「ムシキング」世代が大人になって“カブクワ”トーク「最近はフォルムのかっこよさが好き」 野食系YouTuberホモサピとVTuber成瀬鳴が初対談(1/3 ページ)
300〜400匹のカブクワを飼育していたという成瀬さん。
身近な自然にいる生き物や植物をとって食べる、いわゆる“野食系YouTuber”と呼ばれるホモサピさん。7月27日に初のエッセイ『地球は食べ物 いきもの獲って食べてみた日記』(KADOKAWA)を発売した他、チャンネル登録者数120万人を超えるなど、多くの人へ自然の魅力を伝えています。
ドブで魚釣りをしたり、毒グモを素揚げにしたりと、とにかく生き物をとって食べまくるホモサピさん。チャンネル開設から約1年半でチャンネル登録者数120万人を突破し、ザリガニ料理店が開かれる日も近そうです。
そんなホモサピさんの動画に魅了され、野食の世界に引きずり……引き込まれた人物が1人。にじさんじ所属のバーチャルYouTuber(VTuber)成瀬鳴さんです。
ホモサピさんがチャンネル登録者数1万人のころから追いかけていたという古参ファンの成瀬さん。公式のプロフィールによると、かわいいものが大好きで、重度のカブトムシ、クワガタマニアな青年とのこと。カブトムシとクワガタ専用のTwitterアカウント(@KuwaKabu_Naruse)を作成するほどのマニアらしいので、今回はそんな2人でカブクワ(カブトムシとクワガタ)トークをしてもらうことにしました。
※これより先、生き物の写真や動画が掲載されています。苦手な方はご注意ください
いざ2人が初対談
――Twitterで2人が絡んでいたのが意外でした。成瀬さんがホモサピさんを知ったのはプライベートですか?
成瀬(以下、成瀬) そうです。チャンネル登録者数が1万人いっていないころに見つけて、「これは絶対今後も面白い動画をあげてくれる!」と思って見ていたら、あっという間にすんごい人が見ていた(笑)。知識の量がすごいから、分かりやすく説明してくれるので本当に見やすいです。
ホモサピ ありがとうございます。適当にしゃべっているだけだけど。
――1万人くらいのころからだと古参を名乗れますね。そこからお互いにTwitterでリプを飛ばすようになって、交流が始まるんですね。
成瀬 そうですね、でもしゃべるのは今回が初めてなので緊張していますよ。
ホモサピ えっ、ほんとですか(笑)? 俺は配信とか見てるからしゃべったことある気になっていただけか。
――成瀬さんは生き物を飼っていたことはあるんですか?
成瀬 今は飼っていないんですけど、一時期はカブクワを300〜400匹ぐらい飼っていました。
ホモサピ えっ、業者じゃないですか!
成瀬 1匹飼い始めて、余裕がありそうだからもう1匹飼おう→卵が増えた→じゃあ飼育道具増やすか、という積み重ねで、1匹1匹大切に育てていたらブリーダー倉庫みたいになっていました。
ホモサピ 何で手放しちゃったんですか?
成瀬 仕事がバタバタしてしまって、お世話する時間が取れなくなっちゃったんです。土とか、コバエが湧かないように冷凍処理をするんですけど、そのために140リットルの冷蔵庫を買うくらい本格的に育てていました。最後は、繁殖させないようにして徐々にという感じです。
ホモサピ 生き物増えてくるとルーティーンワークだけで時間がかかりますよね。俺もカブクワ飼ったことありますけど、そこまでガチったことはないですね。あと、夏はそうでもないけど、冬になるとカブクワの“飼育欲”が出てくる。
――飼育欲という言葉を初めて聞きました。成瀬さんはそれだけの数のカブクワを飼った経験があると、大人になった今、飼育欲が湧くことはないんですか?
成瀬 余裕ができたらまた飼いたいなとは思いますが、完全に理性が止めています。忙しくなって飼育できなくなった経験があるから、「お前はその虫たちを飼っても不幸にするだろう」と思いながらぐっとこらえていますね。
ホモサピ ちなみにタランドゥス(※タランドゥスオオツヤクワガタ)は飼ったことありますか?
成瀬 飼っていました! タランドゥス、手に持ったときに威嚇の振動みたいな動きをするから超かわいいんですよね! なんか携帯のバイブみたいな音が本当にするんです。
――すいません、タラン……タランチュラではなくタランドゥス?
成瀬 タランドゥスオオツヤクワガタです。
ホモサピ 友達が飼っていて、うわぁいいなぁって思っていたんですよ。ボディーがニス塗ったみたいですよね。
成瀬 いやぁかっこいいですね。本当にツヤツヤで、宝石みたい。
小学校時代「強ぇクワガタが最強!」→現在「大切に飼育」
――成瀬さんが一番好きなクワガタを挙げるとしたら何ですか?
成瀬 多分ほとんどの人が知らないと思うんですけど、ルマウィノコギリクワガタっていう東南アジアに生息するクワガタです。ノコギリクワガタなのに、全然ノコギリクワガタの顎じゃないんですよ。初めて図鑑で見たときに一目ぼれして、すぐにネットで買って、飼育して繁殖させていたことがあります。
子どものころは「ムシキング」をやっていたので強そうなクワガタが好きだったんですけど、最近になってクワガタ自体のフォルムのかっこよさが好きになって、ちょっと変わったものが好きになりました。
ホモサピ ステージが変わったんですね。俺は強いクワガタが好きで止まっていましたね。スマトラオオヒラクワガタとか。強いクワガタで小学生のとき友達同士でマウント取り合ってた感じなんで。小学生はクワガタとかカブトムシの強さがステータスだから。
成瀬 分かるなぁ(笑)。ホモサピさんの本読んでて共感できるところ多すぎたんですよね。僕もバトルしてました。
――バトルではどういう個体を連れていくんですか?
成瀬 僕はクワガタの中でも気性が荒い部類に入るマンディブラリスフタマタクワガタで、友達のパラワンオオヒラタクワガタと戦わせてました。
ホモサピ うわ、ひどいな(笑)。マンディブラリスフタマタクワガタ、リーチ広いし。
――書籍にも書いてありましたが、ホモサピさんはカニを出していたんですよね?
ホモサピ 友達が出してきたノコギリクワガタに勝てるクワガタがいなかったんですよ。何回やってもひっくり返されて負けるので、「しょうがねえカニを出すか」ってカニを出したら、カニも甲羅かち割られました。
――クワガタってそんなに強いんですか……! 成瀬さんはカブトムシ、クワガタのどんなところにグッとくるんですか?
成瀬 頑張って自分で卵から育てた子が幼虫、サナギになって、すごいきれいな形で生まれて、その後にゼリーを食べる姿の全部の工程が好きです。今は戦わせたいとは思わないですね。
ホモサピ 一番仲のいい友達がカブクワすごい好きで、小学校のころはよく玄関マットの上でめっちゃ戦わせてたのに、この年齢になったら同じことを言っていました。傷ついている姿を見るとかわいそうで戦わせられないって。大人になる中で、飼育をする純粋な楽しみに変わっていったのかな。
成瀬 子どものころって、善悪の判断がつかなくてけっこう残酷なことしますよね。アリをつぶしにいったり、ダンゴムシを泳がせたりとか、そういうのを経た今だからかわいそうって思えるんでしょうね。
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