「閃乱カグラ」シリーズのメーカー最新作「ドルフィンウェーブ」の“ゲーム部分”は面白いのか? ビジュアルに釣られてやってみた

はっきりしたコンセプトに、思い切った設定項目も。

» 2022年10月28日 20時00分 公開
[怪しい隣人ねとらぼ]

 スマホゲーにはサービス終了がつきものですが、この9月もサービス終了の発表がいくつかありました。中でも、この連載を始めるきっかけとなった復活版「セブンズストーリー」の終了はとても印象深いものでした。

 復活版「セブンズストーリー」はよくできた作品ではあったのですが、旧作とのストーリーの違いがあり「リメイクとはいえ何かが違う……」とだんだん遊ばなくなってしまっていました。ただ、その間もある程度ゲームの動向は追いかけており、ユーザー向けの生放送を社長と開発者自らが行うというユーザーフレンドリーな姿勢が旧作のときより明確に出ていた印象はありました。今後新作を作るとしてもその姿勢は追求してほしいと思っています。

「セブンズストーリー」サービス終了告知

 そして別れがあれば出会いがある、とばかりにこの10月は新作ゲームラッシュとも言える状況になっています。10月13日に「Re:ゼロから始める異世界生活 INFINITY」、10月14日に「エタクロニクル」、10月18日に「メメントモリ」、10月20日に「Echocalypse -緋紅の神約-」「ドルフィンウェーブ」、10月21日に「ユアマジェスティ」と怒涛の勢い。

 さすがにこれだけあると全部に触れるのは難しいのが正直なところなのですが、この中で気になっていたゲームがありました。それは「ドルフィンウェーブ」。ハニーパレードゲームスの新作タイトル。事前情報の時点でもう登場人物の胸に注目が行く作り。「閃乱カグラ」を手掛けていた会社の新作というのも納得の一品です。逆にそこばかりが話題になりがちな作品だったのですが、反面「ビジュアルだけが豪華で実際のゲームはおもしろいのか?」という疑問もありました。

ドルフィンウェーブタイトル画面

ライター:怪しい隣人

モバクソ畑でつかまえて

出来の良くないソーシャルゲームを勝手に「モバクソゲー」と名付けて収集、記録、紹介しています。モバクソ死亡リストは500件を超えました。年々ソーシャルゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。本業はインフラエンジニア。そのためソーシャルゲームの臨時メンテは祭り半分胃痛半分な気分です。



いろいろな意味で慣れてくる過剰さ

 ゲームは沖縄っぽい人工島「ワダツミ」を舞台に、ジェットスキーのようなマシンに載って銃で撃ち合う「ジェットバトル」というマリンスポーツが主題となっています。そのコーチをやってみないかと言われた主人公がワダツミを訪れ、同じく選手に憧れてやってきた女の子と出会うところから物語は始まります。当然その子を選手とし、自分はコーチとしてジェットバトルに挑むのですが、まあ初手から出会う女の子の胸囲がことごとく大きい。若干過剰では? と思うレベルですが、そのうちいろいろな意味で慣れていきます。

出会いのシーン
先輩格の女の子

 ストーリーはトントン拍子に進み、チュートリアルバトルを行った後すぐ引き直し可能なガチャを引けることになります。このあたりのテンポの良さは大変好印象ですが、チュートリアルのバトルだけはちょっと残念な感じです。バトルは戦闘中に配られる手札を選んで戦うコマンドカードバトル的なものなのですが、当然カードを選ぶ間時間が止まっているわけで、ジェットスキーのバトルなのに爽快感がないなぁ、と思わされるのです。

 ただ、チュートリアル終了後はオートバトルが解放され、倍速モードも追加されます。この状態だとかなりスピード感があって爽快な状態で、ボーッと眺めている分にはとくに問題ないなと思います。

 最初に細かいルールを説明されてプレイさせられた意味は……と思ってしまいますが結果的には楽になるので良しとしたいです。個人的には試合クリア後に「今回はこれが手に入りました」「今のそれらの合計はこれぐらいです」と出てくる親切さは大変好みです。試合をクリアすると少しずつガチャ石が入手できるのですが、累計が表示されるため「よし10連引ける!」とすぐに判断できるのはとても良いシステムだなと思いました。

戦闘シーン

髪色も変更可能 意欲的な試みも

 バトル用のチームを編成する際は2台のマシンにライダーとガンナーを編成し、アタッカーとディフェンダーに分かれるのですが、その役目が自由に編成できません。キャラごとに「この子はライダーでアタッカー」「この子はガンナーでディフェンダー」という役割とポジションが固定されています。

 加えてキャラクターになぜか属性が存在しており、それによる相乗効果や相性もあるのです。ファンタジーゲームでもないのに風属性とか水属性みたいなのがキャラクターについているのは何なんでしょうか。さらにメモリーという装備カードのようなものがあり、おまかせ編成に頼らないと結構煩雑な印象があります。

