「お肉は飽きる」のに「お米は飽きない」のはなぜ? ゆるい質問にゆるく答える漫画(1/2 ページ)
アスクミ先生が4つのゆるい質問にゆっくり解説していきます。
学校では教えてくれない質問に阿須名久美(アスクミ)先生がズバリ答えてくれる漫画『アスクミ先生に聞いてみた』(作:後藤羽矢子)。今回は、「なぜおいしくても食べ飽きる?」「猫は犬みたいに大きさの違いがないのはどうして?」など、身の回りの疑問にアスクミ先生がゆるく回答していきます。
卒業式限定! ゆるい質問大会
生徒たちに小さな悩みや疑問を残さず卒業してもらいたいというアスクミ先生の願い(?)のもと、卒業生限定で行われた「ゆるい質問大会」。初めの質問は、親戚から訳あり牛肉をよくもらう生徒から「最初はおいしいと思って食べていても、続くと食べ飽きてしまう。米は飽きないのはなぜ」といううらやましい質問です。
アスクミ先生は「心的飽和」という心理学用語を使って解説。快楽や刺激は強ければ強いほど慣れた時の落差を強く感じ、これを「飽きた」と感じてしまうというのです。お米のような優しい味のものは落差がない、つまり「飽きない」とされるようです。
次は身近なペットの疑問。「犬は品種によって大きさに違いがあるけど、猫は大きさにあまり差がないのはどうして?」という質問です。アスクミ先生の解答はそれぞれの役割の違いから。犬は人間の仕事に関わってきて、その仕事に応じて改良されてきたことを私的。しかし、猫の役割は「かわいいこと」。そのため役割という側面からの改良はされなかったことを理由に上げています。
続いて、YouTubeで化学系や歴史系の解説を見ているけど、親からは知識をちゃんと得るなら本を読めと言われた生徒から。動画ではダメなのかという質問に対しては、「本格的に学びたいなら」本を読むことを推奨。とはいえ、動画や学習漫画は広く浅く知識を得るには有効です。専門分野の入口として利用したいですね。
最後の質問は、創作物における「高校の卒業式シーン」の描写について。卒業式はだいたい3月1日で、桜は咲いていません。しかし漫画やアニメでは桜が咲いています。リアリティーがないと怒る生徒に、先生は「桜のもつ卒業感のすごさ」を説明します。
卒業式が行われるのは、小学校は3月下旬、中学校は中旬くらいで、どちらも桜が咲いていてもおかしくありません。イメージを踏襲しているといえばそうですが、桜の持つ儚さと華やかさが、別れと旅立ちの日である卒業式にピッタリなのだと、アスクミ先生は答えます。つまり高校の卒業式における桜は、みんなの心にある「概念」なのだと言い切りました。
楽しいゆるい質問大会も終了。卒業前にアスクミ先生と話ができて良かったと感謝されたアスクミ先生の背後にも、概念の桜が満開になっていたのでした。
(C)後藤羽矢子/竹書房
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