号から学んだとつくしろさんは振り返っています。編集部では、つくしろさんに当時のことなどをうかがいました。
―― この出来事を漫画にしようと思った理由や読んだ人に伝えたいことを聞かせてください
つくしろさん 自然災害のほとんどない地域で育ったため台風の脅威を知らないまま大人になったのですが、台風21号で生まれて初めて死ぬかもしれないと思う経験をしました。自然災害を前にしたときの人間の弱さと台風対策の必要性を痛い程実感したので、自分と同じように台風の怖さを侮っている人に届いてほしいと思い漫画にしました。
―― 部屋の中が悲惨なことになっていましたが、片付けはどのくらい大変でしたか。復旧には何日くらいかかりましたか
つくしろさん 1人では何から片付けていいのかも分からず立ち尽くしてしまいましたが、友人2人に手伝ってもらい、なんとか1日で寝床が確保できる程度には片付きました。窓の修理は業者が来るまでに1週間程かかりました。何度掃除しても至るところから小さなガラス片が出てきて、数カ月は安心して床を踏めなかったです。
―― 台風の被害に関して保険などは降りたのでしょうか
つくしろさん 保険は特に降りませんでしたが、窓の修理は大家さんが負担してくださいました。
―― 今はどのような台風対策をしていますか
つくしろさん 台風情報をこまめにチェックするようになりました。台風が近づいているときは事前に窓をテープや段ボールで補強し、窓の側では絶対に寝ないようになりました(段ボールは常にストックしてあります)。また、部屋が複数ある丈夫な家に引っ越しました。
作品提供:つくしろ夕莉(@Y_tukushiro)さん
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