近所から押し付けられた生後2〜3日の子猫 体温が徐々に下がり、最悪の事態も考えたが―― 奇跡の出会いと回復に胸が熱くなる

第1回は保護猫「レオ」さんです。

» 2022年09月24日 19時00分 公開
[あだちまる子ねとらぼ]

 近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。

 私たちの身近な場所で繰り返されている、動物たちの殺処分衰弱死などの厳しい現実。しかしまた一方で、動物との心あたたまる出会いや愛に満ちた生活が、保護活動によって生まれ、営まれていることも事実です。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。

 そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。

保護子猫 保護子猫の「レオ」さん

 第1回は飼い主・みいすけさんと暮らすハチワレ柄の保護猫「レオ」さん(現在の年齢:4カ月)。最悪の事態を覚悟するほどの衰弱した状態で、獣医師から「目に障害が残るかもしれない」と言われた保護当時の状況や、現在の様子を紹介します。

―― レオさんとの出会いと、保護当時の状況を教えてください

 みいすけさん:2022年5月、私の両親が近所の人から押し付けられる形で実家で保護しました。レオは当時、生後2〜3日でひどい風邪をひいており、下痢のため苦しそうにいきんでいました。

 母が動物病院へ連れていくと、獣医師からは「目に障害が残るかもしれない」と言われたそうです。また今度はひどい便秘になり、離乳食も食べられず、食べたとしても戻してしまうようになりました。

猫風邪の保護子猫 猫風邪で苦しんでいました
くつろいでいる保護子猫 「目に障害が残るかも」と言われたが……

 うんちも思うように出ない様子で、たくさんいきんで疲れたのかうずくまってしまって、体温は徐々にぬるくなり……。最悪のことも考えましたが、ごはんを食べず吐いてばかりの子猫はそのままにしておくと低血糖を起こして死んでしまうという記事を以前見たことがあったため、それを思い出しブドウ糖を水に溶かしたものをシリンジで与えました。

 そのおかげかレオは回復し、翌朝母が再び動物病院に連れていくと、獣医師から「その判断は正解でしたね」と言われたらしいです。

爪とぎと保護子猫 徐々に回復

―― レオさん現在の様子を教えてください

 みいすけさん:獣医師から「目に障害が残るかもしれない」と言われましたが、今では大きくきれいな瞳で甘えてくるようになりました。母や私が寝ていると胸の上に来てゴロゴロと喉を鳴らし甘えてきます。

 今では家族で「あの衰弱した様子は夢だったの?」と笑って話すほどやんちゃです。先住猫2匹とも打ち解け、イタズラして制裁を受けるということを繰り返しています。

幼い保護子猫 献身的なサポートで元気になりました
遊んでいる保護子猫 やんちゃに成長!
ハチワレの保護子猫 とってもかわいいです

―― 最後に、レオさんへの思いを聞かせてください

 みいすけさん:実は、私が夫とケンカをして家を飛び出し、実家に来た日がレオと出会った日だったんです。「レオが遠くから助けを呼んでたのかもしれないね」なんて家族でたまに話します。あのとき、レオの命をつなげることができたから、ある意味、夫とケンカして実家に来たのも良かったなーって思っています。

かわいい保護子猫 遠くから助けを呼んでいたのかな?
カメラ目線の保護子猫 奇跡のような出会いでした

(了)

 猫風邪で一時は生死をさまよったものの、みいすけさん家族の献身的なサポートと愛情で奇跡的に回復したレオさん。これからますます成長していく姿がとっても楽しみです!

先住猫と保護子猫 みいすけさん、ありがとうございました!

 ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。

 愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。

オススメ記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2408/31/news036.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  2. /nl/articles/2408/30/news121.jpg 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. /nl/articles/2408/31/news073.jpg 「よくこんなものが……」 米不足でメルカリに米出品→疑問の声も 運営は“禁止出品物”に「然るべき対応」
  4. /nl/articles/2408/31/news025.jpg 次男に塩対応の柴犬、いよいよ次男の帰省最終日を迎え…… 本音が出た瞬間に「不意に泣かせるのやめて欲しい」と感動の声
  5. /nl/articles/2408/30/news017.jpg 最上位グレードのハイエースを“50万円の底値”で購入したら…… 驚きの実物に「ある意味最強」「正直、羨ましい」
  6. /nl/articles/2408/30/news188.jpg 実写「着せ恋」、キャストに物議 海夢の再現度が高すぎるタレントを推す声あがる 「逆になんであかせあかりさん以外の人……」
  7. /nl/articles/2408/29/news193.jpg 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  8. /nl/articles/2408/28/news142.jpg 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. /nl/articles/2408/31/news084.jpg 仕事早いな! 大谷翔平の愛犬“デコピン”、大反響の始球式がさっそくTシャツ化 「こ、これは……」「欲しい!」と爆売れの予感
  10. /nl/articles/2408/30/news113.jpg 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  2. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  3. 「苦手な芸能人は誰?」 あのちゃん、女性芸能人を“実名で即答” 「ここ最近で一番笑った」「強すぎる」
  4. ホテルでチェックアウト、忘れ物で多いのは? ホテル従業員が教える「圧倒的に多い忘れ物」
  5. 乳がん闘病中の梅宮アンナ、抗がん剤治療で「髪の毛ほとんどなくなっています」 帽子かぶり「ああ、来たか」
  6. 「キティちゃんのお面だと思ったら……」 ひっくり返すと“まさかの正体”に11万いいね
  7. 「凄すぎる…」「ガチで滝」 “市ケ谷駅の冠水”が衝撃与える 階段に大量の水が流れる様子も…… 東京メトロに経緯を取材
  8. 「早すぎます」「一体なにが」 52歳ボディービルダー、訃報1週間前に最期の投稿で“人生初の試み” 恋人は「亡くなる数時間前まで普通にお出かけも」
  9. お盆で帰省した次男に、柴犬も猫もまさかの反応→どちらも豹変して爆笑 「涙出てきました」「おもろ可愛過ぎ(笑)」
  10. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」