 これらの細かいバトル設定があるにもかかわらずオートバトル+おまかせ編成を使っていて現状問題は感じません。おそらく先々高難易度のコンテンツに挑むときはそうも行かないのだと思いますが。戦闘に凝りたい人は自力でチューニングして最適なバトルをやってほしいが、そういうことにこだわりたくない人は適当にやっても構わない、という印象を受けました。

編成画面

 なぜそう思えたかというと、戦闘はこのゲームの本命ではないということがプレイしながら分かってくるからです。相手を打ち負かすと胸を押さえてボートから落ちるシーンが再生されるのですが、だからといって揺れるわけでもなく服が破れるわけでもありません。お色気部分の本命はトップページやジオラマで閲覧できる着替えモードにあります。ガチャの結果によってキャラクターはさまざまな衣装を入手できるのですが、これを更衣室で着替えることが可能。トップページにキャラクターを2人配置できますし、ジオラマモードではさらに多人数を並べて閲覧することが可能です。

 ただし、チームメイト4人を並べて水着で鑑賞したい、となってもガチャで出てくるのが現時点では「UR=水着」「SSR=ユニフォーム」「SR=私服」となっているため、せめてSSR以上を引いていないとバランスが悪い感じになってしまいます。デフォルトの全員おそろいの練習着もあるのですが、これが絶妙にダサい。

 なお、URを引いて編成しても更衣室で着替えないと衣装が反映されないのですが、私はしばらく気付かずに練習着で試合に出て「なんでだろう……」と考えていました。また、キャラクターの服の色だけではなく髪色も変更可能というこの手のゲームにしては思い切った設定が可能になっています。

相手を倒したときのシーン
カスタマイズ要素豊富な更衣室
更衣室のカスタマイズ結果を存分に堪能できるジオラマ

 結果的に衣装を集めて着替えてそれを眺めるのがメインという作品と判断しましたが、ただ胸の大きいキャラクター、というだけではなく、性格や愛嬌などキャラクターの持つの魅力をうまく押し出していると思えました。

 メインストーリーやキャラクターごとのストーリーも含め、いろいろとキャラクターの掘り下げをしようとしているのは伝わってきます。キャラクターの魅力が深まればストーリーを進めて石を集め、ガチャを回して着せ替えをしたくなる。そんな良いサイクルが回っているゲームに思えました。

 現時点では衣装の少なさが気になるものの、水着についてはおいおい追加もされていくこととも思いますし、例えば肌の色を褐色にしたりなどのカスタマイズができるようになればもっと可能性も広がるなあ、と今後に期待できる作品だと思えました。チュートリアルガチャをリセマラして繰り返し見せられる乳と尻を見てゲップが出そうになったら、そこでゲームを終了して翌日に再開するぐらいでちょうどいいと思います。乳尻の摂取は適度な節度を持って!

 なお筆者はiOS版でプレイしていますが、DMM版もあるためPCでのプレイをご希望の方はそちらも良いかもしれません。なお、あくまでもDMM版でありFANZA版ではないことにご注意ください。

好感度アップのために女の子とカフェへ行ったりも

過去の連載記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/18/news202.jpg 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの行動”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」【大谷翔平激動の2024年 「家族愛」にも集まった注目】
  2. /nl/articles/2412/20/news023.jpg 60代女性「15年通った美容師に文句を言われ……」 悩める依頼者をプロが大変身させた結末に驚きと称賛「めっちゃ若返って見える!」
  3. /nl/articles/2403/21/news088.jpg 「庶民的すぎる」「明日買おう」 大谷翔平の妻・真美子さんが客席で食べていた? 「のど飴」が話題に
  4. /nl/articles/2412/21/news038.jpg 皇后さま、「菊のティアラ」に注目集まる 天皇陛下のネクタイと合わせたコーデも……【宮内庁インスタ振り返り】
  5. /nl/articles/2412/21/news056.jpg 真っ黒な“極太毛糸”をダイナミックに編み続けたら…… 予想外の完成品に驚きの声【スコットランド】
  6. /nl/articles/2412/21/news088.jpg 71歳母「若いころは沢山の男性の誘いを断った」 信じられない娘だったけど…… 当時の姿に仰天「マジで美しい」【フィリピン】
  7. /nl/articles/2412/20/news096.jpg 新1000円札を300枚両替→よく見たら…… 激レアな“不良品”に驚がく 「初めて見た」「こんなのあるんだ」
  8. /nl/articles/2412/18/news015.jpg 家の壁に“ポケモン”を描きはじめて、半年後…… ついに完成した“愛あふれる作品”に「最高」と反響
  9. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  10. /nl/articles/2412/17/news195.jpg 「ほぼ全員、父親が大物芸能人」 奇跡的な“若手俳優の集合写真”が「すごいメンツ」と再び話題 「今や全員主役級」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」