おなかをすかせた親子猫が「ゴハンをください」と家の庭にやってきて…… 保護され新しいお家へと向かう姿に幸せを願う声
保護主さんに地域猫活動などについてお話を伺いました。
庭に助けを求めるようにやってきた親子猫の動画がYouTubeに投稿され、「みんな無事に保護できてよかった」と話題です。記事執筆時点で34万回再生され、猫たちが幸せになるまでの動画シリーズは70万回を突破。
東京都多摩市で行政と連携をとりながら猫のボランティア活動をしている「ねこたま庵」さんが動画を投稿しています。
おなかを空かせた親子猫が目撃された場所は、すでに猫を飼っているお家の庭。窓の外から中を見つめ、「ごはんください」と助けを求めていました。
発見したその家の人は、梅雨の時期ということもあり、一時的な雨よけを作ってゴハンをあげることにしましたが、近隣からの苦情もあり市役所に相談。そこから市役所と東京都動物愛護推進員とともにねこたま庵さんが現地に向かい、住民と話をしたうえで保護することに。
その場にいた母猫と子猫の3きょうだいを、2回の捕獲で無事に保護することに成功。1匹の子猫はネットが首にぐるりと絡まってしまっており、このまま成長していたら危ないところでした。
母猫の「つむり」ちゃん(※保護名)はすぐに避妊手術のため一時病院へ預け、3きょうだいはねこたま庵さんのお家へ。子猫たちは、女の子が「しずく」ちゃんと「つゆ」ちゃん、男の子が「あめ」くんと名付けられました。
生後8週ほどの子猫たちで、人間を怖がって「シャー」を連発していましたが、みんな置いたゴハンを食べてくれたりと、元気な姿にホッとひと安心。これから“家猫修行”が始まる子猫たちに、コメントでは「幸せを掴み取ってほしい」「直ぐに素敵な家族さんが来ますね」と彼らの温かい未来を祈る声がたくさん寄せられています。
そんな親子猫の保護を手伝ったねこたま庵さんにお話を伺いました。
――今回の親子猫保護で大変だったことや、ねこたま庵さんが感じたことがあれば教えてください
ご近所の方から餌をやらないでほしいと言われ、お話を伺うと『家庭菜園を荒らして糞をしていく』『来ないように対策もしたけど効果なし』だと、とてもお怒りの様子でした。
その方のお気持ちも分からなくはなかったのと、やっとたどり着けたゴハンをくれるお家で、一生懸命お外で子育てを頑張っている母猫の姿を見てとても胸が苦しかったので、今回は保護できるキャパもあったため保護しました。もしまた同じことがあれば地域の皆さまで見守りをお願いします、とお伝えさせていただきました。
――地域猫活動で読者に伝えたいメッセージがありましたら教えてください
地域猫活動とは、猫が嫌いな人や猫のふん尿被害がある人のためにも、飼い主のいない猫に避妊去勢手術をし一代限りとして数の減少を図り、ふん尿対策や節度ある餌やりの上、地域の皆さんで管理し人と猫が共生できる街づくりのための活動になります。
猫嫌いの人からはなかなか理解が難しい活動になりますが、地域環境をよくするための活動でもあるということをたくさんの方に知っていただきたいと思います。
地域猫活動は、行政と地域住民とボランティアが「地域の問題を地域で解決する」ために“三者協働”で進めることが大切とされています。行政による仕組みづくり等も重要ですが、活動内容について一人一人が理解することが、猫と人間、お互いにとってより良い環境を目指すことにつながります。情報は環境省の自然環境局のページでも知ることができます。
ねこたま庵さんは、殺処分ゼロを目指すTNR活動や、飼い主不明の猫や多頭飼育崩壊で行き場のなくなった猫たちを保護し、里親探しを支援するといった活動を行っています。YouTubeチャンネルでは、保護猫やボランティアの存在を知ってもらうきっかけになればと、保護活動の様子を公開。Twitter(@nekotamaan)やInstagram(@nekotamaan)でも成長記録などが公開されています。
また今回保護された親子猫たちのその後の様子は、「梅雨親子保護物語」としてまとめられた再生リストから見ることができます。
画像提供:YouTubeチャンネル「ねこたま庵」さん
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すてきなお家に来れてよかった。
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