侵攻に耐えながら「やり抜こう」と仕事をやり切ったそう。
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映画「スター・ウォーズ」シリーズでダース・ベイダーの声優を務めてきた、米俳優ジェームズ・アール・ジョーンズが同役を引退することが、米Vanity Fair誌とのインタビューで明かされました。今後はウクライナのスタートアップ企業「Respeecher」がAIを使った合成音声を吹き込むことになるそうです。ジェームズは、1977年公開の「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」から40年以上も同役を務めてきました。

「Respeecher」ではジェームズの録音された音声とAIアルゴリズムを使い、新しく合成された“ダース・ベイダーの声”を作成するとのこと。ウクライナから送られてきた音声を受け取る米カリフォルニア「Skywalker Sound」の音響監督マシュー・ウッドは、同企業へ依頼した理由を「このスタートアップ企業が生み出す音声パフォーマンスには、しばしば捉えどころがないような人間味がある」からだと説明しています。

「オビ=ワン・ケノービ」ではすでに
さらにマシューは、最後にジェームズによるダース・ベイダーの声を録音したのは、2019年の「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」での短いセリフだったと回想。そのときジェームズが「この特異なキャラクターを終わらせることを考えている」と語っていたといいます。「ではこれからどうするか?」と話し合い、「Respeecher」による音声を提示したところ、ジェームズは録音された自身の声を使い、人工的なものであってもダース・ベイダーを生かすことに同意したとのことです。
「マンダロリアン」などで若きルーク・スカイウォークの声を再現
「Respeecher」による合成音声は、Disney+にて配信された「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」や「マンダロリアン」で、若き日のルーク・スカイウォークの声をよみがえらせました。さらに2022年5月から配信された「オビ=ワン・ケノービ」ではジェームズの名前もクレジットされていましたが、すでに本人の声そっくりに合成されたものが使われていたとのこと。
2022年2月から続くロシアによるウクライナ侵攻を心配し、スタッフの身の安全を第一に考えたマシューは、細かいすり合わせを省こうとしましたが、「Respeecher」のクリエーターらは自宅や事務所を補強しながらという環境で「やろう。逆境に耐えて働くんだ。やり抜こう」と言い、仕事を果たしたそうです。