「ナルニア国物語」俳優、感染症による全身の手術跡を公開 「傷跡によって仕事をもらえなくなるのでは」と壮絶な9年間を告白(1/2 ページ)

18歳のときに手術を受け、27歳の今日が「第一歩」。

» 2022年10月27日 16時10分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 現地時間の10月25日、映画「ナルニア国物語」シリーズでペベンシーきょうだいの末っ子、“頼もしの君”ルーシーを演じたことなどで知られる英俳優ジョージー・ヘンリーが、Instagramで自身の身体中に残った手術跡を9年間隠し続けてきたことを明かしました。ジョージーは大学に入学して6週間ほどの18歳のとき、壊死(えし)性筋膜炎という感染症にかかり大規模な手術を受けた経験を語っています。

「ナルニア国物語」ジョージー・ヘンリーが手術で残った傷跡を隠し続けてきたことを告白 腕に残る傷も告白とともに公開(画像はジョージー・ヘンリーのInstagaramから)

 18歳で壊死性筋膜炎にかかったというジョージーはホルターネックのトップスを身に着けた腕に残る傷跡がくっきりと見える写真を、自身の壮絶な体験を書き添え投稿。壊死性筋膜炎は、切り傷や虫刺され、注射や熱傷などがきっかけとなって発症する「非常にまれな恐ろしい感染症」で、手や脚の切断を余儀なくされるケースもあることをつづっています。

 ジョージーの場合は、それを避けるために皮膚や皮下組織、筋肉などを切除する侵襲性の高い手術を受けました。その後さらに何度も皮膚移植と傷跡が残るような再建手術を繰り返した結果、ジョージーは身体中に傷跡が残ってしまったといいます。

「ナルニア国物語」ジョージー・ヘンリーが手術で残った傷跡を隠し続けてきたことを告白 好奇心旺盛な末っ子ルーシー役で人気に(画像はジョージー・ヘンリーのInstagaramから)

 私生活では傷跡を隠さずオープンにしてきたものの、撮影や舞台ではメイクや包帯やカバー、長袖の服やポケットに手を入れるなどといった方法で「完全に隠して」9年間仕事を続けてきました。

 「私の所属する業界では美的な“完璧さ”とみなされる非常に狭い考えに焦点を当てることがよくあり、私は傷跡によって仕事をもらえなくなるのではと心配しました」とジョージ―。さらに「本当は“完璧さ”なんていうものはありえないのですが」と前置いたうえで、当時は幼くしてキャリアをスタートさせ期待されたことも手伝い、以前とは違っていることを恥ずかしいと感じながら生きてきたと明かしました。

 しかし現在のジョージーは、「私の傷跡は恥ずべきものではありません」ときっぱり。「これは私の身体が耐えてきた痛みの地図であり、何より、私が生き延びたことを思い出させてくれるものです」と、自身の傷跡に対して感じる気持ちを表現。そして「これは俳優としての能力には影響しないし、この業界で目に見える傷跡を持つ人間であることを誇りに思います」と力強く述べました。

「ナルニア国物語」ジョージー・ヘンリーが手術で残った傷跡を隠し続けてきたことを告白 「ナルニア国物語」撮影現場にてペベンシ―きょうだいのショット(画像はジョージー・ヘンリーのInstagaramから)

 「心も身体も癒えるには長い時間がかかりましたが、ずっと何があったか話せるときが来るのを待ち望んでいました。今日がその第一歩です」と語ったジョージーは、自身をサポートしてくれた医療関係者や両親やエージェント、また今回の投稿を読んでくれた人々にも謝辞を述べました。これからもっとたくさんのことを話すことになるとしながら、「今日は、とても長い時間を経てやっと話すことができ、ただ幸せを感じています。ついに自由になったんです」と今の気持ちを率直に言い表しています。

 このジョージーの投稿には、「この写真こそまさにパワー」「退屈なこの業界のスタンダートに見識をもたらしてくれてありがとう」「シェアしてくれて感謝します。僕も身体に傷があるんだ。本当にうれしかった」と賛辞や感謝のコメントが多数寄せられました。また、大学のころに似たような経験をして傷跡が残ってしまったというユーザーは、自身は人前に出ることはないとしながら「ただ隠れるのは、とても簡単です。それをしないあなたの勇気と思いやりに畏敬の念を覚えています」との言葉を送っています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2409/09/news105.jpg 合宿前の兄たち、0歳末っ子と離れたくなくて…… メロメロな“別れの光景”に「あーもうなんて尊い」「幸せ」430万再生突破
  2. /nl/articles/2409/13/news140.jpg 「マフラーの音が自慢」 平野紫耀の“イケメン弟”、“1400万円の高級外車”お披露目にダウンタウンら「ウソやろ!?」「カッコイイなぁ」
  3. /nl/articles/2409/12/news174.jpg ホロライブ・天音かなた、“まさかのやらかし”でゲームを開始できず配信を終了してしまい視聴者爆笑 「伝説の配信」「終わったw」
  4. /nl/articles/2409/13/news158.jpg 「資さんうどん」関東第1号店は千葉に 2024年冬オープン 東京1号店は2025年に
  5. /nl/articles/2409/12/news004.jpg 雑草だらけの庭が“たった1台の草刈り機”で…… “見事な変化”に7000万再生 「よくやった」「まさにプロ」
  6. /nl/articles/2409/13/news194.jpg 「浮ついた気持ちあった」 “30万人が視聴”有名ストリーマー、セクシー女優との“不倫疑惑”を弁明
  7. /nl/articles/2409/13/news079.jpg 「脳がおかしくなった」 新宿駅を出る→“まさかの光景”に思わず三度見 「意味わからん」「田舎者にはマジでダンジョン」
  8. /nl/articles/2409/12/news180.jpg 「このレベルは見たことない」 阪神甲子園球場がゲリラ豪雨で試合中止 驚きの光景に「エグすぎでしょ」「野球どころじゃなかった」
  9. /nl/articles/2409/07/news027.jpg “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  10. /nl/articles/2409/12/news020.jpg メルカリで300円の紙モノセットを購入してみたら…… 驚きの中身に「とても素敵」「破格ですね」
先週の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  3. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  4. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声
  5. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  6. 猛毒ガエルをしゃぶった30分後、口がとんでもないことに…… 直視できない異常症状に「死なないで」「この人が苦しむってよっぽど」
  7. 33歳の「西郷どん」二神光さん、バイク転倒事故での急逝に衝撃 1年前の共演者は“願い”明かし「叶わないなんて」
  8. 「コレ入れると草が生えない」 外構工事のプロがやっている“究極の雑草対策”に注目
  9. 「へー知らんかった」 わずか7年で“消えた駅” 東京メトロが明かす“知れば納得の歴史” 「だからあんなに……」
  10. 秋葉原のトレカ店が“買い占め被害” 近隣店とその常連客が共謀し“全口購入の人員確保” 「大変遺憾で残念な限り」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」